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意外な告白、そして祝福へ

我ながら、斬新なnoteを書こうとしている。
これはnote社内一組のカップルと私の、半年間の物語。
なぜ私がこのnoteを書くことになったのか、自分でもよくわからない。
ただ、note社員のみなさんは、きっとハッピーな気持ちになるはず。
最後まで読んでもらえたら嬉しい。

*****

始まりは、去年の夏の終わり。
まだまだ残暑が続く9月の夜。
私は、note社の同僚女性Aさんに飲みに誘われた。
Aさんとはもともと仲が良かった。
一緒に飲むことも多かったので、特に疑問も感じず、いつもどおり、新宿のイタリアンバルでワインを流し込む。

夜10時も回ったところで、明日も仕事だし、帰ろうかという雰囲気の中で、Aさんがモジモジし始める。
(お?これは何か話したいことがあるのか)
と察した私は、彼女を引き連れて2軒目へ。
新宿の街は、飲み屋に事を欠かない。
モジモジ女子をやさしく包み込む。

2軒目に入ってもAさんはなかなか口を開かない。
「もう1杯飲んだら話します」
と言う彼女の言葉にのせられて、まんまとお酒を飲み続け、この時点でなかなかの酔っぱらいに仕上がっている。
しびれを切らした私は右手に角ハイ、左手にエイヒレで、Aさんに詰め寄る。
はたから見たら、嫁いびりをする姑のような形相だったと思う。

ついにAさんが、彼氏ができたこと、そしてそれが社内のBさんであることを明かす。
しかも半年以上つきあっているというではないか。
(おいおい、彼氏いないって言ってたじゃないか〜)
と思うと同時に、
急激な多幸感が私の心に押し寄せる。
私から見ても、素敵なカップルだ。
こんなにおめでたいことはない。
Aさんからすると、社内の人ということで、言いづらかったようだ。
まぁ、それもよくわかる。

アドレナリンが全開になった私は、馴れ初めから今日までの展開を刑事のように聞き取り調査。
一通りのいきさつを把握したところで、急にBさんに物申したくなる。
今から考えると何様なんだという話だが、私の体には倫理観を崩壊させるには十分なアルコールが巡っている。
勢いにまかせ、タクシーでB家まで移動。
夜中12時、B家に殴り込むという横暴ぶりを発揮。
(注:本人の許可はもらっています)
ちょっとはにかみつつ、笑いながら出迎えてくれるBさん。
この日は3人で深夜まで飲み続けた。

*****

年は明け2024年1月。
二人から「お話したいことがある」と呼び出しがかかる。
我が家の近くまで来てくれるという。
これは、会社を辞めるか、結婚するかの二択しかない。
どうか、後者であることを願いながら二人に遅れて席につく。

開口一番、Bさんが
「実は3月をもって…」と一言。
(えー、まさかの退職?こまる〜)
「独身を卒業します!」
(こらー!!!心臓にわるいよ)

ということで、結婚を決めた二人。
二人も幸せそうだけど、私も幸せだった。
わざわざ報告に来てくれてありがとう。
この日はここ数年で一番日本酒を飲んだ。

*****

私がこんなに喜んでいるのは理由がある。
二人とも、人としてすごく素敵だし、私にとって重要な人なのだ。

Aさんは、いつも笑顔で明るく、周りにいる人たちを瞬時に笑顔に変える。
ただ笑顔の奥には、きちんと一本、筋の通った強さがある。
彼女の仕事柄、粘り強く泥臭くやらなければいけない業務も多いのだけど、真っ向から向き合い、バシバシさばいていくのだ。
やさしさと強さのバランスが良くて、社員のみんなも頼れる存在。
私とはけっこう年齢が離れているけど、初めて話したときから、ノリも波長もあった。
懐の深さに包まれて、いつの間にか、なんでも話してしまう。
今では、同僚を超えた友人であり、戦友であり、妹であり、姉でもあり、とにかく大切な存在。
たまに見せる弱気な姿がまたかわいくて、私もう、あなたにぞっこんです。

