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狂牛病の影響について

『狂牛病の実態』
〜狂牛病には他の病原体と違って特殊な成分があるのではないか〜

遍く現心

(序論)
 私は、一時期SNSで話題になった『狂牛病』について気になったので調べることにした。話題になったのは2004年2月のことだ。この狂牛病によって、すき家の牛丼の販売が一時停止になった時のことを友達から聞き興味を持った。狂牛病とは別名でBSE(牛海綿状脳症)とも言われ、その中でとりわけ気になったのが『狂牛病が人に与える影響と狂牛病の特徴』だ。
※以下、狂牛病のことをBSE(Bovine Spongiform Encephalopathy)と省略
 BSEとは、牛の病気の一つで、BSEプリオンと呼ばれる病原体に牛が感染した場合、牛の脳の組織がスポンジ状になり、異常行動、運動失調などを示し、死亡するとされています。(1)

(結論)
BSEによる影響は、感染することによってさまざまな症状に罹るということだ。
症状は以下のとおりである。

I. 発症初期(第1期)は、疲労感、めまい感、視覚異常、不安感、記憶障害、軽い歩行障害など漠然とした症状。(2)

II. 亜急性に進行する痴呆とともにミオクローヌス(筋肉がピクピクと収縮する不随意運動)や舞踏病運動(まるで踊りでも踊っているかのように見える不随意運動)、視力喪失、筋萎縮、運動失調などを合併してきます(第2期)。(2)

III. この状態が約6ヶ月続いた後、最後には無言で除皮質あるいは除脳硬直状態(手を屈曲あるいは進展し、足は進展した状態で硬くなり寝たきりの状態)となります(第3期).そして有効な治療法はなく、約80%が1年以内に死亡するといれています。(2)
 
 Iでは、初期症状として、熱やインフルエンザのような漠然とした症状にかかる。だから、初期段階では気づきにくいのが特徴である。IIでは、身体の運動機能の異常や異常な症状を自覚できる程度まで進行する。 IIIでは、症状が進行し寝たきりの状態となる。そして、たちまち死んでしまうという。また、農林水産省によると『CJD(クロイツフェルト・ヤコブ病)は100%致命的であり、発症後約1年で死亡することから、死亡者数は1年前の患者発生数とほぼ同じになります。』と記されている。(3)※クロイツフェルト・ヤコブ病は、汚染されたBSEを人間が食べることで発症する。以下CJD(Creutzfeldt Jakob disease)と省略

(考察)
 ここからわかることを簡潔にまとめると、BSEプリオンを人間が口を介して体内取り込むことでことで、さまざまな症状が発生し、100%死に至るということである。
 しかし、ここで疑問点が浮上してくる。それは、『なぜ、牛肉が胃で消化されるのにも関わらず、BSEプリオンが健在するのか』ということだ。牛肉自体は、タンパク質であり、胃で消化されていてもおかしくはない。ここで、考察するとBSEプリオンは二つの可能性が浮上してくる。それは、『そもそもタンパク質ではない』もしくは、『タンパク質ではあるが従来の法則に乗っ取っていない例外な物質である』かということだ。その全貌については、次の段落で立証していく。

(結論2)
 狂牛病の特徴は以下のとおりである。

I. 狂牛病の原因として、異常なプリオンが関わってくる。しかし、正常なプリオンは私たちの体の中にもあり、異常を起こさなければ死ぬこともない。

II. この病原体は現在では感染性の蛋白であるプリオンと考えられ、プリオン病と総称される。プリオンは細胞の遺伝子が作る蛋白で、ウイルスや細菌のように外から侵入するものではない。もともと自分の身体に存在する正常なプリオン蛋白が異常な立体構造になると病原体となって病気を起こすと考えられている。(4)

