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「理想の」キャンパスライフとは一体誰にとっての「理想」なのか(1) #2

先日、初めてのnoteに、

「私は世の中の常識のようなものを疑うことに関心を持っています。例えば、固定観念を捨てることについてとか、キャラとは何かとか、「空気を読め」の「空気」って何なのか、とか…」

と書いて、何か物足りないと思ったとき、今年の大学のオンライン授業はいろいろ考えてみる余地がありそうだなという考えが浮かび、

「今年はオンライン授業で1年終わりそうなので、それについても記していきたいです。」

と付け足しました。

今回と次回に分けて、オンライン授業によって失われたキャンパスライフについて書きます。具体的には、タイトル通り、「理想の」キャンパスライフとは一体誰にとっての「理想」なのかということについてです。
今回は、私がこの疑問を抱くまでの過程とその答えについて書きます。まだ文章力も拙いですが、最後まで読んでいただければ幸いです。

1 【簡潔に】

今年の大学1年生は、まだ大学に通うことができない人も大勢いる。彼らは「理想の」キャンパスライフがないと嘆く。そのキャンパスライフへの理想とは、オープンキャンパスに行ったり、大学のパンフレットを見たりするなどして、刺激が多く楽しそうな日々を過ごしている先輩たちの姿を思い浮かべたことで生じるものである。しかし、そのような「理想」のキャンパスライフとは、一体誰にとっての「理想」なのだろうかと考えた時、人それぞれ大学に来た目的や方向性、大学に求めているものは異なるのだから、普遍的な「理想の」キャンパスライフは存在しないと結論づけられるのではないか。

2 「理想の」という言葉への疑問

私は、人間の思考には、テレビなどのマスメディアやインターネットサイト、SNSが、良くも悪くも大きな影響を与えていると思っています。このコロナ禍の中で、三密を避ける、マスクを着用するなどの基本的なコロナ対策を伝えたのも、マスメディアやインターネットでした。そしてそのマスメディアやインターネットは、4月初め頃から、大学に通えていない大学1年生にも目を向けはじめていました。

特に前期期間中(4月〜9月)ですが、マスメディアやインターネットは、大学に通えていない新入生を取材し、彼らが思い通りの生活を送れていない現状を伝えていました。そしてSNS、特にTwitterでは、「#大学生の日常も大事だ」というハッシュタグのもと、様々な悲しみや嘆きのようなツイートが投稿されていました。
私はそのようなTwitterのツイートやネットニュースをたくさん見てきたのですが、その中で「私たちが『理想としていた』キャンパスライフは無く」や「○○さんを待っていたのは『憧れていた』キャンパスライフでは無く」という言葉を多く見かけたのです。
そのような言葉を繰り返し繰り返し見ているうちに、私は次のような疑問が頭に思い浮かんだのです。

「『理想の』キャンパスライフ」とは言うけれど、その「理想」はどこから来たのだろうか?

勿論彼らはまだ大学に通えていないのだから、キャンパスライフなど想像の中にすぎない訳です。そんな彼らがキャンパスライフに「理想」を抱いている。
では、その「理想」はどこから来たのだろうか?何が、彼らのキャンパスライフに対するイメージを想起させたのだろうか?

彼らがキャンパスライフへのイメージをつかんだきっかけには、次のようなものが挙げられると思います。
・オープンキャンパスに行って
・大学のパンフレットを見て
・仲の良い大学の先輩からの話を聞いて
・マスメディアやインターネットを見て etc

オープンキャンパスに行って、高校とは違う世界でのびのびと生活している先輩方に出会い、大学のパンフレットを見て、大学施設の瀟洒な佇まいや立派な建物に驚き、仲の良い大学の先輩からの話を聞いて、大学生活の楽しさを聞き胸を膨らませるーそのような環境で日々を送ることを理想として受験勉強を頑張っている高校生も多いことだと思います。
先ほどの質問に答えておくのであれば、「『理想の』キャンパスライフ」の「理想」は、オープンキャンパスに行く、パンフレットを見る、先輩の話を聞くなどの経験から生じてくるものなのだ、とまとめることもできると思います。

しかし、ここで問いたいのです。ここからが本題です。
それら「『理想の』キャンパスライフ」とは、一体誰にとっての「理想」なのでしょうか?

3 「理想」はひとりひとり違う

オープンキャンパスに行った時に見た大学の先輩が、キャンパスライフを非常に充実した様子で楽しんでいたとします。大学のパンフレットには、日々充実して楽しいと語る先輩がいます。マスメディアやインターネットからは、様々なことに日々熱中している大学生の姿を見ることができるでしょう。

さて、それらの情報に、仮に100人が触れたとしましょう。
では、その100人は、一人残らず、そのようなキャンパスライフは、自分にとっての理想のものだと答えるでしょうか。

私は、そのようなキャンパスライフを理想のものだと答えない人が一定数出てきておかしくないと思います。
私たちはひとりひとり違った存在であり、ひとりひとりが違う方向性や目的、目標をもって大学に来ている訳です。理想や憧れが似通うことはあっても、完全に一致することはごく稀なことであると思います。
大学で何に重きを置いて過ごすかなど人それぞれなのだから、先輩が提示した、あるいは先輩が過ごしているような生活は、自分は送りたくないと答える人もいるでしょう。

そう考えると、
『理想の』キャンパスライフ」とは、一体誰にとっての「理想」なのでしょうか?
という質問に対して、私はこう答えられると思います。


大学でどう過ごすかなど人それぞれであり、大学に何を求めているのかも人それぞれなのだから、万人にとっての、いわば普遍的な「理想の」キャンパスライフは存在しない と。


次回は、この答えを導くに至った出来事を説明し、それをもとに結論を提示したいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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