
ミレニアル世代のインターネット史 ⑴
数ヶ月前、ツイッターで内定式の様子を発信したところ、軽くバズ(炎上)ってしまい、各方面で叩かれるわ2ちゃんにまとめられるわという事態が発生した。
無事内定式が終わりました。寄り道したから2年遅れたけど、私もいよいよ社会人になるらしい。#サイバーエージェント pic.twitter.com/gIlZeF53NJ
— ふくりお (@riopikumin) October 4, 2018
その際、友人に「ネット上で発信するのって怖くないの?」と聞かれた。
だいぶ昔から発信し続けてるから全然怖くないよ〜と答えつつ、ふと「いつからインターネット上で発信し始めたんだっけ?」と考えてみた。
我ながら驚きなのだが、どうやらかれこれ15年以上ほにゃほにゃと発信し続けているらしい。(ちなみに1995年生まれの24歳)
インターネットは私の人格を形成してきた大きな要素の1つであるにも関わらず、実際に何をしてきたのか、このようにおおっぴらに人に話すのは初めてだ。なぜなら圧倒的黒歴史だから。
しかし、”就職”という人生におけるそこそこ大きな節目を迎えるにあたり、セーブポイント的な意味合いで過去を振り返りたくなってしまった。
この記事では、私の実体験をベースに、過去15年間のインターネット世界の出来事を振り返っていく。基本的には個人的な黒歴史暴露大会だが、せっかくまとめるなら多くの人に読んでほしいと思い、あえて『ミレニアル世代のインターネット史』と題して、ここに回顧録をまとめることにする。
【目次(仮)】
執筆予定の項目は以下の通り。
長くなりそうなので、いくつかの記事に分ける予定。
_______
①コンピューターとの出会い
②オタク小学生とインターネット掲示板
③FLASH動画黄金時代
④ニコ動全盛期
⑤ブログ文化爆誕
⑥携帯小説ブームと『魔法のiらんど』
⑦自作ホームページとメルマガ配信
⑧前略プロフとリアル
⑨mixiと2ちゃんまとめ
また、この記事を読む際に、合わせて使ってほしい機能を紹介する。
その名も、”インターネット界のタイムマシン”こと『Wayback Machine』。
特定のサイトのURLを入力して過去の特定の日時を指定すると、該当日時のウェブサイトを閲覧することができてしまうエモツール。今でこそイケイケ最先端のGAFAやメガベンチャーのサイトですら、10年前のUIはクソダサかったりする。
手軽にノスタルジーに浸ることができて面白いので、ぜひ利用してみてほしい。
①コンピューターとの出会い
時期:2000年頃
本題に入る前に、少し個人的な話をしよう。
私が高校卒業まで過ごした福井県は、およそ世間一般の人々が想像する典型的な田舎だ。都会と違って小学・中学受験がなければ塾に通う文化も希薄な地域の子供の過ごし方といえば、友達の家に集まってゲームをするか木に登ってカブトムシを捕まえることくらいだった。
そんな地域で育った私が、まだ小学校に通う前の5歳くらいのとき、ある衝撃的な出来事が起こった。パナソニックの関連会社に勤めていた祖父が面白半分で『ワープロ』を触らせてくれたのだ。当初は、線を引いたり消したりする簡単な機能くらいしか使いこなせなかったのだけれども、ちびっこなりに習得した申し訳程度の機能を使って”迷路”を作った。
この時、目の前にある得体の知れない魔法の箱の中で、自分のアイデアが具現化されていく様子にとてもワクワクしたことを今でも覚えている。
思い返すと、同世代の女の子に人気の”おままごと”や”お人形遊び”には一切目もくれず、ひとりでもくもくと漫画・アニメ・ゲーム・ロボット遊びに没頭していたような私にとって、コンピューターとの出会いは必然だったのだろう。
いつしかワープロを見かけることはなくなり、気づくと『パソコン』で遊ぶようになっていた。
小学3年生当時、趣味で小説を書いていた私はブラインドタッチをマスターし、師である祖父を出し抜いてワープロ検定1級に合格できるレベルの高速タイピングスキル(10分間で700文字以上)を習得した。
その後、めでたく自分用のパソコンを買い与えてもらい、いよいよ家にいる全ての時間を漫画かパソコンに費やすようになる。
それ以来、なんやかんやWindows 95 以降の歴代Windows OSはほぼ全て触ったし、懐かしのマインスイーパーに至っては愛が深すぎてiphoneにインストールして今でも遊んでいる。
このような背景があり、最新のテクノロジーやガジェットに興味を持つようになった。この頃に芽生えた「テクノロジーを武器に面白いことがしたい」という価値観は、今でも私の軸となっている。
②オタク小学生とインターネット掲示板
時期:2003年〜2008年頃
言うまでもなく、オタクカルチャーとインターネットの親和性は高い。
実際、私がインターネットに出会ったきっかけも、大好きな「漫画」だった。
週刊少年ジャンプを人生の教科書として愛読していた私は、小学3年生になる頃、漫画の男性キャラクター達に本気で恋をしていた。(どうか笑って流してほしい)
特に『銀魂』『家庭教師ヒットマンREBORN』『D.Gray-man』あたりに登場する男性キャラクターに関しては、毎晩夢の中でデートをするなど非常にお世話になったものだ。
「好きな人とは常に一緒にいたい」というモチベーションで、当時使用していたガラケーの待ち受け画像を探すうちに、インターネット上の掲示板に行き着いた。
掲示板はファンの交流の場になっていて、漫画のキャラクターの画像を共有したり、好みの画像を作成してもらうようリクエストしたり、オタ話に花を咲かせるなどした。
お互いの社会的属性と関係なく、純粋に”好きなもの”を共通項に繋がることのできるオンライン上のコミュニティの居心地の良さを知ってしまい、これ以降、インターネットの沼にどっぷりはまることになる。
(ちなみに、この時期に界隈で流行っていた『メル画』というものがある。
顔から火がでるほど恥ずかしい代物なのでこの記事には載せないが、興味がある方は是非ググってほしい。)
③FLASH動画黄金時代
時期:2004年〜2007年頃
インターネットの歴史を語る上で、フラッシュ動画は避けては通れない。
今見ても何が面白いのか全くわからないが、毎日『おもしろフラッシュ倉庫』にアクセスしては能天気にけらけら笑っていた時期があった。
恋のマイアヒ、赤い部屋、楽しい〇〇シリーズ、千葉滋賀佐賀、ハゲの歌、ウォーリーを探さないで、イオナズンなど...懐かしさで人を殺せるタイトルが数多く生み出されたFlash動画黄金時代。
あの頃ネットで頻繁に見かけたAA(アスキーアート)で描かれたキャラクター達は、一体どこに行ってしまったのだろうか。
ミレニアル世代のインターネット史 (2)へ続く