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「サウナさんぽ」の達人~ゆ家和ごころ吉の湯編~

ゆ家和ごころ吉の湯。『ドラマ25 サ道』第3話に登場した銭湯ですが、恐らくドラマをご覧になった方の大半が訪れたことがない施設だったのではないか、と思います。

そして、ドラマを見終えるや否やサウナイキタイなどのサイトで、施設の情報を検索されたことでしょう。

ご存知の通り、吉の湯は杉並区の陸の孤島にあります。南阿佐ヶ谷、新高円寺、永福町あたりが最寄駅とされていますが、どの駅からも歩くと20~40分ほどの時間を要します。

「気にはなったけど、わざわざ行くにはなにか理由でもないとなあ・・・」などと二の足を踏んでいる方がほとんどではないでしょうか。

ゆ家和ごころ吉の湯はサ道で放送された通り、露天でサウニングの全てが完結する素晴らしい銭湯です。たどり着いてしまえば、誰もがその魅力を感じることができると思います。

しかし、そこまで足を運ぶまでの決定打になるきっかけがやはり欲しいところ。

そこで、ゆ家和ごころ吉の湯を37倍楽しむための歩き方指南をさせていただきたいと思います。

永福町から歩いて目指す

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私がオススメしたいのは、「永福町から歩きで吉の湯まで行く」ルート。京王井の頭線永福町駅がスタート地点です。

ここから目的地まで、脇目も振らず歩いても40分ほどかかりますので、ここはひとつ、寄り道でもしながらゆっくり目的地を目指そうじゃありませんか。

駅前で腹ごしらえする

あまり知られていませんが、実は永福町周辺には美味しいと評判のお店が点在しています。

ランチやディナーをするためだけに訪れても決して損ではない(と思う)ので、街の看板とも言えるお店を幾つか紹介いたします。

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1.永福大勝軒
いわずと知れた老舗ラーメン店。休日ともなれば長蛇の列ができます。もはや街の代名詞的存在。昔ながらなんだけど新しい。ボリューム満点のチャーシュー麺をぜひ食べてみて欲しいです。

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2.ラ・ピッコラ・ターヴォラ
ナポリピッツァ協会認定認定店。 日本では2番目・東京では1番目に認定を受けているという老舗。店内の雰囲気は大衆食堂(トラットリア)で店員さんも気さくで入りやすい。ピザ、本当美味しい。永福町で一番オススメです。

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3.マッシモッタヴィオ
ラ・ピッコラ・ターヴォラで働かれていたマッシモさんが開業されたピザ・イタリア料理のお店。こちらも駅から程近い場所にあります。トラットリアとリストランテの間くらいのオシャレな雰囲気で、こちらもピザが絶品。

ピザかぶりですが、どちらも本当に美味しいので、ラーメンの気分でなければイタリアン!という風に腹積もりしていただきたいです。

どのお店もちょっとピンと来なかった、という方には、永福町の街中華「味大将」や街の洋食屋さん「グリルマリノ」なんかは如何でしょうか。

こちらのお店も料理がとても美味しいので、ぜひ事前にチェックして足を運んでみてください。

永福町の商店街を歩く

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駅前で食事を堪能したら腹ごなしに商店街を散歩。一見なんの変哲もない通りなんですが、ある特徴があります。

実はこの商店街、通りに1つも電柱(電線)がありません。その証拠に写真からも、電線が全く無いことがお分かりいただけると思います。

バスの運行路であることと、甲州街道や井の頭通りから方南通りへの抜け道になるため交通量が多いことも遠因かもしれないですが、1商店街としてすごい取り組みですよね。


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ひたすらにまっすぐ直進します。


大宮八幡宮へ

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商店街を抜けると方南通りへ出ます。ここを斜め左前方の道に入ると大宮八幡宮の表参道に接続します。


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表参道に入る手前にあるラーメン屋さん草むら。こちらは永福町大勝軒の親族が経営されてるとのことで、こちらも地元の方に人気のお店。昔ながらの優しい味の中華そばがとても美味しいです。


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物静かな表参道を歩いていくと駄菓子屋さんがあります。令和の今となっては貴重な存在。童心に返ってここで一息ついて懐かしいお菓子との再会を楽しむのも一興ですね。


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大宮八幡宮に到着。東京のへそと呼ばれ、厄除開運・縁結びなどで知られている平安時代から続く由緒ある八幡さま。

