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Netflix、AmazonPrimeでついつい見ちゃう「ぐるぐる」の真骨頂

実家を離れてから、ほとんどTVを見なくなった。
TVをつけるのは、大きな地震があった時と、世間を揺るがす一大ニュースがあった時くらい。

その代わりにといってはなんだが、NetflixやAmazon Primeなどで映画、海外ドラマ、ドキュメンタリーを見る頻度が高くなった。

そう、特にドキュメンタリー。

TV番組でドキュメンタリーといえば、「ノンフィクション」とか「プロフェッショナル」とか、「人生の楽園」とか、そんな番組をよく見ていた。それはそれで面白いが、今思うとなんだか「キレイ」にまとめられた「作られた」ドキュメンタリーの世界のような気もする。(ノンフィクションはそうでもないかも?)

ネットで配信されるドキュメンタリー番組だって、脚本があったり、編集でいかようにも操作できるような気がするが、なんとなくこちらは「リアル感」が強いと感じる。

前置きはこのくらいにして、ついつい見ちゃう(見ちゃった)ドキュメンタリー番組をご紹介。

▼バチェラー・ジャパン、バチェロレッテシリーズ(Amazon Prime)

これは全シーズン制覇しているので、最もハマっているドキュメンタリー番組と言えるかも。
1人の男性(女性)をめぐって、20人弱の異性が猛烈なアプローチをかけ、最後の1人に選ばれるべく奮闘する「恋愛リアリティショー」。

現在、バチェロレッテ(女性が主人公)の最新シーズン(シーズン2)が配信中で、まさに次週、最後の一人が選ばれる最終回の放送。

恋愛リアリティーショー?
なんか軽々しくてゴシップ感満載・・・。
どうせヤラセとかあるんじゃないの?

かつて「UnREAL」という、海外版バチェラーの舞台裏を暴露した海外ドラマを見ていた私は、そう思っていた。

まぁもしそうだったら、それはそれでまたオモシロイとも思ってしまうのだが、バチェラー・ジャパン、バチェロレッテを見ていると、おそらく、スタッフ側でも予想していなかった波乱の展開がまぁまぁあって、「わーこれ、リアルっぽい」と、目をキラキラさせて見ている自分がいる。

この歳になると、作られたハッピーエンドなんてつまらないのだ。
生生しくも、そこに隠しきれない、人間のリアルや素の表情を垣間見る瞬間に、ぞくっとする何かを感じる。(変態ではありません)

さらにこのシリーズで素敵だな、と思うのは、出演者が本気で人生をかけてのぞんでいるところ。(と私には見える)
撮影期間は確か、3ヶ月ほど。
その間、出演者たちは仕事を休み(経営者率もまぁまぁ高い)、スマホを没収され、外部との連絡がとれない状態で、ひたすら「恋愛」と向き合うのだ。
選ぶ方にも、選ばれる方にも苦悩があり、限られた時間と、人員の中で「運命の相手」を見つけようと全てを投げ打つ姿は、まさに「全力投球」という言葉が相応しい。

そこに絡む様々なキャラクター、個性が織りなすハプニング。
この辺りは編集の仕方も上手なんだろうと思うが、毎シーズン見終わる度に、色々考えさせられる。

「選ばれる側」にも、そこそこメリットはあるのだろう。
大衆に自分を晒け出す、というリスクを背負う反面、この番組を機にブレイクした人たちもいるようだ。
まぁそれくらいの見返りはあってもいいんじゃなかろうか、というのが個人的な感想。
不特定多数に対して「自分を晒け出す」ことはとても勇気がいる。
でも、これができれば、人生、勝ったも同然だとも思う。

特にバチェラー・ジャパンのシーズン3は、必見。
そこまでして愛を貫きますか・・・という2人の姿に、個人的にはアッパレ✖️10を送りたい。

▼クィア・アイ(Netflix)

アメリカのゲイタレント5人が、一般ピープルを大変身させる番組。
本国でも相当人気らしく、シーズンもたくさん出ている。
5人が日本に来日して、日本人をターゲットに大変身させるバージョンもあり、渡辺直美さんや水原希子さんがナビゲーターに加わり、花を添えている。

普通「変身」と言えば、髪型、化粧、服装、そういった外見を変えることだけを想像しがちだが、この番組のスゴイところは、中身から住む環境まで、徹底的に「変身」を促すところ。

変身をサポートする5人のゲイタレントたちは、それぞれの分野のエキスパート。
美容師であるジョナサン、シェフのアントニ、カウンセラー的な役割を担うカラモ、ファッションデザイナーのタン、インテリアデザイナーのボビー。

外見だけではなく、その人物のトラウマ的な部分も掘り起こしながら、思い出の料理を再現して心を癒し、自宅すらも「劇的ビフォーアフター」よろしく、大改造してしまうのだ。

ここまで掘り下げてくれたら、さすがに本人も変わらざるを得ないよね、という徹底ぶりで、見ていて気持ちがいい。
さすがアメリカのスケール感。
ブラボー👏👏👏である。

また5人のキャラクターが、個性的かつユニークで、見ていて飽きない。
服装から仕草から、ついつい見入ってしまう。
こういう友達欲しいわー、と、いつも見ながら思ってしまう。

▼メイキングザカット(Amazon Prime)

10数名の新進気鋭のデザイナーが集められ、世界的なブランドを立ち上げるべく、多額の賞金をかけてNo.1を目指す番組。
現在、シーズン2まで配信されている。

さほどファッション業界に興味がない私でも、最新のファッションセンスってこんな感じなのね、と、ほーほーと思いながら、見ているのが結構楽しい。
審査員として登場する世界的に有名なデザイナーのセンスと、自分のセンスを照らし合わせ、「えー!こんなの(失礼)がいいわけ?」とか言いながらディスるのも一興。

そしてデザイナー同士の人間的な葛藤も見逃せない。
ライバルでありながら、仲間でもある彼らは、お互いをリスペクトしたり、毛嫌いしたりしながら、様々な困難に遭遇し、制限のある中で人間的にも成長を遂げているように見える。

もう一つ、面白いのは、番組内で勝ち上がったデザイナーの作品が、Amazonストアで実際に購入できることだ。
しかも、さほど値段は高くないのが嬉しい。
ただ、日本の配信には時間差があるので、残念なことに人気の商品は売り切れていたりする。
私もAmazonストアを開いてみたものの、欲しいものは既に売り切れていた。残念。

▼まとめ


この3つのドキュメンタリー番組に共通しているのは、人間としての「ぐるぐる」が随所に垣間見れるところだ。

バチェラー・ジャパン、バチェロレッテシリーズでは「選ばれたい」と切に願う側と「誰かをおとさなければいけない」という選ぶ側のぐるぐる。
そして「選ばれる側」のライバルでありながら、段々と「同志」という感覚に変わっていく様、その中で、相手の結果にも一喜一憂する様子はまさに「ぐるぐる」以外の何者でもない。

クィア・アイでは、そもそも「ぐるぐる」の中にいた人々が、5人のプロフェッショナルによって「ぱっかーん」と開花していくプロセスが実に気持ちいい。

メイキングザカットでは、No.1になろうと切磋琢磨するデザイナーたちが、ライバルだけではなく、自分とも戦う姿がまさに「ぐるぐる」の真骨頂。

「ぐるぐる」には醜い一面もあるが、一方でそれを見せられる人間の「ぐるぐる」に同調し、様々な気づきを与えてくれる尊い一面もある。

ぐるぐる、万歳。





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