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#31 これからのXリーグの話

ライスボウルで社会人12連勝という圧倒的な力の差を露呈したことを受けてか、一部メディアで「現行の対戦方式のライスボウルは終わり」との報道があった。今のところ日本協会から正式なアナウンスがないが、記事ではそれなりの確証がある書き方になっているので、少なくとも協会でもある程度協議が詰められているのだろう。
大学生にもう少し頑張ってほしかったところだが、これだけ差がついてしまっては致し方ないだろう。そこで、ライスボウルのあり方に加えてXリーグがこうなってくれたらいいなあという希望(妄想)を書き連ねてみたい。なお、今年も市中の状況からフルシーズン何ら支障なくリーグが運営される保証はないが、あくまでも希望(妄想)なので悪しからず。

ライスボウルはこうあってほしい

学生がライスボウルの場からドロップアウトするのだから、ライスボウルは社会人の場として機能すべきだろう。とすれば、年明けのライスボウルをXリーグのチャンピオン決定戦にするのが自然だ。とすると、現行のジャパンエックスボウルをどうするかという問題がある。
そこで、ライスボウルを年間王者決定戦として位置づけ、春季トーナメント優勝チームと秋季リーグ優勝チームが出場する形式にしてはどうだろうか。ジャパンエックスボウルは秋季リーグの優勝決定戦として存置する。
春季は4月から5月にかけて東日本ではパールボウル、西日本ではグリーンボウルが開催される。本来であれば春季トーナメントは新チームのお披露目でもあり、また秋季リーグに向けた選手たちのアピールの場となるものだ。しかし残念ながら一部のチームはそもそも参加しなかったり、また主力選手(外国人含む)を温存したりと、春季トーナメントを軽視しているように見られるチームがいくつかある。そのため、春季からしっかり参加したチームへのアドバンテージがあってもいいだろう(本来は春季から参加するのが普通であり、そこにアドバンテージを与えるというのもおかしな話だが。個人的には、春季に出場していない選手には秋季一定試合数の出場資格没収などの規定があってもいいと考える)。
そして、パールボウルとグリーンボウルの勝者は春季王者を決める試合を行う(東西を1年おきに持ち回り開催とする)。
現在グリーンボウルは西日本の上位4チームで争われているが、東日本(12チーム参加)との差が大きいので、少なくとも8チーム参加として開催する。
これによって、早いうちから実戦機会が多くなるのでチームの仕上がりを確かめるいい機会になるのではないか。

[追記(2/1)]
2022年1月から、ライスボウルは社会人王座決定戦として位置づけられることとなり、日本協会から発表された。

秋季リーグを充実させてほしい

さらにここからは踏み込んだ妄想となる。現在X1 SUPERは各チームが7試合をこなす総当たりのリーグ戦を行い、上位4チームが準決勝に進出し、その勝者がジャパンエックスボウルに出場している。比べるべくもないが、NFLではレギュラーシーズンが16試合あり、そこからプレーオフを3~4試合戦ってようやくチャンピオンにたどり着く。リーグの裾野の広さに大きな違いはあるものの、10試合もこなすことなくシーズンが終わるのは随分とあっけない。ちなみにX1 AREAではレギュラーシーズンが1試合少ない上に、プレーオフ(1試合)に出られるのは2チームのみ、勝者だけがX1 SUPERとの入れ替え戦に臨むので、試合の機会はかなり少ない。
X1 SUPERとX1 AREAを分けてリーグ戦を行うようになったのが2019年シーズンからなのでしっかりとレギュレーションが固まっているわけではないが、2019年はX1 SUPERの試合がある週とX1 AREAの試合がある週を交互に組み合わせ、毎週試合があるように設定していた。しかし、リーグとして実力の底上げを目指すのであれば試合数を増やすことは選択肢から外されるものではないはずだ。
そこで、X1 SUPERは全カード2試合(ホームアンドアウェイ)で実施。実質的なホームグラウンドのあるオービックとノジマ相模原は「ホーム」設定の試合の半分以上を地元で開催すると地域密着が図れるだろう。また東日本同士の対戦で川崎の試合も、ホーム側とアウェイ側を入れ替えて行う(現在のところ、なぜか富士通が試合をするときは富士通がアウェイ側にならない。不思議だ)。
X1 AREAは地域間の移動がX1 SUPERほど多くないようにしているため、同一地区(東日本または西日本)のチームとの対戦だけ2試合、あとは1試合として試合数を調整する。
試合数が多くなるので今までのようにX1 SUPERとX1 AREAを隔週で開催することはできなくなるが、毎週最上位カテゴリーの公式戦が行われるとすれば、ファンとして非常に嬉しい。
もちろん、選手層の違いもあるのですぐに実現できるものでないことは承知しているが、ただでさえXリーグは1クォーター12分という短縮時間で試合をしている中で、試合数もNFLの半分以下であれば、アメリカに追いつこうという目標も掛け声だけにとどまってしまうだろう。

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