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定年に向けた資格挑戦記

定年後の仕事のためにと、再雇用期間中(2020/4-2022/3)に色々な資格に挑戦してきましたので、それについて総括してみたいと思います。今はやりのリスキリングについてです。私にとって資格は、取りやすいものを闇雲にとったわけではなく、何かを実現するためのものでした。

TOEIC満点(2018/5)

元々、大学では英語を専攻し、米国へも留学していたので、会社の英語検定で、平成3年に最初に受けたTOEICの試験結果は920点でした。会社の英語資格では最上級レベルのS級(870点以上)だったので、それ以降はTOEICを受けることはありませんでした。

役職定年の55歳の時に、米国駐在から戻ったところ、これまで経験したことのない技術系の部署に配属。そこで、あまりやることがなく、悶々としていたところ、その部署の技術系の若手が英語に苦しんでいることを知りました。会社では、最低でもB級(600点以上)を取らないと昇格や海外研修ができなくなるのです。

そこで、昼休みに彼らにTOEIC得点向上のための講座を開きました。私もTOEIC試験の最新の傾向と対策を知るために、一緒に受験しました。何回か970点をとった後、6回目で満点の990点を取得。たまたまの結果です。

英語教師資格更新 (2022/3)

大学卒業時に高校・中学の教員資格を取得したのですが、一般企業に就職したため、資格は失効していました。

退職後に非常勤講師の職もあるかと思い、昨年3月に教員資格更新のための講座を受講。高校英語2級中学英語1級の資格を復活させました。実は、この教員資格更新制度は昨年5月から廃止さることがわかっていたので、本当は必要なかったのですが、最新の教員の状況を知るために受講しました。

その後、愛知県の教員人材銀行に登録したのですが、8月に登録してすぐに4件の問い合わせがありました。ある高校で9月から非常勤の英語講師をやることになっていたのですが、先方事情でドタキャンとなりました。そこで本年4月からの採用に応募していたのですが、他の仕事が忙しくなったのと、非常勤といえども週に2〜3日は拘束されるのと、場所と時間の自由が奪われるのを恐れて、結局辞退しました。

時間的にフレキシブルとなるストアカでの英語講師も検討したのですが、そのための準備と得られる収入を考え、これも中断しています。

日本語教師資格 (2020/6)

海外から来ている外国人スタッフは、会社ではほとんど英語で過ごすため、なかなか日本語が上達しません。そこで、彼らにも昼休みか終業後に日本語講座を開こうと日本語教師養成講座を受講しました。自分たちの同僚に英語を教えるのにそこまでの資格は必要なかったのですが、定年後、日本語教師をやって、海外で暮らそうかとも妄想して、挑戦することにしました。

日本語教師の資格を取得するには、特定の専門学校で420時間の講義を受ける必要があります。残業の年間のリミットが360時間であること考えると、かなりの負担でした。週に2回ほど、終業後に会社のすぐそばにあるヒューマンアカデミーに通いました。単に授業に出るだけではなく、単元ごとに終了試験があるので、結構勉強しました。2020年6月に資格を取得。

直後に受験した日本語教育能力検定試験は、日本語のヒアリングが特に苦手で(標準語と名古屋弁の高低が判別できない)、残念ながら不合格。こちらは、中学・高校の現役国語教師でも手強い内容だと思います。

丁度コロナが蔓延し始め、リモートワークが主体となり、会社への出社がなくなったため、残念ながらこの資格を使って外国人の同僚に日本語を教えることはありませんでした。コロナが少し落ち着き始めた頃から、ベトナム人の研修生向けの日本語講座の講師としてボランティアで参加しました。

日本語教師の収入は、時給1500円ぐらいからで、授業のための準備を考えると本格的な仕事としては、割りが合わないので、ボランティアとして継続しています。

日本写真講師協会認定フォトインストラクター (2021/8)

カメラは高校1年の時に始め、かれこれ50年の経歴があります。当初はクラスのカメラマンとして人物撮影が主体でした。会社に入ってから、公私で色々な場所を訪れるようになり、風景写真に重きが変わってきました。

ここ10年ほどは、もっと上手くなりたいと文化センターでの講習を受けるようになりました。また、旅行会社の主催する写真ツアーにも参加しました。そのツアーの講師から、一般社団法人 日本写真講師協会の認定フォトインストラクターというのがあることを知りました。この資格を持ったインストラクターが旅行会社の写真ツアーや写真講習の講師をしていることもわかりました。

そこで、自分も旅行会社のツアーや写真講習の講師を目指し、認定インストラクター養成講座に参加しました。この講座は月に1度東京で開かれ、半年ほどかけて資格を取得しました。この講座の先生は大変厳しく、まさに箸の上げ下ろしまでこだわるスパルタ授業でした。

講師の資格を得ましたが、撮影会の講師料はとても安く、また、写真ツアーの講師になるのも難関のようで、今のところはこの資格を活用していません。

フォトマスター検定2級 (2022/12)

