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私たちがLEED認証にこだわる理由とその魅力〈後編〉#5環境共生型賃貸住宅「鈴森village」

埼玉県和光市に建設中だった鈴森villageすずもりヴィレッジが、ついに完成しました! 内覧も開始し、随時受け付けています(お申し込みはこちら)。

今回は、LEED認証のコンサルティングなどを手掛ける株式会社ヴォンエルフ社長の平松宏城さんと、鈴森villageオーナー・株式会社鈴森社長の鈴木早苗さんの対談の後編です(前編はこちら)。


地主は“駅伝ランナー”のようなもの

付加価値をつけて次世代へ「たすき」を渡す


ーー鈴木さんは、所有する土地についてどのような思いを持っていますか?

鈴木
 私どもは本当に長い間、この土地(埼玉県和光市の鈴森village建設地を含む一帯のこと)を守ってきました。鈴木家の初代は、関ヶ原の戦いの後、徳川家康とともに三河から下ってきたという記録がありますから、430年以上になります。

土地を300年、400年と守り続けるのは、本当に大変なことです。それぞれの代が苦労して苦労して、次の代へ受け渡してきました。特に、終戦後は大変だったと聞いています。祖父が戦争で亡くなり、母は11歳で和光市の大半にあたる広大な土地を相続しましたが、戦後の農地開放でかなりの部分を取り上げられたりーー。

私は、地主というのは“駅伝ランナー”だと思うんです。よれよれになるまでがんばった先代から「たすき」をもらったら、ひたすらに走るしかない。

といっても、自分たちだけがよければいい、ではダメ。それは天に唾することです。住まい手や地域のこと、世界や地球のこともきちんと考えたうえで、付加価値をつけて子どもへ渡す。それが、この家に生を受けた私の役目だと思っています。

私個人ではなく、鈴森という企業としてLEEDに挑戦するのも、永続的に責任を持ってこの土地を管理していく、という姿勢を示す意味もあります。

鈴森社長の鈴木早苗さん

地域とつながる鈴森villageの魅力

オープンなコミュニティーづくりを目指して


−−平松さんは、鈴森villageをご覧になってどう思われますか?

平松 ヒマラヤスギの巨木を含め、敷地にあった樹木をよくこれだけ残されたな、とまず感じました。建物の中の性能はもちろん折り紙付きですが、屋内と屋外が緑を介して一体化していることが、この物件の魅力をさらに高めているのではないでしょうか。

敷地にもともとあったヒマラヤスギの巨木

さらには、敷地境界を区切る壁やゲートがなく、外とのつながりが感じられる点も開放的でいいですね。

鈴木 そうですね。ヴィレッジという名前を付けてはいますが、これが「ムラ意識」になってはいけないと思っています。ですから、たとえばゴミ置き場を地域の方々にも開放して、「どうぞお使いください、掃除は私どもでしますから」と言っています。

入居される方とご近所のみなさんが共に、「一緒にこの地域に住んでいる」というお考えを持ってくだされば嬉しいですね。

平松 まさにLEEDの考え方と一致していますね。「ゲーテッド・コミュニティ*」にしてしまったら、LEEDではアウトなんです。

*出入口にゲートを設け、フェンスや塀で周囲を囲み、住民以外の出入りを制限した住宅地のこと。

ヴォンエルフ社長の平松宏城さん

コミュニティーとの関係性を深めるアクティビティも


平松
 LEED取得が決定したあかつきには、最良のモデルケースとして、住んでいる人の実感や、実際の消費エネルギーのデータなどを情報発信していただければいいな、と思います。

テナント店舗と連携して、たとえばファーマーズ・マーケットなど、コミュニティーとの関係性を深められるアクティビティを企画されてはいかがでしょうか。LEEDに準拠した建物のよさが広まれば、入居希望者も増えるでしょうし。

鈴木 キッチンカーを出したりして、みんなで防災の勉強をした後に交流を楽しむようなイベントも考えています。よく不動産の広告でうたわれる「このまちを子どもたちのふるさとに」なんて押し付けがましいことは思っていないけれど(笑)、困ったときはお互い様だし、地域で助け合っていきたいですね。

次世代のコミュニティづくりの学びの場


平松
 最近は大学生や高校生がLEEDに興味を持ち始めていて、私のところへも(学びたいと)相談が来るのですが、ぜひ鈴森villageでも見学を受け入れてあげてほしいですね。

鈴木 もちろん、マナーさえ守っていただければ、歓迎します。私の父も教育者なので、人材を育成することには協力したいし、学生さんたちには大きく羽ばたいてもらいたい。そのためになら、私を踏み台にしてもらってかまいません。そして、若い人たちが得た知識を私にも教えてほしい、と思っているのです。

平松 彼らは先生に言われたからではなく自主的に動いていて、建築をはじめ農学や環境、国際教養などさまざまな分野の学生たちが集まってコラボレーションしようとしています。LEEDにはそれだけ総合的でいろいろな切り口があるからでしょう。とにかく若者は、SDGs(持続可能な開発目標)に対しても、非常に意識が高いですね。

鈴木 それは、すごくいいことですね。ぜひ、鈴森villageを利用して学んでいただければと思います。(了)

建設中の鈴森villageの「緑の小径」で

まとめ

保有する土地を何百年も守り続けることは、並大抵の苦労ではないようです。しかも、その土地に建てた建物が地域の人たちから愛され、住まい手に安全・快適・健康的な暮らしを提供し、かつ地球環境への負荷を最小限に留めようとすれば、なおさらです。

鈴森village(詳しくはこちら)には敷地を囲む塀も、ゲートもありません。このオープンな佇まいはそのまま、LEEDのビジョンでもある地域との連帯の理想を表現しています。

賃貸住戸への入居がスタートし、テナントの店舗も開店して、敷地内を行き交う入居者と地域の人たちの自然な交流が生まれるのももうすぐ。LEEDについて学びたい学生たちもやってきて、にぎわいのあるヴィレッジになりそうです。

【物件および内覧に関するお問い合わせ】
リゾン和光支店
wako@lizon.co.jp
東京R不動産
https://www.realtokyoestate.co.jp/estate.php?n=17060

【本件に関する報道関係者のお問い合わせ】
鈴森village広報チーム
press.svpj2022@gmail.com

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