III. ウイルスや細菌と異なり、完全に不活化させることはきわめて困難である。多量のプリオンが存在するときは検出する方法があるが、微量のプリオンの検出はいまだに不可能である。(4)

IV. 羊の近親交配がスクレイピーの拡大につながった可能性が高いといわれている。英国全土に広がったスクレイピーは制圧が不能となり、1980年代には数千から1万頭くらいの年間発生率と推定される。このスクレイピーがたまたま家畜の餌に混入して、それを食べた牛がスクレイピーに感染し、BSEになった。(4)

V. プリオンの不活性化には、熱、放射線、ホルマリンなどの処理では不十分であり、強酸、高温、高圧の処理が必要である。このことがプリオン病の封じ込めが難しい一つの要因となっている。(5)
 
(考察2)
 上記に記載した5つの根拠から立証する。前段で挙げた、『そもそもタンパク質ではない』もしくは、『タンパク質ではあるが従来の法則に乗っ取っていない例外な物質である』という仮説を考察する。結論から言うと、前者は間違えている仮説であり、後者は正しい仮説である。
 前者の『そもそもタンパク質ではない』という仮説がなぜ間違えているかについて論証する。通常、感染症を起こす病原体は、全て自らの遺伝子(核酸)を持ち、その遺伝情報に従った方法で自己増殖する。しかし、プリオンは核酸を持たない糖蛋白質であり,これまでの細菌やウイルスなどの病原体とは全く異なった病原因子である。(6) だから、『そもそもタンパク質でない』という仮説が浮上したが、それを反証することができた。

次は、後者の『タンパク質ではあるが従来の法則に乗っ取っていない例外な物質である』という仮説だ。 ここで、BSEの発症の話が関係してくる。それは、IVで引用しているように元々は羊のスクレイピーが原因だと考えられている。なぜ、羊と牛が関係あるのか。それは、スクレイピーとBSEの症状が酷似しているからだ。また、その関係には牛の餌が深く関わっている。牛の餌には、BSEに感染した羊や牛の内臓や骨、脳、脊髄、屑肉などの(牛が食べることのできる)可食部を粉末状にして作った餌、いわゆる肉骨粉を使用していたからだ。これが、半永久的にループし感染爆発が起こったと言われている。だが、通常羊と牛では種の壁があり、異常プリオンが発生しても感染しにくいと言われているが、このBSEは種の壁を超越するほどの力を持っていた。実際に、マウスや猫、マーモセット、猿そして人間にも感染することが明らかにされている。

発症の話のとおり、異常プリオンはさまざまな種を超越して感染することがわかった。超越するほどの生命力を持つ異常プリオンが、胃酸などで消化されるはずがないということがこの話から考察できる。後々の研究では、 IIIや Vで記されているとおり、プリオンの不活性化が極めて困難とされているため治療が難しく、致死率が100%に達する。

総括(結論2)
BSEが人間に与える影響では、BSEプリオンを人間が口を介して体内取り込むことでことで、さまざまな症状が発生し、100%死に至るということである。また、BSEの特徴では、プリオンの不活性化が極めて困難とされているため、核酸をもたないタンパク質ではあるものの抑え込むことができないという結論に収束した。

引用

(1)厚生労働省:牛海綿状脳症(BSE)について, https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/bse/index.html ,(検索日2022年7月9日)

(2)伊月病院:狂牛病について, https://www.itsuki-hp.jp/radio/狂牛病について ,
(検索日2022年7月9日)

(4)人獣共通感染症:第71回 プリオン病出現の背景,
https://www.jsvetsci.jp/05_byouki/prion/pf71.html ,(検索日2022年7月9日)

(5)脳科学辞典:プリオン,
https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=プリオン&mobileaction=toggle_view_desktop ,(検索日2022年7月9日)

参考引用

(3)厚生労働省:変異型クロイツフェルト・ヤコブ病に関するQ&A,
https://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/vcjd/ ,(検索日2022年7月9日)

(6)富山県感染情報センター:プリオン, https://www.pref.toyama.jp/branches/1279/kansen/IH222401.htm ,
(検索日2022年7月9日)

*Wordで作ったので若干変化もしれません。これも著作権はないので自由に使って貰って構わないです。いいねとフォローさえ貰えれば!

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