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おとなチャレンジ-苦手なものを数十年ぶりに食べたら好きになれる?-

突然ですが、みなさん苦手な食べものはありますか?
私はきゅうりが、大の苦手です。
味噌漬けてたべたらおいしいよ?きゅうりの入ったポテサラおいしいよ?
いやいやいや!ぜんっぜんおいしくない!
噛んだとき、中途半端に水分を感じる食感と鼻に広がる青臭さがダメです。
あと、他の食材と一緒に調理されたときに他の食材にもマーキングばりにニオイをうつすのも嫌です。
朝遅く起きたときに、運悪く冷蔵庫にしばらく保管されたサラダのチーズと運悪くくっついていたとき、きゅうりの風味がするチーズを味わった日にはテンションがた落ちです!
…という具合に嫌なところを熱弁をふるえる位には苦手で、物心ついてから可能な限り、食べることを回避して生きてきました。が、つい最近、些細なことがきっかけで、苦手克服できないかトライする機会がありました。今回はその挑戦の記録を書いてみたいと思います。

はじまりは1通のLINEメッセージ

 飲み屋で仲良くなった方とご飯に行く約束をするためLINEでやり取りをしていたときのことです。予定を決めている流れで、お互いの食の好みの話になったとき、きゅうりが苦手だ、と告白したところ、お相手から予想外の返信がきました。

 「そうなんですね!自分きゅうり好きです!炒めてもいいんだって知ったときはすごいイノベーションでした!」

…え?今なんて?きゅうりを炒める?なにそれ?きゅうりにそんな調理法が存在するの?それイノベーション超えてレボリューションだよ!
脳内は大混乱です。
動揺を抑えつつ、「きゅうり、炒める???!それはインパクト大ですね!印象変わりそう。」とオウム返しをするのがやっとでした。その後、お相手からは下の写真が送られてきました。

きゅうりとお肉のマリアージュだ…!しかもピクルスもある!

へぇー!肉と炒めるかぁ…。
生か漬物、もしくは和えて食べる調理法しか知らなかった私にとって、加熱して食べる調理法は本当に衝撃でした。
本当に美味しいのかな…?あ、レシピ聞き忘れた!聞けばよかったな…。
動揺しすぎてレシピを聞き忘れたことを後悔しつつ、Twitterのタイムラインを見ていたとき、バズレシピで有名な料理研究家のリュウジさんのツイートが流れてきました。

短時間できゅうりとの遭遇率高すぎるでしょ!(笑)
ツッコミを入れつつ、レシピを眺めました。
ふむふむ…きゅうりを半分に割って、豚バラまいて塩コショウして、焼くだけ…。オーブンないけど、フライパンで代替すれば簡単にできそう!

調理のハードルの低さから、やってみたい!と好奇心が騒ぎました。

でも…本当に美味しいのかな?と同時に不安もよぎりました。

あの人もイノベーションって言っていたし、バズレシピをこれまで量産しているリュウジさんも美味しいって言っているしなぁ。
この短い間にきゅうりのレシピに出会ったのも何かの縁だし、ご飯行くとき話すネタになるかもしれないし。やってみよう!

知人とリュウジさんに背中を押され、私の「きゅうりを食べるチャレンジ」が幕を開けました。

購入、そして調理へ

翌日、近くのスーパーできゅうりと豚肉を買ってきました。

やあ、ひさしぶり。ちゃんと会うのは数十年ぶりだね。

相変わらず緑色が鮮やかで長細いヴィジュアルですこと!とよくわからない毒づきをしながら手に取り、豚肉とかごにいれて、購入。家に帰り、料理の準備をすすめていきます。

本日の登場人物。きゅうりの存在感が強い。

【きゅうりの豚バラ巻き】(私バージョン)
材料:きゅうり 1本
    豚肉        6枚~
    塩    好きな量
            コショウ 好きな量
        ★しょうゆ 大さじ4
   ★レモン汁   大さじ3
   ★ごま油      フライパンに回る程度
(★はリュウジさんレシピにない、私のアレンジです。)

まずはきゅうりを縦に半分に切っていきます。

サクッ

包丁を入刀したあとのきゅうり

うわー!青臭さきたー!
切った瞬間、青臭さが広がり、心が折れそうになりました。
落ち着け…!戦いは始まったばかりだぞ!
気持ちを落ち着かせながら、次に隠れるように豚肉を巻いて、塩コショウをします。

巻いて塩コショウした後の図。きゅうりの姿がみえないことに安心している自分がいました。

従来のレシピの味付けはここで終わりなのですが、
「これだけで本当においしくなるのかな…?」と不安にかられ、臭み消しを狙い、レモン汁としょうゆを入れて、30分冷蔵庫に入れて漬けました。
(もう少し長くつけてもよかったかもしれないです。)

味がつくように浸します。15分たったら、裏返してあげると味がしっかりつきます。

最後にフライパンにごま油をひき、キッチンペーパーで拭き取った後、焼きます。

フライパンに投入!

