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突然もらった30万!くれた相手は見知らぬオトコ。そのワケは・・・

こんにちは、ぷるるです。
もしみなさまが、とつぜん30万もらったら、どうされますか?
しかも・・・

◆くれた相手は、知らないオジサン

足の長いおじさまからのプレゼント?もしくは紫の薔薇のアイツ?
しかし、渡る世間は鬼しかいない現代。自分が美少女化天才キッズでもないなら、疑ってかかるのが、当然ですよね。

鉄仮面ならぬ、裏仮面があるのでは?

しかし、これは私の友人に起きた、現実のお話。

さらに30万をもらった友も、くれた相手も、お互いを知リませんでした!
いったいどういうことでしょうか。

わかりやすいように、「おそ松くん」の設定を借りて、ご説明いたしましょう。
(おそ松くんファンのみなさま、どうかお許しください)

そして、
・友人=『チョロ松息子E(緑枠)』
・お金をくれた相手=『トド松くん(仮名・青枠)』
とします。

その上で、トド松くん(仮名)の家系図を、ごらんください。

赤斜線:トド松くん(仮名)より先に、亡くなった方々

そう、この二人は『叔父と甥の関係』だったのです。

◆トド松くん(仮名)の、ありがちな人生

さて、お金をくれた「トド松くん(仮名)」とは、どんな人でしょうか。
子どもの頃から好奇心旺盛だったトド松くん(仮名)は、18の春に東京へ行ったきり、2度と田舎に帰りませんでした。

トド松くん(仮名)が一時期アウトロー街道を歩んでいたため、保守的な田舎の親族たちは、彼の話題をずっと避けていました。
そのため、甥のチョロ松息子Eは、叔父の存在を知らずに育ったのです。

東京行ったら、ハズレ者になっちった。

そして、去年の冬にトド松くん(仮名)は急死。
残された遺産は、300万円。
生涯独身で、遺言もありませんでした。

◆どうなる?トド松くんの300万!

このように、「自分が死んだあと、財産は**してくれ!」と指定(=遺言)をせずに亡くなると、「法律で決められた相続人」が受け取るのがルールです。

法律で決められた相続人とは、妻か夫、子ども、親、兄弟姉妹が基本。

独身で親が亡くなっているトド松くん(仮名)の場合、「相続人」は兄弟です。彼らで平等に300万をわけっこします。
(相続人および遺産分けの基本ルールについては、こちらの記事をどうぞ!)

その兄弟も亡くなっている場合は、その子どもたち(甥や姪)が、代わりに受け取ります。

具体的には、こんな感じ。

ピンクの数字が、各自受け取る金額です。

①兄:カラ松くん(仮名):60万(300万×1/5)
②甥や姪たち:60万(300万×1/5)を、それぞれの兄弟姉妹でわけっこ。

チョロ松息子Eは、本来チョロ松くん(仮名)が受け取るべき60万を、チョロ松娘Fとわけっこします。よって『30万』もらえた、というわけです。

◆注意! 「遺産0円」のヤツら。

しかし、同じ甥や姪でも、カラ松息子CとD、および娘Dは0円ですね。なぜでしょうか。それは・・・

カラ松くん(仮名)が生きているから!

ちょっぴり残・・・いえいえ、親が生きている。これ以上うれしいことはありませんよね!!

そして、チョロ松孫Aも0円です。
なぜなら「相続人」が兄弟姉妹の場合、代わりに受け取れるのは『その子どもまで』と決まっているからです。
チョロ松孫Aは、「チョロ松の、子どもの子ども」ですから、権利がないのです。

ちなみに「相続人」が、トド松くん(仮名)の子どもだった場合、彼らは永遠に遺産を引き継ぎます。
我が子が死んでいたら我が孫が、我が孫が死んでいたら我がひ孫が、というように。

その相続、エターナル!!!

◆結論!見知らぬヤツにあげたくなかったら・・・

さて、今回トド松くん(仮名)のお金は、会ったこともない甥や姪の元へ旅立ちました。みなさまは、これをどう思われますか?

「同じ血が流れる奴らなら、満足さ」
という考えもあるでしょう。「血は水よりも濃い」と言いますし。

しかし、「血縁にはビタ1文あげたくない!」場合もありますよね。
「遠くの親類より近くの他人」と言いますし。

このような方は、あらかじめ遺言書を書いておくことです。100%思い通りにはなりませんが、希望をかなり実現できます。

遺言書もまた、法律のルールです。うまく活用して、あげたい人に財産を渡していただけたら、幸いです。

さて、次回の更新日(7月29日)は、ちょいと法律の話をひと休み。
私の地味な、どこにでもある日常をご報告する予定です。

(もしよろしければ)どうぞお楽しみに!

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