マガジンのカバー画像

対話- PUBLIC DESIGN LAB.

10
あたらしい公共のあり方を模索し、実践する人々や活動を紹介します。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事

汽水域のサービスデザイン

PUBLIC DESIGN LAB.では、分散した資産をネットワークとして組み合わせ、サービスデザイン思考によって価値を共創する「あたらしい公共」を探究するための研究・実践活動に取り組んでいる。公共におけるサービスデザインの注目度はここ数年で徐々に高まっており、行政DX、スマートシティ、シビックテック、市民共創など、さまざまな文脈で「サービスデザイン」というキーワードを見かけるようになった。 と同時に、サービスデザイナーが活躍するフィールドは、企業における事業開発にとどまら

汽水域のサービスデザイン#6:ケアをひらくデザイン | Guest:ケアと暮らしの編集社 守本陽一さん

PUBLIC DESIGN LAB.がお送りする「汽水域のサービスデザイン」。第6回目となる今回のテーマは、「ケアをひらくデザイン」です。 兵庫県豊岡市に、「だいかい文庫」という小さな図書館があります。表向きは私設図書館ですが、「ケアとまちの接点」というコンセプトの居場所の相談所でもあり、現役の医師や保健師の方々が運営に携わっています。「だいかい文庫」とは一体どのような場で、どういう経緯を経て生まれたのか? 今回は、だいかい文庫を運営されている「一般社団法人ケアと暮らしの編

汽水域のサービスデザイン#5:ルールメイキングの“関わりしろ”をデザインする | Guest: 世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター 隅屋輝佳さん

PUBLIC DESIGN LAB.がお送りする「汽水域のサービスデザイン」。このシリーズでは、複数の領域が混じり合う「汽水域」でサービスデザインを実践している方たちをゲストに迎え、その人が自分のフィールドや職能をどのように捉えていて、どんな実践をしているのかを、ラジオ形式の対話によって探っていきます。 第5回目は、一般社団法人Pnika(プニカ)代表で、世界経済フォーラム第四次産業革命日本センターでアジャイルガバナンスプロジェクト担当を務めていらっしゃる隅屋輝佳さんをゲス

汽水域のサービスデザイン#4:人間と自然の境界を溶かすマルチスピーシーズデザイン | Guest: ACTANT 南部隆一さん

PUBLIC DESIGN LAB.がお送りする「汽水域のサービスデザイン」。このシリーズでは、複数の領域が混じり合う「汽水域」でサービスデザインを実践している方たちをゲストに迎え、その人が自分のフィールドや職能をどのように捉えていて、どんな実践をしているのかを、ラジオ形式の対話によって探っていきます。 第4回目は、サービスデザインを軸としたデザインファームACTANTで代表取締役を務めつつ、デザインというアプローチで人間と自然、都市と自然をつなげる活動を行っている南部隆一

汽水域のサービスデザイン#3:境界を越えるバウンダリースパナーとしてのデザイン | Guest:中山郁英さん

PUBLIC DESIGN LAB.がお送りする「汽水域のサービスデザイン」。このシリーズでは、複数の領域が混じり合う「汽水域」でサービスデザインを実践している方たちをゲストに迎え、その人が自分のフィールドや職能をどのように捉えていて、どんな実践をしているのかを、ラジオ形式の対話によって探っていきます。 第3回目は、滋賀県長浜市を拠点に活動されている中山郁英さんをゲストにお招きして、『境界を越えるバウンダリースパナーとしてのデザイン』というテーマでお話していきます。行政、お

汽水域のサービスデザイン#2:行政と市民をつなげる超実践型サービスデザイン | Guest:Code for Japan 砂川洋輝さん

PUBLIC DESIGN LAB.がお送りする「汽水域のサービスデザイン」。このシリーズでは、複数の領域が混じり合う「汽水域」でサービスデザインを実践している方たちをゲストに迎え、その人が自分のフィールドや職能をどのように捉えていて、どんな実践をしているのかを、ラジオ形式の対話によって探っていきます。 第2回目は、一般社団法人Code for Japanで、サービスデザイナーとして自治体のデジタル技術活用推進や、自治体DXとまちづくりが交差する地点の探索を行っている砂川洋

汽水域のサービスデザイン#1:都市と地方をまたぐ「野良サービスデザイナー」の生態 | Guest:MIMIGURI 明間隆さん

PUBLIC DESIGN LAB.がお送りする「汽水域のサービスデザイン」。このシリーズでは、複数の領域が混じり合う「汽水域」でサービスデザインを実践している方たちをゲストに迎え、その人が自分のフィールドや職能をどのように捉えていて、どんな実践をしているのかを、ラジオ形式の対話によって探っていきます。 第1回目は、東京と新潟という2つの拠点で活動されている株式会社MIMIGURIの明間隆さんをゲストにお招きして、『都市と地方をまたぐ「野良サービスデザイナー」の生態』という

大牟田未来共創センター:「匂い」を呼びさます地域経営 〈後編〉

本記事では、前編に続き大牟田未来共創センター(愛称:ポニポニ)の原口 悠氏、木村 篤信氏をゲストに迎え、新しい地域経営のあり方についてお話を伺う。前編では、ポニポニの現在の活動やそこに至る背景についてお伺いし、「助ける/助けられる」という形で役割を固定化すること自体に対するそもそもの違和感や問題意識を提起した(前編の記事はこちらから)。 後編では、ポニポニの理念の中核を担う「パーソンセンタード」という概念を軸に、その人間観や、地域に対する外部人材の関わり方について探っていく。

大牟田未来共創センター:「匂い」を呼びさます地域経営 〈前編〉

ファシリテーターか当事者か。地域でデザイン活動をする際、地域に入り込み当事者になることが、成果を出すためのセオリーとして語られることがある。実際に地域の方から「こちらの地域の出身者はいませんか?」と訊ねられたこともある。情熱を持つ適任者を探すよい方法だと思う。一方で、それは地域とデザイナー双方にとって、情熱に依存した窮屈な構造ではないか、とも感じていた。 そんななか、今回の取材では、福岡県大牟田市で大牟田未来共創センター(愛称:ポニポニ)という地域に根ざしたリビングラボの運営

PUBLICWARE:公共空間の「余白」の使い方

公共空間を気軽に使いこなすためのアイテムが並んでいる「PUBLICWARE(パブリックウェア)」というプラットフォームがある。この開発に携わったデザイナー兼ディレクターの大橋一隆氏、INN THE PARKの三箇山泰氏、公共R不動産の菊地純平氏に、PUBLICWAREのコンセプトや背景についてお話を伺った。 公共空間を使いこなすためにハードとソフトをどのように融合させるのか?デザイナーの役割はどう変わるのか?個人と公共をつなぐためのネットワークとは?など、論点はどんどん広がり