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骨折後リハビリテーション総論 〜臨床思考の柱を構築するために〜

-序論

この、あまりにも大きなテーマを語り尽くすには、非常に長時間かかってしまいました。

なぜなら、読者の皆さんにこのnoteで「骨折後リハビリテーションへの興味関心を高める。そして、臨床で行動変容を起こす」ここまでを達成目標としているからです。

ただこれは初学者の方々の話。日頃から臨床で骨折に関わっておられるセラピストの皆さんには、多くの「気づき」と「エッセンス」を与えられると思います。ちなみに、今回の内容は細かい技術云々ではありません。


そこはお間違えの無い様に。

骨折の基礎」と、【臨床思考の柱構築】に必要な視点を広くお伝えするのと、私の骨折後リハにおける「気づき」を交えた内容です。

※何点か、私の臨床のリアルも交えています。

例えば大腿骨頸部骨折の治療法を例にとりますと、その方法は進歩しています。かつての寝たきり原因と良く言われているという印象は、現在では適切では無いのかもしれません。

この流れは積極的な手術治療が発展した賜物であり、 整形外科医が十分な知識・技術を持たれているためだと私は思います。

そこで、我々リハビリテーションを行う職種も、医師の治療(手術)の進歩に後れを取らぬ様、骨折後リハビリテーションを追求していく必要があると思います。

定番の筋力増強と歩行、骨折した辺りの関節可動域運動。。。後は「勝手に治る」。という、このままでは発展するには程遠い現状から、まずは意識を変容するところから、スタートする必要があります。

私が技術よりも伝えたいこの「総論」。

目の前の骨折患者に対し、何を思い、何を考え、評価〜アプローチを展開していくのか。「臨床思考の柱構築」ここを疎かにすると、小手先のアプローチ展開になるのは見え見えです。

脳卒中リハビリと比較されがちな運動器疾患。放っておいても治る、勝手に治る。脳卒中リハビリの方が難しい。と言った、容易く聞き捨てならない言葉が、今日もどこかの病院で囁かれているかもしれない。

よくある、【骨折リハは簡単】の思考に陥ってしまいます。大事なので二回言いました。笑

※今回のnoteで私がお伝えする骨折後リハとは、基本的に脆弱性骨折である橈骨遠位端骨折、椎体骨折、上腕骨近位骨折、大腿骨近位部骨折を指しています。高齢者の骨折ですね。

具体的な内容は目次をご覧ください^ ^



ツイートありがとうございます




















それでは、【骨折後リハビリテーション総論 〜臨床思考の柱構築を目指して〜】スタートです。



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●臨床に繋げるための骨折の定義・基礎知識の見方


―骨折の定義とその周辺知識

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