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0106「燻製をして静かに暮らす」

NYに来ている友人をいろんなところに連れて行こうとも思っていたが、彼が風邪で倒れてしまったので、家でゆるゆると作業を開始しつつ、引き続き、大したことをしなかった。炭酸水や中国茶を飲んでは代謝しているくらいのものだ。周囲から白い眼で見られながらずっとドラクエビルダーズ2をやっているが、セーブしないで置いてあったSwitchで長男がFortniteをやり出したので、そこまでの作業が結構無駄になった。彼の結婚式の挨拶で糾弾してやろうと思う。

Facebookを見ていると、中学高校時代の同級生が新年の挨拶をしている。基本的に中学高校時代に何も特別な思いを抱いていないし、一部、社会人になってから再度面識を得た人以外については積極的に仲良くなろうとは思わないのだが、みんな同級生同士でよくつるんでいる。これみんな、中高時代結構楽しかったんだろうなー。ロクな思い出が無いので、わざわざそこのコミュニティに戻る気にはならない。

去年、中高の吹奏楽部の同窓会みたいなやつのfacebookグループに入れて頂いたのだが、そこにTという、最強に嫌いだった1個上の先輩がいて、悪態ついて抜けてやろうかと思った。Tは、岡山で医者をやっているらしい。20数年ぶりに顔を見たが、胸糞悪いことこの上ない。相変わらずの品性が無いニヤけた面だ。部の中で、いわゆるチャラいチームみたいのを組織して、こいつを中心としたチャラい側とそうではない側で人間を区別して、差別した。私は当然見下される側の人間で、常にこいつのくだらないマウンティングにさらされた。
私が行っていたのは駒場東邦という、いわゆる中高一貫の偏差値が高そうな東大にたくさんの生徒を送り込む学校だったので、高1は「4年生」みたいなものだったのだが、高1の文化祭は、1個上のこのTの学年が仕切る文化祭だったので、絶対に参加したくなくて、同時期に募集していたアメリカの学校との交換留学制度に大して興味ないのに応募して合格して高跳びして逃げた。

この留学はもちろん、自分にとってはかなり良かった。私はこういう感じで、嫌なことから逃げて逃げてそれが良い結果を生むことが多くて、まあいまニューヨークにいるのもそういうことではある。そういうのばっかりだ。

で、どういうことなのかというと、たぶん中高の同級生や吹奏楽部の人たちは多かれ少なかれ嫌な思い出はあったはずで、しかし20数年経っているのでみんなチャラにして同窓会なんてものを企画する。しかし私は20数年経ってもずっとTのことを根に持って恨み続けている。
それどころか、小学校の頃のいじめっ子から、制作会社時代に土下座させられた代理店の人に至るまで、まあ基本的に鮮やかに恨み続けている。恨みが全く色褪せない。
これはアスペルガーというか発達障害のなにかなのかなと思ったこともあるのだが、よくわからない。たぶん世の中の人はここまで粘着ではないだろうから、なんか病気なんじゃないかと思う。しかし、粘着しない生活というのが想像がつかないので、困ってしまう。

ただ1つ言えるのは、生きていれば生きていくほど、恨みの対象が増えていくということだ。もう本当に面倒くさいなあ。私はこんなにマイルドでウィットに富んだ素晴らしい人なのに。

このまま行くと、最終的に加速度的に孤独になって、家で燻製をして静かに暮らすことになるんだろう。燻製にはとても興味がある。早く燻製したい。

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