ちょっと参拝でもして、少し心の襟をただしてから吉の湯へ行くのも乙じゃないでしょうか。


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大宮八幡宮を出て坂を下ると野球場や多目的運動場が見えてきます。

この辺の善福寺川沿いの一帯は和田堀公園と呼ばれ、地元の方たちの憩いの場になっています。

この緑地を散歩してのんびり過ごすだけでも充分休日感を満喫できますが、取っておきのスポットをご紹介したいと思います。


杉並が誇るディープスポット、その名も武蔵野園

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吉の湯へのルートを少し外れ、和田掘公園の中に進んでいくと、インパクトのある建物が出現します。

落ち着いた雰囲気の商店街を抜け、静かで厳かな大宮八幡を訪問したあとにものすごいギャップ・・・。

ここが知る人ぞ知る杉並のディープスポット、「つり掘 武蔵野園」です。

赤い格子が異様だし、よくよく見てみると2階は住居なの・・・?公園の中に住んでる人がいるの・・・?気になって仕方ありません。

初見だとちょっと近寄り難い雰囲気ですが、中はいたってピースフルな空間が広がっています。


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インパクトのある置物か何かかな・・・?とよく見てみると、忍者じゃじゃ丸くんそっくりのポップコーン販売機でした。なかなかお目にかかれない代物ですよね。


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釣り竿とねりえを持って中に入ると、釣り糸を垂らすおじさんたちがぽつぽつ。時間の流れがすごく緩やかな感じがして心地よい・・・。

日差しが暖かいと、つい居眠りしちゃいそうです。


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いつまでもぼーっとできて最高のチルスペースです。

釣り堀の魚たちはスレてて難易度は高いのですが、釣果は気にせずともとてもよいリラックスタイムを過ごせると思います。


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しばらく釣りの気分を味わったら食堂へ。こちらは釣り掘りとは違って混んでいて賑やかです。

釣堀の食堂でしょ?と思うなかれ。この生ビールも、しっかりサーバーを洗浄しているようで、うまい!

ぼんやり釣りしている人を眺めながらチビチビ。


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焼きそば、焼きうどん、縁日みたいなメニューですがなかなかどうして本格的!つまみになるものが多く、酒が進みます。ホッピーもあるのが嬉しい。


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そこいらの街中華顔負けのオムライス。とてもシンプルですが、美味しい・・・。スープ付きで、刻んだネギが浮かんでいるのもニクイ。

個人的にオススメなルートは、吉の湯でしっかりととのったあとにこちらの武蔵野園に寄って、食事がてら一杯やって散策を〆る、というのが最高のコースだと思っています。

吉の湯×武蔵野園のコンビネーションは、ロケーションの特異さも相まって杉並区、いや都内で「最も面白い」サウナ×サウナ飯の組み合わせだと自信を持って推薦します!


満を持して、吉の湯へ

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武蔵野園を出て元の道に戻ってきたら、「松ノ木住宅」方面へさらに歩いていくと、ファミリーマートが見えてきます。

このファミリーマートを左折して、住宅街の中へ入っていきます。


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どう考えても銭湯なんて無さそうな雰囲気ですが、気にせず進みます。


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しばらく進むと、十字路に当たります。目印となっている電信柱の広告が示すとおり、ここを右折します。


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完全に住宅地に迷い込んだ様相で不安になりますが、もうひといき!


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ついにゆ家和ごころ 吉の湯に到着!

こんな閑静な住宅街にあるのか・・・、とはじめて訪れる人は皆思うことでしょう。

あとは歩き疲れた身体を思う存分サウナ・水風呂・外気浴で気のすむまで癒してください!


終わりに

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銭湯は、その街を写す鏡だと常々思っています。なので、銭湯サウナを楽しむという行為の中には、単にサウナと水風呂に入ることのほかに、その街の雰囲気を味わうという要素も内包していると考えています。

せっかく知らない街に、降りた事の無い駅に訪れるのであれば、その街の空気をたっぷり吸い込んでから銭湯に行くとより濃密な体験ができる、という経験をぜひとも味わってもらいたい・共有したいと思い立ち、吉の湯をさらに楽しむための自分なりの「おこだわり」を紹介させていただきました。

サ道のナカタアツロウ氏にも、このルートを実践して欲しかったなあ..。

ゆ家ごころ吉の湯と杉並の街の魅力が1人でも多くのかたに伝わることを祈って。



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