マガジンのカバー画像

QUARC動物病院 手術ノート

18
QUARC動物病院で行なった手術の内容を紹介します。
運営しているクリエイター

記事一覧

手術note19 回盲部の肥厚病変

回盲部の肥厚病変の手術を行った犬の患者さんを紹介します。 患者さんは雑種犬(チワックス)…

QUARC動物病院
2週間前
2

手術note18 猫の膀胱憩室

6歳、去勢オスのスコティッシュフォールドが膀胱憩室疑いで来院されました。 3ヶ月間で4回の細…

QUARC動物病院
1か月前
2

手術note17 門脈体循環シャント

犬、シーズー、11ヶ月齢、メス ホームドクターさんで避妊手術前の血液検査で肝酵素上昇が見ら…

QUARC動物病院
6か月前
4

手術note16 気管虚脱で呼吸困難の犬

8歳のポメラニアンが呼吸困難で来院し、レントゲンで重度の気管虚脱と診断しました。 以前から…

QUARC動物病院
6か月前
7

手術note15 尿道の動的な屈曲による排尿困難の猫

11歳の未去勢オスのメインクーンが排尿困難で来院されました。 1週間前から排尿姿勢をとるが排…

QUARC動物病院
7か月前
5

手術note14 猫の肛門嚢アポクリン腺癌

肛門嚢炎を繰り返している猫(雑種、14歳、避妊メス)で肛門嚢の腫瘤がみられたた患者さんです…

QUARC動物病院
7か月前
3

手術note13 短頭種閉塞性気道症候群

短頭種閉塞性気道症候群(以下、BOAS:Brachycephalic Obstructive Airway Syndromeとします)は、ご存知の通り、短頭種犬に特有の上気道の閉塞を特徴とする病態です。 今回はBOASについて 「手術はしたほうが良いのか?」 「手術はいつ行えばよいのか?」 という、よくいただくご質問にお答えしてみたいと思います。 「手術をしたほうが良いのか?」ということを考えるために、まずはこの病態がどういった問題を抱えていて、そのままだとどうなるのか、

手術note12 大腿骨遠位骨幹端粉砕骨折の猫

サイベリアン 10ヶ月齢 室内でおそらくキャットタワーから転落し、左側大腿骨遠位骨幹端粉砕…

QUARC動物病院
11か月前
2

手術note11 犬4ヶ月齢の脛骨骨折を非観血的創外固定で治療した一例

 柴犬4ヶ月齢が人の手から落下し脛骨が骨折したとのことでご来院されました。脛骨は骨幹部で…

3

手術note10 唾液瘤の手術

6ヶ月齢の猫さんが口腔内と下顎部の液体の貯留で来院されました。 唾液瘤(唾液嚢腫)と診断し…

6

手術note09 腹腔内停留精巣の摘出

※ この記事は小動物医療関係者向けです。 1歳半の雑種犬さんが両側の腹腔内停留精巣で摘出手…

手術note08 食道裂孔ヘルニア

※ この記事は小動物医療関係者向けです。 6歳のメスの雑種猫さん、レントゲンで偶発的に食道…

1

手術note07 前立腺の悪性腫瘍

※ この記事は小動物医療関係者向けです。 12歳、去勢手術済みのヨークシャー・テリアさん、…

1

手術note6 脛骨骨幹部粉砕骨折の最少侵襲プレート固定術(MIPO)

4階から落下した猫、12歳齢が当院に緊急搬送されました。気胸が認められたため胸腔穿刺を行い第3病日に骨折整復を行ないました。脛骨骨幹部が重度に粉砕し、解剖学的に整復不可能な骨折と判断しました。 重度な粉砕骨折で骨片の整復が不可能な場合はなるべく骨折部を触ることなく、軟部組織を温存し手術を行うことが推奨されます。皮切は近位、遠位のプレート挿入部だけにし、まずCアーム下で脛骨近位から順行性にKwireを挿入、脛骨の長さとアラインメントを回復させます。 その後ロッキングプレート