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転院までの揺れ動く気持ち


特発性のネフローゼ症候群が否定された息子は、なぜネフローゼ状態を起こしているのか、原因を特定しないと治療に進めず、原因を特定するためには、腎生検という全身麻酔(子どもは)の手術で、腎臓の細胞をとり、病理検査をすることに。

腎生検をするためには、転院が必要で、転院は10日後に決まった。

それまでに、できる対処療法として、ステロイド治療とアルブミン・利尿剤の投与が始まった。治療は疲れるのか、病気がしんどいのか、それほどまでに体力が落ちてしまったのか、、、息子はずっと寝ていた。
寝顔を見ながら、もっと早く気づいてあげられなかったのかと、思うこともあった。そのたびに、今が最善なんだと、自分に言い聞かせた。だって、そう思ったって過去には戻れない。

思えば、生後6ヶ月から保育園に預けていた長男。こんなにも長い時間を一緒に2人で過ごすのもそうなかった。そうか、神様が「もっと息子と過ごしなさい」と言っているのかもしれない。だとしたら、息子とのこれからの病院生活、どんな時間にしていきたいか。を考えて進もう。少しずつそう考えるようになっていった。

面会禁止の大きな大人向けの病院で、病棟内で唯一の付き添い者として10日間過ごすことになったわたしは、この病室を、「この部屋から出てはいけない牢屋」のような感覚と「神様から与えられた息子と2人で過ごすための最高の空間」のような感覚と、、、揺れ動いた。
本当に捉え方というもので人生は変わるのだな。面白い。

この入院生活があったから良かった。と少しでも思える時間にしよう。(時間はかかったけど)そう心に決めた。

追:
救いとしては、実家から車で5分ほどの病院だったから、母が毎日私の夕ご飯と洗濯物を届けてくれたこと。これは本当に大きかった。
お母さんありがとう。

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