フィンランド留学記 三週間目

負の感情にどっぷり入り浸って三週間。ここにさらなる追い討ちがかかる。

そう、SNSである。

見れば見るほど、知れば知るほど、恵まれた環境にいる他の留学生と自分を比べてしまう。いいなぁ家が綺麗で、こいつもいいなぁ週末遊園地に行って、あいつはいいなぁサマーコテージに連れて行ってもらえて...あぁもうキリがないや。

他の人は関係ない、自分には自分の留学人生があるんだ!

そうどんなに言い聞かせても、嫉妬が勝ってしまう。

ただ、いいこともあった。というのは、移住者や留学生のための小さなフィンランド教室があり、そこでハンガリーからアイスホッケー留学してきた同い年のZalanと知り合った。仲良くしたいけど、なれるかなぁ。高校は違う上に、週に一度しか会わないのでは少しハードルが高い。今度の休みにどこか遊びに行かないか誘ってみるか、なぜか車を持ってるし。

週末は地元アドバイザー[以下 LP (ローカルコンタクトパーソン) ]の家に泊まった。LPは元歯医者で経営していたクリニックを売って手に入れた大金で別荘を買って住んでいるのだが、とにかく豪華である。行きにスーパーに寄って夕食や翌日の昼食の分の食材を買った。カレーと唐揚げと茶碗蒸しを作ろうと考えていたが、なんとそのスーパーにはポン酢が売っていたので、サーモンのホイル焼きも作ることにした。

この日の昼食は寿司を買って食べた。美味い、1ヶ月ぶりの寿司と醤油が胃に染みる...

別荘に着いた後は山に出かけてきのこ狩りをした。かなりの量のきのこを取れたので追加できのこバター醤油炒めも振る舞うことにした。
結局この日の夕食はホイル焼きときのこ、そして茶碗蒸しを、寿司用として売られていた日本米と一緒にいただいた。建前はLPに和食を振る舞っているが、本音は自分のために作っているのがかなり大きい。

うまい、うますぎる...(涙)
こんな食事を毎日のように食べられる日本は偉大だ。

また、ホイル焼きにと勧めたポン酢が意外にも結構受けた。醤油は寿司と共に広く認知されているが、ポン酢は醤油ほど知られていなさそうだ。これはもったいない、屋台でも開けるかな?

夕食後はサウナに入り、ペプシを飲んで寝た。

次の日は山を散歩して、カレー作って、フルートを吹いて、とあっという間に夕方(日は沈まないが)

楽しい時間は束の間だったな。

こんな時間を気を置けない仲の友達と毎週過ごせたら、どんなに楽しいことだろうか。

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