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オンライン遠隔授業成功までの道程 (2)

明日のオンライン遠隔授業を控え、東京駅から新幹線で名古屋駅へ。普段は年間100回新幹線に乗車し、ほぼ新幹線で人生を過ごしているような感じなのだが、2月、3月は一度も新幹線に乗車しなかった。久しぶりの新幹線。しかし、東京駅に着いた時から普段との違いを感じた。人が少ない。そして、改札でその感覚は顕著になる。乗客よりも駅員のほうが数が多い。新幹線に乗車すると、1車両当たり10人以下の乗客。コロナ対策をいろいろ考えてきたのだが、実際はほぼ空気を運んでいる状態で、山手線に乗るよりもはるかに環境はよかった。

そして、名古屋商科大学ビジネススクール丸の内タワーに到着。いろいろと事務処理を行い、その後、オンライン遠隔授業のスタジオがある13階へ。遠景でスタジオをながめてみると、通常の教壇+黒板3面を80インチのモニターが4台囲むような形になっている。

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教壇のサイドには、編集・調整ブースがある。教授のPCをここにつないで、スタッフがオペレーションを担当してくれる。基本的にはzoomでのオペレーションで、例えば「経営者はこの戦略を採用すべきだと考えるか、それとも採用すべきではないと考えるか」といったような投票機能も活用できる。リアル授業では学生が挙手し教授が一生懸命数えるのだが、オンライン遠隔授業では一瞬で結果がカウントされる。また、ラージグループ(大教室)からスモールグループ(班)で議論する際にも、リアル授業では大教室から討議用ブースに移動して、また戻ってくるというリアルな移動が必要だが、オンライン遠隔授業では瞬時の移動だ。

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教壇は、4つの大きなモニターで囲まれる。右のモニターは講義資料が投影される。目の前のモニターには、受講生が。ただ、zoomの構造上、受講生は25名または49名しか表示されない。今回の僕の授業の受講生は90名近く。なので、教壇手元のキーボードで操作し、49名の画面をずらしながら確認していくことになる。

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一番左も受講生49名が投影される。その右側は、発表者がハイライトされ大画面で映る。なぜ受講生49名が目の前のモニター以外にも投影されるかというと、目の前のモニターの前に大きなテレビカメラがあり、邪魔になるからだ。では、なぜ目の前のモニターでちゃんと見えないのに受講生が投影されるかというと、教授は受講生の表情を確認しながら授業を行うからだ。

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リアル授業では、教授は学生の表情を確認しながら理解度をチェックし、話す内容を変幻自在に変えていく。この長年の慣れが、オンライン遠隔授業での目線を難しくする。というのも、本来は赤いランプが点灯しているカメラを見ながら話すと受講生と目が合った状態になるのだが、カメラの後ろにあるモニターを見ながら授業をすると目線はカメラに向かず、受講生とは目が合わないからだ。この目線の持っていき方は、明日の第1日目の授業で確認をしていきたい。

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リアル授業では、3面×3=9面の黒板を使用することができる。しかし、オンライン遠隔授業では1面×3=3面の黒板しか使用できない。(*iPadでの板書もできるのだが、それは別のスタジオなので、今回はリアルな黒板を前提に話を進める)そして、受講生のモニターが小さいと板書の文字が読めないので、気持ち大きめで板書をすることになる。これが最初はやりずらい。大きく書くので、板書のリズムが崩れるし、時間がかかるからだ。この辺も明日の第1日目で調整していきたい。

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いずれにしても、編集・調整ブースで活躍してくれるスタッフのサポートがなければ、僕たち教授陣の授業は成り立たない。明日から新年度の授業が始まるが、スタッフのサポートに感謝し、受講生に最高最大の学びを提供できるよう、頑張っていきたい。

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