また、フォトインストラクター資格取得の前提条件となっていたフォトマスター検定2級についても昨年取得しました。こちらは、写真・カメラに関する広範な知識を問うもので、これまでの経験と新たに書籍を読むことで、取得することができました。1級についてはかなり難しいので、挑戦の予定はありません。

国家資格キャリアコンサルタント (2021/8)

いわゆるキャリコンの資格を取ろうと思ったのは、会社で自分と同じ世代のおじさんたちが、定年後のことについてほとんど考えていないことに危機感を抱いたからです。会社に40年前後いてすばらしい成果をあげ、ノウハウも蓄積してきた人たちが、定年後にそれを活用しないのは、本当に残念。これから少子高齢化が進む中で、若者たちの負担になるのではなく、我々の世代も日本を支えるべきだと考えたからです。

キャリアコンサルタント資格を取得するため、日本語教師養成講座と同じヒューマンアカデミーに通うことにしました。ところが、コロナによって、ほとんどがリモート授業になってしまいました。まる一日、PCに向かっての授業は結構負担が大きなものでした。キャリコンの勉強の中で、一番大変なのが、面談対策。このために、外部のキャリコンの先生の指導を受けたり、仲間と面談の練習を相当数こなしました。おかげさまで、21年8月に1発合格。養成講座で一緒だった仲間とは今もコンタクトをとっています。

社団法人プロティアンキャリア協会認定ファシリテーター・認定メンター (2022/3)

国家資格キャリアコンサルタントの資格は取得したのですが、これだけでは仕事は一切入ってきません。そのためにキャリコン勉強中に知った変幻自在なキャリアであるプロティアンキャリアについて社団法人プロティアンキャリア協会でさらに学んで、ここでの認定をいただいて企業向けのセミナーや面談を協会経由で受託したいとの思いで受講。かなりハードな講義とワークを経て認定ファシリテーターと認定メンターの資格を取得。

今の所、協会経由の仕事はほとんどありませんが、そこで学んだこと、そしてそこで出会った仲間たちはかけがえのないものです。

<現在受講中のもの>

NLPマスタープラクティショナー

現在、キャリアコンサルタントに活用するため心理学のNLPマスタープラクティショナーの講座をヒューマンアカデミーで受けています。これは、面談時の実践的な技術を学べるので、大変楽しく講義を受けています。

中小企業診断士講座


現在実施している中小企業の顧問活動の参考にしたいと中小企業診断士の講座をTACという専門学校で受けています。こちらは、国家資格取得のための講座ですが、週に2回、各2.5時間。通学の時間が往復2時間で、週に9時間、授業だけで必要です。そして、試験合格のためには、この2倍の時間をかける必要があります。一般的に、合格のためには1000時間が必要と言われています。

8ヶ月で、7科目毎月300ページにを超えるテキストをカバーする詰め込み学習です。科目は、①企業経営理論 ②財務・会計 ③運営管理 ④経済学・経済政策 ⑤経営情報システム ⑥経営法務 ⑦中小企業経営・政策。

いずれの科目も、企業経営や指導に大変役立つ内容で、なぜ会社にいるときにこれを勉強しなかったのか残念に思っています。企業でも中堅社員に教育すれば、経営マインドを育み、サプライヤーさんの支援、子会社の経営等に大変役立つと思います。

授業内容は毎回、学びが多いのですが、内容を覚え試験に合格することは、並大抵のことではないと実感しています。今の3倍の時間をこの試験のために投入すると他の仕事ができなくなる恐れがあるので、今の所、試験への挑戦はしないつもりです。

来年以降の挑戦

今の段階で、来年の話をするのは気が早いのですが、自分の仕事に役立つと思われる以下の資格に挑戦したいと思っています。いずれの資格も過去に挑戦しかけて、忙しさで断念したものです。

<キャリアコンサルタント>
・3級、2級フィナンシャルプランナー技能士
<企業顧問>
・日商簿記3級、2級
<英語>
・実用英語検定1級
・全国通訳案内士
<キャンパー>
・旅行業務取扱管理者

ご参考までに、私の仕事と資格等を結びつけたマンダラートを添付します。

資格を取得することについての考察

私の場合は、何かをやろうとすると、きちんとした道具を揃え、マニュアル本を読み、資格を取得するというプロセスを取ることが一般的です。

資格を取るのは、単に取りやすいからとか見栄ではなく、何かを実現するための手段と考えています。

資格を取得するプロセスの副産物として、一緒に同じ目標に向かって励む仲間との交流があります。これこそが、資格取得挑戦での一番の効果かと思います。再雇用期間中に色々な資格に挑戦したおかげで、会社員時代には得られなかった人たちとの交流をし、たくさんの友達(同志)を作ることができました。

ただ、せっかく時間とお金をかけて資格を取るからには、その資格でいくらぐらいの収入が得られるかを事前に知っておく必要があると思います。私の場合は、これをしなかったので、Return on Investmentは全く成立していません。

これからも、常に前進し、ボケないためにもさまざまな資格に挑戦していきたいと思います。

長文のnoteに最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。



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