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経産省 半導体・デジタル産業戦略の現状と今後(R5.11.29)の雑感

2023年11月29日に開催された第10回 半導体・デジタル産業戦略検討会議の開催資料が公開されています。

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/joho/conference/semicon_digital/0010/0010.html

「資料3」は189頁もあるので要旨のみ書き出してみました。

■半導体分野
・先端ロジック
1.国内製造拠点の整備、技術展開
2.2nmロジック(R社)、ビヨンド2nm(LSTC)
3.光電融合などの将来技術
・先端メモリ
1.日米連携で設計、製造拠点の展開
2.高性能NAND、DRAM、革新メモリの開発
3.混載メモリの開発
・産業用スペシャリティ
1.連携再編でパワー半導体強化。エッジデバイス需要
2.SiCパワー半導体の性能向上、低コスト化
3.GaN、Ga2O3パワー半導体の実用化
・先端パッケージ
1.先端パッケージ開発拠点の設立
2.チップレット技術の確立
3.光チップレット、アナデジ混載SoCの実現
・製造装置、部素材
1.先端製造装置、部素材の安定供給体制構築
2.ビヨンド2nmに必要な次世代材料の技術開発
3.将来材料の実用化に向けた技術開発
・人材育成
地域単位での産学官連携人材育成コンソーシアム
次世代半導体の設計・製造を担う人材育成
・国際連携
日米関係を基軸に次世代半導体の開発
EU、ベルギー、オランダ、韓国、台湾といった半導体重要地域との連携強化
・グリーン
PFAS犠牲への対応
次世代半導体開発によりクリーン化(省エネ、持続可能)を目指す

■情報処理分野
・生成AI産業へのコミット

■高度情報処理通信インフラ分野
・自動運転やAIの社会実装
社会課題解決:人流、物流、災害激甚化
アーリーハーベスト:遠隔地のドローン、自動運転、インフラ管理のDX
デジタルライフライン:ハード(高速通信、IoT)、ソフト(3D地図データ)、認定制度
社会実装:優先採用と継続支援の10ヶ年計画

■蓄電池分野
・世界的な官民投資競争の激化で全固体電池外の戦略
1.液系LiBの国内製造基盤支援(2030年、国内150GWh)
2.世界シェア20%目標(2030年、グローバル600GWh)
3.次世代電池の技術開発を加速(2030年頃全固体電池)
他、リードする人材育成、需要拡大、リユース、リサイクルの促進。再エネ電力の環境整備。

資料3:半導体・デジタル産業戦略の現状と今後(PDF形式:14,852KB)

以降はそれぞれの項目の詳細な現況報告や分析、今後の方針が続きます。

どの産業分野においても国際競争が激化する中で、日本がいかにして重要な立ち位置を占めるかと言う事につきますが、これまでの「国プロ」と比べると予算規模が桁違いに大きく、各項目についてどういう狙いがあるのか、あるいは既に動き出している物を示唆しているのだろうな、などと想像でき、期待できるのではないかと感じられるものです。

一方、国家としての産業全体の振興策としては連携が取れているのか、例えば成長が期待される生成AIや次世代高速通信等が停滞した場合でもどれかは成果が出るだろうという打算的な印象が拭えませんでした。

各産業を担うプロフェッショナルな人材の持続的な育成も重要ですし、世界の最先端分野で渡り合い、世界各国から優秀な人材が集まるような業界をリードする魅力的な研究機関が必要なように思われました。

世界的に重要度が増す半導体に注目が集まる中、日本に対する期待高まって来ている昨今、この機運を逃さず、成果に結びつけて欲しいと思います。

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