焼き色がしっかりついたらひっくり返します。

うん、いい感じ。
わー!はがれたー!うわー!

両面に焼き色がついたら、取り出して半分に切り、粗熱をとります。
その後、容器にいれてさっきのつけた汁を入れて完成です。
足りなければ、さらに醤油とレモン汁を足してください。
お好みでポン酢かお酢を入れてもよいと思います。

ひたひたにひたす。

見た目は美味しそう、と胸をなでおろしつつ、食べるまでが挑戦です。
美味しいといいなぁ…。ちゃんと最後まで食べられるといいのだけど。
翌日のお弁当で食べる予定だったので、お弁当を詰めながら、楽しみさと不安が入り混じった気持ちでいっぱいでした。

(※8月は食中毒が特に怖い季節なので、お弁当に入れる際は十分にお気をつけください。可能ならば冷蔵庫にいれて保管し、食べる直前に電子レンジで加熱するとよいと思います。)

いざ、実食!

遂に翌日のお昼休みの時間になりました。
お弁当箱を開きます。
どのタイミングで食べようかな?
他の具を見ながら考えます。

うーんどうしよう。最初に食べて美味しくなかった場合、テンション下がったまま食べ続けることになる…。かといって青臭さが残ったままフィニッシュしたくないし…。そうだ、最後から2番目に食べよう!

そうして、遂に食べる順番がやってきました。
数十年ぶりに食べるきゅうり…。
ドキドキしながら、お箸で持ち上げます。
肉に巻かれたきゅうりの断面を見ると、
「はやく食べて―!」といわんばかりにじーっとこちらを見てきます。

きゅうりが たべてほしそうに じっと こちらを みつめている!

数秒みつめあった後、覚悟を決めました。
いただきます、と小声で言った後、パクリ、とひとくち口に入れました。
シャリッ
…(モグモグ)
ひぃー!( ;∀;)
お い し く な い !
たすけて豚バラー!豚バラのうまみどこー!

水分を含んだ食感がすると同時に、かむほど青臭さが鼻に広がります。
豚バラ肉のうまみも青臭さをカバーしようと徐々に口に広がっていくのですが、時すでに遅し。青臭さに気をとられてしまい、私のライフは0になってしまいました…。
それからは青臭さが感じられなくなるまでは鼻をつまんで食べ、肉がきゅうりをカバーしてくれる部分になったら、鼻をつままず心を無にして食べる、ということを繰り返したのでした。

チャレンジの振り返り

結論:今回のチャレンジで、きゅうりを好きにはなれませんでした。
残念!
いや、数十年も食べなかったものを1回の挑戦で好きになれたらキセキだ!
とツッコミを入れつつ、苦手克服は簡単じゃないな、と感じました。
でも挑戦を通じて得られたこともありました。
・きゅうりの苦手なポイントを改めて認識できた!
 やはり青臭さが苦手でした。青臭さが消える調理法があれば食べられるかもしれないです。
・まったく食べられないということはなかった!
 お肉がきゅうりをカバーする比率が多くなれば、鼻をつままずに食べることができました。「いや!それ普通だから!」とツッコまれるのは百も承知ですが、これまでは少しでもきゅうりを食べたとき、鼻をつまんで食べないと胸につかえる感覚がして、最後まで食べられませんでした。個人的にはこの感覚は大進歩でした。いつかは美味しいと感じられる境地に立ってみたいです。
・知人とあったとき、話すネタができた!
 
今回、チャレンジのきっかけをくれた知人とリュウジさんには感謝です。
「あのあと、私もきゅうりにお肉を焼いて食べてみましたー!美味しかったです!」と言えれば、一番よかったのですが(笑) 
・noteに初めて記事を書けた!
これまではずっと誰かの記事を読む側でした。「いつかは書いてみたいな」と思いつつ、なかなかその一歩を踏み出すことが出来ないでいました。しかし、今回「やってみた大賞」を通じて、noteに記事を書くことが出来ました。普段はビジネス上でしか書くことがない中、「楽しんで書く」機会をいただけたのは本当に貴重でした。また何か自分の経験したことで面白い発見が出来たら記事を書きたいです。noteさん、デイリーポータルZさん、本当にありがとうございます!

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