フィンランド留学記 二週間目

これから果たしてどうなるのか。今のこのままでは何の成果のない10ヶ月になってしまう.

早くも僕は、留学団体に問い合わせてた。本当に、情けない...
けれども、この時はそんなことをしてしまうほどカルチャーショックを受けていた。
自分はほとんど毎日母親がパート先のスーパーから買って帰る割安になった余り物の惣菜を食べて生きてきたんだ。時にはそれの期限が少し切れても食べたりする。だから食べ物で簡単にへこたれることなんてない、自分は大丈夫だ。それに、部活で鍛え上げられた精神力があればカルチャーショックなんて余裕だろ、とそんな風に考えていた自分をパーで殴りたい。

一応、地元カウンセラーのPia(ピア)に野菜について相談した。そしてPiaはすぐにそのことをホストファミリーに伝えたらしく、その日の晩飯はトムヤムクン味のインスタント麺だったがキャベツが一緒に出た。
まぁ、改善はした...のかな?
だから、これからどうなるのかをもうしばらく見てみることにした。

この週にバンドの練習が始まった。日本では吹奏楽部でフルートや趣味でギターを引いており、それを留学団体が考慮してなのか僕のホストスクールは芸術高校であった。少しでも音楽をやって少しでも関係が広がれば、と思い音楽の先生にフルートまたはギターができる授業やバンド、オーケストラがあるかを尋ねた。そして、ロックバンドの授業に参加することになったのだが、芸術高校であるにもかかわらず、週に一度しか練習がない上、それ以外の音楽の授業は音楽理論と音楽の歴史の講座を週に計24コマ中6コマも受けなければいけなかった。音楽は好きだが理論まで習いたいとまでは思っていなかった。それよりかは、普通に英語や科学の方が興味深い。そして自分としてはただ誰かと演奏ができる場所があればよかった。

思っていたのと違うなぁ...

蝿の量は尋常ではなかった。廊下を歩くだけでブンブン飛び回りダイニングテーブルには蠅が少なくとも6匹は常駐していた。元から蝿はいたがホストファミリー一同は全く気にしていなかった。食べているものや、腕に乗っても追い払おうとする気配がほとんどない。それとも共存の道を選んだのか。そうして甘やかした結果、蠅の量は日に日に増していき、ダイニングテーブルの横の窓には蠅の糞尿が太陽に照らされて、不衛生にも星のように輝いていた。

エイセイだけに、(*゚▽゚)ノ

大量発生した蝿は毎日のように僕の部屋に入り込み、ハエ叩きが毎晩の日課になっていた。結局寝ようとしてもハエを叩かなければいけず、目が覚める始末である。
多い時は1日に14匹は叩くこともある。その時は7匹を自室で叩いた。

サボるのは禁物である。一度1匹の蝿を叩き逃した事があったが、眠くて諦めた。しかし、蠅の逆襲なのか、朝5時に耳元を飛びまわり起こされた。ただその日はとても眠かったのでムシしてまた眠った。しかし、6時あたりに右目の目元にその蠅が止まった。もう最悪だ。眠いのに朝早くからハエ叩きに励まなければいけないなんて馬鹿げている。蝿を叩きにここに来たんじゃないんだ!

今回の留学は某商事会社の全額支給の奨学金で行かせて頂いているんだから、何かしら結果を残さないと。ハエ叩きに明け暮れた毎日を過ごすなんてどうかしている。

せめてでもYouTubeを続けようか。

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