Bさんは一見、寡黙に見えるけど、話してみると、思慮深さあふれるナイスガイ。
何事も表層的に捉えず、本質的に物が見れる人。
そしてよくしゃべる。私もおしゃべりな自覚があるが、彼もなかなかである。
この寡黙な見た目とのギャップが、人ととしての魅力なんだろう。
二人でいる姿を見ていると、Aさんの気持ちをできるだけ優先していて紳士的でやさしい、これまた良い。
私の酔っ払いの戯言につきあってくれるうえに、仕事上でも大事なパートナーである。
まとまらない私の頭の中を整理して、アドバイスしてくれて、私の仕事が一気に前に進むようになった。
いつも助けてもらって本当にありがとうございます。

そんな二人が結婚するという。
私、Aさん、Bさんの関係が線と線でつながった。
これぞまさに、幸せのトライアングルやー!
(私も三角形に入りたいので、入れてみる)

*****

翌月2024年2月。
私達には重大なミッションが残っている。
そう、note社員たちへの報告だ。
なぜかメンバーの一員になっている私。
えーい、乗りかかった船だ。
覚悟を決める私。
報告の仕方について、3人で夜な夜な会議をする。

まずは有力者、加藤さんを討ち取らねば。
私達は綿密な計画を練る。
計画はこうだ。
・私から加藤さんを飲みに誘う(きっと加藤さんならOKくれるはず)
・他のメンバー集めますと言って、AさんとBさんを呼ぶ
・当日は飲み会終盤の21時までに、Aさんから加藤さんに打ち明ける

しかし、当日、ここでもAさんのモジモジが発動。
なかなか伝えられないAさんの背中を何度も押す私。
助けを求めてBさんの目を見るが、逸らされる。
(このまま報告しないつもり?!ただの飲み会で終わっちゃう)と恐れる私。
三者三様にその場をやり過ごす。
さすがに不穏な空気を感じる加藤さん。

ようやく、22時過ぎ。
覚悟を決めたAさんが、加藤さんに伝えることができた。
もちろん加藤さんも大喜びで祝福してくれた。
この日は、シメで行った市ヶ谷の刀削麺が、ピリッと心に染みた。

*****

そして3月6日。
私には引き続きミッションがある。
婚姻届の証人という超重要任務だ。
これまでの人生紆余曲折あったが、こんなに名誉な任務はあっただろうか。
もちろんありがたいのだが、私を指名してくれるなんて、二人は血迷ったのではないかと心配した。
何度も私で良いのかと確認したが、ぜひと言ってくれたので、恐縮ながらお引き受けすることに。

当日、二人に見守られながら、予備も含めて3枚の婚姻届に署名を記す。
緊張のあまり手が震える。
なんせ、はじめての経験だ。
自分の婚姻届を書くよりも100倍緊張した。
結果、3枚ともちょっとしたミスを犯すという、不名誉な事態になってしまった。
あ〜、大事な書類を汚してごめんなさい。
でもやさしい二人は、「半田さんのはじめて証人ゲットー!」と喜んでくれた。
会社の会議室を、私的利用したことは謝罪します。

私が入籍したわけではありません

*****

その後もいろいろありつつ、3月9日。
サンキューの日に、二人は入籍した。
幸せのおすそ分けをもらって、こちらが感謝したいくらいだ。

全社への報告をどうするかとなったときに、冗談で言った「私がnote書こうか(笑)」が採用されてしまった。
(笑)の部分が見事にスルーされた。
結果、私はこのnoteを書いているわけだが、書く行為を通じて私の幸せも増幅されていく。
これまた幸せな創作活動をさせてもらった。
結果オーライ。

ということで、ここまで引っ張ったが、このnoteの主人公はこちら。
あちゃこ、石坂さん、
おめでとう、末永くお幸せに。

よ!ナイスカップル!


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