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よつばとみらいのわがこ

この漫画の完結を見ずにして死ぬわけにはいかないと、心に決めている作品がいくつかあります。

そのトップは、みんな大好きな『名探偵コナン』。やはり、黒ずくめの組織の黒幕が誰なのかを知りたいし、FBIの人たちの素性も気になるし、新一と蘭には結ばれてほしいし、灰原哀が宮野志保に戻ってからのその後、高木刑事と佐藤刑事の進展も見たい。

それと同じくらいに、どうやって収束していくのか気になるのが『よつばと!』という漫画。

基本的にコメディなので、コナンみたいにストーリー性があるわけではありませんが、登場人物については、ずっと明かされていないミステリアスな部分が多い。

主人公の5歳児であるよつばは、髪が緑色の外国人(?)で、拾われっ子であることが最初の頃にとーちゃんによって言及されており、少なくともとーちゃんとの直接的な血縁関係はないことが示唆されている。

それ以降はほぼスルーされており、後にその設定が触れられる場面はないのだが、そのあたりの事情は最後で判明するのだろうか。

というか、よつばは戸籍上ではどういう位置付けになっているのだろうか。外国で見つけた孤児の女の子を連れて帰ったなんてことは考えたくないし、そうだとしたら戸籍に登録できないはずである。

来年から幼稚園に通わせると言ってはいるので、どうやら戸籍がないわけではないらしい。もしかしたら、どこかのフォージャー家みたいな偽装の戸籍……?それも考えたくないな……。

実はかなり遠い親戚の子供で、その親戚がなんらかの事情で子供を育てられないため、代わりに育てることになったとか?でもそれなら、拾われっ子という言い方はしないだろう。

よつばととーちゃんが引っ越してきたあの家は、持ち家だとは思うが、一括払いで買ったのか、ローンが残っているのか不明。

独身で子供ひとり、今後の再婚予定も、次の子供を作る計画もなさそうで、一軒家をポーンと買ったのは、広い家でよつばをのびのびと育てたいという気持ちもあったのかもしれないけど、他に何か目的が……?

そもそも、在宅でパソコンでできる類の職業なのだから、出勤のために都心部に引っ越す必然性がない。

親兄弟との仲は良好で、よつばも、とーちゃんの母のばーちゃんや、とーちゃんの妹の小春子さんに、かなり懐いている模様である。

実家で翻訳家の仕事をしながら、よつばの面倒を見る、そういう暮らしもありだったのでは?と思わなくもない。そもそも以前はそういう暮らしだったっぽいし。

むしろ実家なら、ばーちゃんがいつもいるだろうし、たまに小春子さんが来たりして、よつばと遊んでくれる。

それが2人暮らしだと、それを一手に追わなければならなくなり、とーちゃんの負担が増えることになるのでは……?

いい歳して実家暮らしというのは情けないと、とーちゃんが感じたのか、友人のジャンボの近所に住みたかったのか、単純に環境を変えたかっただけなのか……。

このあたりの考察はきりがないのですが、よつばくらいの子供が親戚にできたりすると、なんだかリアルになり、子供にとってどういう環境が良いのか、周りの大人にとっての負担はどれくらいか、つい妄想してしまうわけです。

この漫画はかなり初期から知っていて、最初に読んだのは18歳くらいの頃だったはずですが、その頃は、ふーかかわいい、ふーかえろい、ふーかをもっと出せ、としか思っていなかったのに。歳月は人を変える。

しかし、この『よつばと!』、単行本の刊行ペースが非常にゆったりで、13巻から14巻までが約2年半、14巻から最新15巻までは約3年の間隔が開いており、今後ずっとこのペースが続くとすると、20巻に到達するのは2036年ということになる。

その時に自分が何歳なのかは考えたくない(いや、永遠の14歳なのだが)が、今は全くもって想像もつかんし、結婚願望もゼロだが、もしかしたら5歳の子供ができている可能性も……。

いや、ない。ないない。こわい。

自分の遺伝子を受け継いだ人間がこの世に生を受ける、というのが、もはや恐怖でしかない。私と同じ要素を持ったヒューマンなど、社会にとって、宇宙にとって有害な存在なのでは……。

ならば生まれないほうが良い。すべての私の子供を生まれる前に消し去りたい。私の遺伝子を持った時点で魔法少女(少年かもしれんが)の契約を交わしたことになり、そこには絶望しか待っていないのだから。マミられる前に……。

本当に将来の自分に子供ができて、うっかりこれを読んじまったらどうするんだ。

まあそれは2036年になってみないとわからないし、いきなり『よつばと!』の刊行ペースが年に5冊とかの週刊少年ジャンプ連載作なみのハイペースになる可能性もある。その頃には43巻あたりまで出ていて、そろそろ総集編のコンビニコミックが出ているかもしれない。

コナンの黒ずくめ関連の話だけをまとめた単行本みたいに、よつばのプロフィールにまつわる話だけをまとめた単行本……。それが出たら、……。読みたいのかというと、微妙だなあ。

これを書くにあたって、段ボール箱から単行本を引っ張り出して1巻から読んでみたところ、最初は野生児くさかったよつばが、だんだん女の子になっているのがわかるのです。

ぬいぐるみを入手してジュラルミンと名付けていた頃はまだしも、おひめさまに興味を持ち出した話では、確実に野生児から脱皮してきている。  

18歳の頃から見てきているおじs……いや、おにいs……、いや永遠の14歳としては、なんとも寂しい。

でも一方で、よつばの成長を見てみたいという気持ちもある。

昔は確実になかった感情であり、この感情が芽生えるに当たっては、従姉の娘、つまり姪っ子の存在があるのですが、前置きだけで2000文字を超えてしまい、詳しく語ると2000文字どころか、2000那由多文字くらい必要なので、このあたりで締めさせていただきます。

もし、将来の自分の子供がこれを読んでしまったとしたら、君にも伝えておこう。たぶん今の自分が知らない感情が、君に対して芽生えているだろう。そう。お前は俺で、俺がお前……。

でも実際のところ、従姉と姪っ子も特に似ていないので……。まあ、わかりませんけども。

サウナはたのしい。