1月16日のハルマゲドン

誰も気にしていない。誰も見ようとしない。様子がおかしい人から目をそらす。誰も見ていない空間にいるからなんでもやれる。ネットはリアルになったそうだ。ネットはコミュニケーションではなかったか?

リアルはネットになっていない。よく語られているコミュニケーション論の反対側にはメディア論がいる。それに気づいていない。発信者は発信する。誰かが見ている。

ささくれた指でポケットのハンカチを出そうとしたら血が出た。実際の指とは逆に、文庫が血に汚れるのを想像した。事故の血の方が「箱男」に合う。

画面の向こうで表情が変わるのと、信用できないやつの腹の中はなにが違う?だったら僕は、発信者からは信用できないやつじゃないか。

ストランドビーストはキビキビと動いていた。ノロノロした動きの現代人は、模型に見下されるほど堕ちた。だから歩きスマホなどするなと言ったのだ。人はあまり動かなくなり、モノレールやエスカレーターなどのビーストたちが、時間を動かしていた。

現代の問題は、他人に欲望を与えられるてしまうことだ。ほぼそれだけだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?