この4年間くらい、ずっと深い海の底にいるかのようだった。
自分自身という人間の弱さから目を背け続け、自分はいったいどのような人生を送ったら良いのか分からなかった。

人生の目的は何か？どうして自分という人間は生まれてきたのか？どうして今のような人生を送っているのか？ということにずっとずっとずっと悩まされてきた。もしかしたら今のあなたもそんな状況なのかもしれない。

周囲は恵まれている。結果を出している人はたくさんいるし、毎日幸せそうに暮らしている人はいるし、友人もたくさんいる人たちばかりだ。そんな人たちの中で自分はずっと自分を偽って生きていた。

しんどい。辛い。誰かにこの状況をわかってほしい。いや、でも誰もわかってくれることなんてないだろうな。このまま墓まで持っていってやろう。そうすれば誰にもバレないでこのまま楽に終われる。そうしてやろう。

そんなことを企んでいたのだが、人生というのは不思議なもので思った通りにはなかなかいかなかったりする。僕は自分という人間の弱さと向き合わなければならなくなった。

今までの人生で僕がどうして「しんどい」と思っていたのか。それをもし言葉にできるのであれば、「自分という人間の弱さを受け入れることができなかったから」というのが1番ぴったりな言葉のような気がする。

僕という人間はとても弱い人間だ。自制心もないし、自堕落だし、努力だってそんなにできる方ではない。要領が良いか？と言われればそんなこともない。約束を忘れてしまったりもする。最低な人間に近い。

もちろん、そのような人間でも良いのだけれど、それを自分自身が1番受け入れることができていなかった。だから偽りの自分を作って、その偽りの自分を本当の自分のように見せかけていた。

そうすることで自分を守っていたんだなと思う。そうすることでしか自分で自分を守る術を知らなかったんだなと今となれば思う。

幼少期の頃に抱えた傷をずっと負っている。自分ではすっかり解消したつもりになっていた。でも、そんなものは全く癒えてはいなかったのだ。自分でごまかすのが上手になっただけという話。

トラウマを直視しないのが上手になっただけという話でしかない。それは根本的な解決には全く至っていない。なのにそれをずっとやってきた。そして今に至る。

前まで生きづらすぎて死にたいなと思ったことが何度もあった。リセット症候群というか、全てをやり直したいとずっとずっとずっと思っていた。でもそれはこの世においては叶わないし、そのように思っている自分自身に何か問題がある。

何か自分が昔から今に向かって癒していない傷であったり、トラウマを抱えているからその爆弾が何度も何度も爆発しているだけにすぎないのだ。ずっと自分自身に対する「弱さ」という爆弾を抱えている。

そして僕自身はこの爆弾に気づいているのにもかかわらず、気づいていないフリをするのだ。そして自分で時が来ると火を付ける。火をつけるとどうなるか？今まで積み重ねてきたものが全部なくなる。消える。

「なんでこんなことになるんだろう」なんて悲劇のヒーローを気取ってみたりするけれど、そんなのは当たり前だ。そうなるように自分が全て筋書きを書いているのだから。

なんて滑稽なんだろうか。

でも、僕はこれをこれまでの人生でずっと繰り返してきている。そして最近になってようやくそのことに少しずつだけど気づけるようになってきた。そして、そのような人がこの世の中にどれくらい多いのか？ということも少しずつ分かり始めてきた。

僕はとても弱い。できないことだってたくさんある人間だ。だけどその「できない」ということをちゃんと直視できているかどうか？というのがすごく大事になってくる。直視したうえで「できない」という自分を認められているのかどうか。

これが大きな差になってくる。

できなくてもいい。できないんだったらできる人がいる。だからその人にやって貰えばいい。でもできないことを「できます」というから話がおかしくなってくるのだ。

僕はこういう人間だった。できないことをできるという。だから話がおかしくなる。自分で辻褄が合わなくなって全部ぶっ壊す。全部原因は自分。辛い辛い辛い辛いなんて言っているけど、自分でやっているだけの話。自作自演みたいなものだ。アホなのではなかろうか。

当の本人は非常に真剣なんだけれども、これがまた滑稽である。自分で作った罠に自分で引っかかって「やられた！」なんて言っているようなものだからだ。周りからすれば非常に滑稽であろう。

もちろんそれに気づいていながら一緒に罠から外そうとしてくれる人もいる。でも、僕はその優しさにすらも気づけていないのだ。大馬鹿ものである。これが僕という人間なのだなと最近まじまじと感じている。

自分という人間は非常に弱いんだよということだ。本当に弱い。弱くていいんだよ。弱いままでも強くなれる。弱いということを認識できないから強くもなれない。強そうに見せているだけなんだよ。弱い。本当に。

そんなことを考えながら今日も1日生きていきます。