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1125「悪夢の終わり」

これが365通目、この記事が昨年の11/26から開始したこの悪夢のような日記習慣のゴールになる

いくら眠くても、いくら仕事がやばくて大変でも、いかに酒に酔っていようとも、とにかくこの日記を書くという、何のためにやってるんだかよくわからない作業だけはちゃんとやった。

この日記をやっていて良かったこと、悪かったことなど両方の側面でいろいろあるが、総じて言うと、楽しいっちゃ楽しかった。大学生くらいの頃になりたかった職業はライターだった。当時勤めていたバーのマスターに、将来何になりたいのかを聞かれて、自分は物書きになりたいと言ったのを思い出す。

最後何を書こうかな、と思って、いろいろ考えた。いったん、365日分を合間にザーッと流し読みしてみた。

365通の中には、「あ、これは自分良いこと言った」みたいなものもたまにあって、ある種仕事モードの理路整然としたものもあったし、怒りに任せて書いたものもある。いろいろある。そして中には「これは言ったったぞ!」みたいに思っているのに全然読まれなかったものもある。

自分としてはこれらの徒花を埋もれさせてしまうのは忍びないし、まあせっかく書いたので、読んでいない方はこれらも含め、読んでやって頂ければ成仏できるというものだ。

というわけで、私自身が365通の中でも特に気に入っているものを20通、振り返りながら紹介して、この日記習慣を終えたいと思う。

上海で泥酔して、ドイツ人を説教してたくさん吐いたときの話。
これは結構好きで、この日記は総じて、こういう感覚や出来事を記録するのが主な役割だったのかなとも思ったりする。
スマホに売春婦の方が追い出されるときの写真が残っていて、「引っ越しおばちゃん」にかなり似ている。

その次の日の日記。飛蚊症がひどくて、これはまじでやばいかもと思って病院に駆け込んだ。目の見えなかったおじいちゃんの気持ちを今更ながら想像して、泣いたんだった気がする。
これは結構自分としては大事な話なのだが、全く読まれなかった。

正月に書いた記事。本当はいつか、この日記ではなくちゃんとしたブログ記事にでもしようと思っていた、ずっと考えていた『愛』とは何かということについて、正月だからたまにはちゃんと書こうと思って書いたもの。
そして、愛のあるものづくりについて。

Lo-fi HIp Hopと、そこにあるインターネット的な臨在感について。いつものソーシャルメディア批判。作業用YouTubeと「浜崎橋お天気カメラ」の共通点。今なお継承されるインターネットの良さ。

全く世の中から受け入れられなかったが、なぜなのかさっぱり理解できない。他の記事について忘れても、この記事と、頭の中の邪悪なイメージを具現化した絶対に忘れられない音楽。うちの次男なんてずっとこの曲を歌っている。
全部ちゃんと聴いて欲しい。
noteのSoundCloudの埋め込みに問題があるっぽくて、リロードしないと表示されてくれないので、リロードして名曲を聴いてください。

自分の性癖について、相当に気合いを入れて書いた記事。全ハゲ必見、であるはずが全然読まれなかった。ハゲてない人間からすると目からウロコだと思うのだが、私が早すぎたのかもしれない。今からでも良いので読んでください。

これもそんなに読まれなかった。「人間が生きるということはつくづくポルノ」みたいなことをこの時期から既に言っている。実は商業クリエイティブの仕事をする上でとても重要なことを書いた気もしていて、自分が将来本を書いたりするならこういうことを書くのかなとも思ったが、読まれなかったので本書くの諦めた。

スタッフクレジットの「読み方」について書き綴った暗黒記事。このテクニックは実際、仕事相手を見極めるために非常に役に立つものなので、是非活用して欲しい。自分の性格の悪さと実用性が良いバランスで結実した1つの到達点。結構読まれた。

AirPodsの「うどん」部分のおかげでえらいことになってしまった話。実際に耳がかゆいのが完治するまでには時間がかかって、ようやく1週間位前に完全に完治したように思う。

ずっと温めていた、伝説の山中湖ホテルに関する叫び。トリップアドバイザーの大切さを思い知り、あの日の悲惨な体験をもう誰にもして欲しくないので、しっかり記録しておこうと思った。そこそこ読まれた。

「家族サービス」という言葉への違和感。そしてどさくさに紛れた、「オレオレポリコレ」によるオレオレ言葉狩り。と見せかけての、アメリカにはゴールデンウィークが存在しないことへの愚痴。

全然読まれなかったが、前日に酔っ払って書きなぐった文章をコピペした回。よくよく読むと、なかなかすごいことを言っているというか、「火の鳥・宇宙編」のような味わいがある。

さまざまなYouTuberが繰り広げる「今回の騒動について」謝罪動画のレビュー。こうしてみても、人間というのは型を横展開していきたい生き物なのであって、それができる人々が現世を制する。

人格に感情移入してしまいがちという、人類に仕込まれた強烈なエラーについて。実際問題、この傾向をうまくコントロールすると戦争を起こしたりすることが可能になるような気がする。

結構読まれた。妻の実家で発生した悲劇について。妻の実家の桃源郷っぷりについては他の日にもそこそこ言及していて、実の実家に行くと身体がかゆくなるという実家アレルギーに罹患した今となっては、妻の実家は最後の砦。

泥酔して、書いている間に寝落ちしたもの。このパターンは先日もまたやっていて、何しろ斜め上から言葉が飛んでくるので非常にポエティックな仕上がりになる。「おむつが飛んでいる。」

ディズニーシーの新アトラクション、ソアリンについて。ほとんど同じアトラクションにフロリダで乗っていたのに、全体体験としては全然違った、という話で、前述のLo-fi HIp Hopにもつながる臨在感の重要性について。

運転などの動作をしていると脳がデフラグされる、という自分にとってはかなり重要な気づきを得たエピソードで、このへんでの発見が自分にとっては「2019年」ということになるかと思う。なのに全然読まれていない。

25年間くらいあたためていた、甘酸っぱくリュウゼツランの臭いがする思い出について。ケニー・ドープはブルックリンに住んでいるはずなので会うことができたらテキーラを飲ませてみる。

この日記の後半数ヶ月は、ずっとこのへんを考えていた。ストーリーというものが形成するヒエラルキーの中で酒を飲みながら、ずっと昔の旅を思い出す。しかしフィンランドは良いところだった。

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この日記習慣はこれで終わるが、近々ちゃんと書こうと思っているのだが、私が最近思っていることとして、「書く」という副業にもっとちゃんと向き合ってみよう、ということもあったりして、総じて言うとこのnoteアカウントには、これからも仕事っぽいことを書いていくだろうし、ときにはそうでもないことを書くことがあるはずだ。

この日記を通して出会えたすべての皆様に感謝です。いったん日記書かなくて良い日々を楽しみますが、今後はもっと真面目に文章を書くので、またよろしくお願いします。

みんなにも読んでほしいですか?

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