ウィロー(1988) 感想

#映画

ジョージ・ルーカス原案、総指揮。ロン・ハワード監督のファンタジー映画。
従来の特撮技術と当時最新だったモーフィングなどのCG技術が盛り込まれている。

あらすじ

小人族の農夫で魔術師を目指しているウィロー(ワーウィック・デイヴィス)は、偶然川を流れてきた人間の赤ん坊エローラを拾ってしまう。
その赤ん坊は特別な運命を持っていて、世界を支配する邪悪な魔女バヴモーダ女王(ジーン・マーシュ)に命を狙われている。

妖精の女王シャーリンドリアのお告げで、魔女フィン・ラゼル(パトリシア・ヘイズ)に会って協力を求め、エローラを安全な場所である「ティル・アスリーン」へ連れて行くことになったウィローは、ブラウニー族(ウィローよりも小さな小人)の賑やかな二人や、腕の立つ元騎士? マッドマーティガン(ヴァル・キルマー)と協力して、エローラを「ティル・アスリーン」に届ける冒険に旅立つ。


最初、ファンタジー小説原作の実写映画化なのかな? と思ったら、ジョージ・ルーカスが原案らしい。
それで主役のウィローを演じてるのは、イウォークの「中の人」なのかな?

ストーリーは非常にシンプルでファンタジーというよりおとぎ話に近い印象だった。子供にも楽しく見られるように、わざと分かりやすい展開にしてるんだろうね。

だけど、脚本はよく練られてる。
ウィローは村の仲間に披露するくらい手品が得意で、本物の魔法使いに憧れてるんだけど、ちゃんと習ってないので魔法らしい魔法はほとんど使えない。

よく見るファンタジー小説だと、ダメダメな主人公が最後にはすごい魔法を使えるようになってラスボスと対決したりするけど、この作品でウィローは最後までちゃんとした魔法は使えないまま。

で、そんな彼がラスボスの魔女との対決で使う武器は、映画冒頭でちゃんと伏線として用意されてて、ここ一番! っていうシーンで見事回収される。

もう、

やっふぉーーーー!!

ですよ。
そして、この冒険で成長したウィローが、ラストシーンでこれから一人前の魔法使いになることも示唆されてる。
つまり、この映画は「魔法使いウィロー」の前日譚なんだよね。

前日譚であり、冒険譚であり、最初は気の合わない、ブラウニー族の二人やマッドマーティガンとのバディームービーでもあり。
思わず笑っちゃうようなシーンやハラハラドキドキするシーンも沢山あるし、なにより楽しい。

小人族の家や、盗賊?が集まる森の飲み屋の建物も良かった。
ゴチャゴチャしてて薄暗いんだけど、なんかワクワクする作りになってる。

二時間を少し超えるから、長いといえば長いんだけど、ストーリー的にも映像的にも随所に工夫が凝らされてるので、飽きることなく最後まで楽しめる映画だった。


 








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