シニア向けスマホ教室から想うこと

私たちは未来に向けて考えるとき、どうしても若者や次世代に目を向けがちです。しかし、シニアにもまだまだ今のデジタル化していく時代に生きる力があると信じています。私は5年間、シニア向けスマホ教室を開催してきました。その中で、「あまり触らないからもういい」とか「複雑なことはわからない」「若い人には勝てない」とあきらめてしまっているシニアの方々と出会いました。その原因は、スマートフォンやタブレットのサービスがシニアを置いてけぼりにしてしまっているからだと思います。シニアの方々は「やってみたい」とか「楽しそうだからやってみたい」という意欲は誰もが持っています。しかし、サービスが先行してしまって、スマートフォンがないとできない世の中になってしまうと、シニアの方々は取り残されてしまいます。それは小売店や量販店、飲食店に限らず、行政サービスや医療関連、農業や漁業、林業にもデジタル化の推進が始まっています。日本では2020年時点で65歳以上の人口が約3600万人で全人口の約28%を占めています。この大きな市場を無視することはできません。私たちは一度立ち止まって、どうしたらシニアにもまだまだ光り輝く未来を見せてあげられるかを考えてみましょう。それは技術の発展だけではありません。シニアのためのアクセシビリティチェックをしていくことも必要です。私が教室でテキストを作るときは、どこに不安感や恐怖感を持っていて、どうしたらそれを払拭できるかを常に考えます。ただ使えるようにする説明書ではなく、楽しんで使ってもらうために必要な不安な部分を取り除くための教室です。これを読んでくれたシステムを考えている方々、もう一度だけ一瞬だけ立ち止まってください。技術の独りよがりになっていないか見直してみてください。私たちは決してシニアの方々をあきらめませんし、あきらめさせません。シニアの方々と一緒に、未来を楽しみましょう!

#未来のためにできること

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