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0913「気づいた」

今日は多少、息苦しさを感じずに何かをやっている気がする。たぶん手を動かしている環境が少し良いのだと思う。良い作業環境は大事だなーと、とても思う。

東京からやってきているプログラマーの堤さんを、堤さんと一緒に開発したインタラクティブキオスク的なものを設置してあるニューヨーク初のポスター美術館にお連れする。数ヶ月前はなかなかの地獄絵図が繰り広げられて、辛いことも多い現場だったが、すっかり安定稼働している。自分自身ですべてコードを書いた原寸大のポスター表示サイネージも、しっかり動いていた。問題あったら連絡くるから問題なかったのはわかっていたけれど。堤さんに説明するときに、「これたぶん私のopenFrameworksで書いた最後のやつになりそうですねー」、なんて話した。本当に自分はopenFrameworksを使わなくなっちゃうんだろうか。多くの読者には何のことやらかもしれないが、プログラムの話だ。

毎日こういう生産性に欠ける日記を書いている私しか見ていないと想像がつかないかもしれないが、私の職業はテクニカル・ディレクターという、何かものをつくるときの技術監督みたいなやつなのだが、これは結局プログラマーとかエンジニアに指示を出したり整理したりする職業なので、大本はプログラマーだ。

つまり私はプログラマーなのであって、コンピュータ・プログラミングをやる人だ。で、実はいろんな仕事の中でも、一生懸命プログラムを書いているのが一番好きだ。ニーズとかキャラとかキャリアとかいろいろあって宿命的にテクニカル・ディレクターという監督職をやっているが、根っこのところでは自分で手を動かしていろいろつくっていたいし、それが一番気持ちいい。生粋のプログラマーである堤さんと話をしていたりすると、ふつふつと「ちくしょう。プログラム書きてえな・・・」みたいな思いが込上げてくるが、この2ヶ月位ずっと東京で人としゃべることをメインに動いてきたので、すっかりご無沙汰だ。

Githubというサービスがあって、世の多くのプログラマーさんたちは自分の書いたプログラムをこのGithubのクラウドに保存していくのだが、それの量とか頻度とかによって、その人がどのくらいコードを書いているかが可視化されたりする。簡単に言えば、緑が濃ければ濃いほど、プログラムを書いていることになる。これが私のアカウントのそれだ。見事に7〜8月のアクティビティがない。

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一応、毎日20分間は必ずプログラミングや実装の勉強をすることにしているのだが、この夏はずっとTouchDesignerの勉強をしていて、あんまりGithubにアップロードするようなものもなかった。

とどのつまり、ちゃんと手を動かして何かをつくる、ということは心身に潤いを与えるものなのだ。2ヶ月というあまりにも長い期間そのカタルシスから離れたのが、今の自分の乾ききった気分につながっていることがわりとはっきりわかった。堤さんみたいな生粋のプロと話すとプログラミングという作業のあの甘美な感覚がすごく強くよみがえってくるので、完全に健康にいい。

「仕切る」とか「さばく」というレイヤーでは、かなりの量仕事をしているけど、自分の手でものをつくっていない。その状況になると、つくり手というのは静かに腐っていくのだ。そして私はクリエイターとして静かに腐りかけていたような気がする。ダメだ。

シンプルで頭のおかしいアプリのアイデアが1つある。まずはこれをつくろう。

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