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【クルマ編-第48回】SUBARU インプレッサ ST-H FWD <レギュラー>

今回は、今年フルモデルチェンジした 新型インプレッサを取り上げて評価と検証をしました。
 この新型インプレッサは、基本的にはキープコンセプトで「走行性能関連と、先進予防安全」を主体に進化させてきました。
走行性能と予防安全装備は、謳い文句が解るほど改善されていました。 
 しかし…本当にこの狙いとコンセプトでこのカテゴリーの将来はOKか…? こんな課題も提示された今回の評価と検証でした。

少し前までは、日本でもコンパクトクラスのハッチバック車は、コンパクトセダンと共にファミリーカーの主流で販売台数も多く売れていました。
 ヨーロッパなど海外ではこの傾向は変わらず、 ゴルフや プジョー、ルノーなど、「デザインと空力や、走行性能と居室 & 荷室の実用性」などがバランス良く纏められ、高額なガソリン代や速い日常走行速度という生活環境に適合した多くの車種が市場に並びますし、最近日本でも多く観かけます。
 しかし、国産車の市場では、コンパクト&エントリークラスのSUVや小型マルチパーパスカーに押されて、年々市場規模は縮小されています。
元来、コンパクトクラスの4ドアハッチバック車は「セダン並みの居住性と走行性能や乗り心地、バックドアが持つ実用性と利便性、積載性」などの、「商品力のバランスが良く、 価値ある万能なクルマ」として存在していたのが、ユニークさが目立つSUVや 居室&荷室が大きいマルチパーパス車など「商品の特徴が解り易いクルマ」に押されて、コンパクト・ ハッチバック車の市場は縮小しています。

そして、実際の商品を観ても、最近の国産コンパクト・ハッチバック車では、販売の主力となっている押しの強い派手なSUVに対抗するために、「長く突出させてキャラクターを濃くした前顔と、後席や荷室の前後スペースを短くしてリヤオーバーハングを短縮した」ユニークなプロポーションのクルマが多くなり、本来コンパクト・ハッチバック車が持っていた価値、「合理的でバランス感が良く、スマートで賢いライフスタイル」のシーンを演出するパートナーとしての商品像がいつの間にか薄れています。

タイヤの大きさと比較したフロントのオーバーハングや、リヤオーバーハングの長さ
デザインスタジオだけでなく、街中や駐車場で「バランス感覚や荷室のボリューム感」
などを確認することも、ライフスタイルを演出するための大切な検証項目

 その結果、本来のコンパクト・ハッチバックが持つ価値「賢くてスマートなライフスタイル」を演出しているヨーロッパ車(ゴルフやプジョーなど
)を、最近の日本の街中で多く観かけるようになったのかもしれません…?

※ ここから先は私見ですが…
最近の国産ハッチバック車は、デザイナーが「カッコ良いと思い込んだ、作り手側からの思い込みによるデザイン」の感覚が強く、ユーザーの側に立って「合理的で賢く、スマートでセンスの良いライフスタイルを演出してあげる」という、コンパクト・ハッチバック車が本来持つべき「お客様へのもてなしや、提供する商品の価値」を見失っているように感じます。
デザイン部署が、市場調査結果やベンチマークに従い、「他社製品との違いや、ひと際目立つユニーク感」などを主体にデザイン開発をした ”アメリカ型のバリュー商品” を追ったクルマになっています。
アメリカ型の開発やデザインになっている国産車と、各社独自にそれぞれの商品が提供する価値を訴求している欧州車との違いだと思います。
 
 皆さんもこのような視点(色々なクラスや様々なカテゴリーで、その商品が持つべき価値や、ライフスタイルの中で提供するシーンは…?) で、街中で見かける様々なクルマを視てみませんか!!
 きっと色々なことを教えてくれると思いますし、それはクルマだけに限った話ではなく、あらゆる知恵をくれると思います。

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