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【エネチェンジ】海外機関投資家との面談(妄想)

先日、アメリカの機関投資家の雑談でエネチェンジについて話題となり、後日正式にzoom面談を実施することになりました。

面談では市況状況も含めた深い議論かなされているようです。
※本内容はフィクションです。

アメリカ機関投資家とのzoom面談

城口「‥以上、簡単な事業概要の説明となります。以降、Q&Aの時間を設けていますのでよろしくお願いします」

機A「じゃあ早速質問させてもらうよ。年初からのキグチ君の会社の株価下落原因はなんだと思う?」

城口「某国の戦争危機による原油価格上昇により、我々の主力事業である電力切替事業のマーケット消失リスクがあったこと、またその後のアメリカ起因によるインフレによる金利上昇が我々のようなグロース株に逆風となり、それらが弊社の増資をトリガーとして一気に株価に織り込んだためと考えています」

機A「上場以降のチャートを見てもあのタイミングでの増資は正しかったと私は思っている。上場時は実質的なダイレクトリスティングによってほとんど資金調達出来なかったわけだからね。もし増資してなかったら今頃八方塞がりだっただろう」

城口「ありがとうございます」

機A「増資によって流動性が向上したために、ヘッジファンドに徹底的に売り込まれる余地を与えたというのが私の分析だ。質の悪い他のマザーズ上場企業と比べてエネチェンジが大きく下落したのはそういうことなんじゃないかな。流動性の良さは今後の上層相場において味方になってくれるはずだよ」

城口「正直言いますと時価総額150億円まで下落した際はMBOが頭をちらつきました。あくまでも頭の体操レベルではありますが‥」

機A「MBOは困るな笑。でも君ならNASDAQでの上場も考えたんじゃないのかい?」

城口「正直NASDAQで上場したかったです。SPACであれば可能性はあったでしょうから」

機A「SPAC上場は裏口上場と言われているくらいだからあまりお勧めしないな。SPAC企業と通常の企業を比べるとやはり経営状況が見劣りする。きちんとした審査を受けた上で上場することはとても大切で、今のような下落相場では株価に明確に現れている」

機B「SPACへの投資は稟議が通りにくいですからね」

城口「機関投資家から見て、東証とNASDAQでは格差のようなものはあるのでしょうか?」

機A「無いとは言わないが、最終的には企業価値がどれだけあるかに尽きる。どこで上場するかというのは長い目で見たらあまり関係ないかな」

城口「それを聞いて安心しました」

機A「じゃあここからは事業について質問するよ。EV充電事業が好調なようだけど、目標3000台はいつ頃達成しそう?事前に聞いた話では年明けには到達出来そうだとか」

城口「当初目標の2023年6月から大幅に前倒しするつもりで計画を進めているのは事実ですが‥そうですね、年明けには良い報告ができるのでは無いかと考えています」

機A「3000台に到達すれば海外のEV充電企業と同等の評価を受けられるだろうというのがキグチ君の考え方だと思う。だが海外のEV充電企業のほとんどはSPAC上場であり、EV充電事業の収益化について信じきれない部分があるのは事実だ。どこもwinner takes allでガンガン投資をして赤字を掘っているがいつまでもそんな経営は許されないよ」

機B「イーロンマスクがtwitterの人員を半分解雇するというニュースも、結局業界全体が贅肉だらけのジャブジャブな経営をしているということなんでしょうね。テック産業の既に成長は止まっており、成長しないのであれば機関投資家として投資は認められないです」

機A「ということでキグチ君には筋肉体質の経営を目指してもらいたいな。チャージポイントにもそこらへんは機関投資家として要求するつもりだ。毎年数億ドルの赤字を掘るなんてのは今後は許されない」

城口「そのつもりです。元々この時価総額では海外と同じやり方は通用しないと思っていますし」

機A「あと次年度の通期計画についても教えてほしい。次年度からEV充電器設置費用が本格的に売上に計上されてくると考えていいかな。その場合のおおよその金額感を教えてほしい」

城口「一つ目の質問に関してはご理解の通りです。売上に関しては一台あたり3000ドルが設置台数分計上されると考えてください。なお、設置費用に関しては政府補助金を活用するため持ち出しはありません」

機A「ということは‥カチカチ‥次年度1万台設置出来れば3000万ドルが売上に計上されると。次年度の売上は今年度売上3000万ドルにプラスアルファされるとして6000万ドルくらいになる?」

城口「為替の影響があるのでなんともいえないですが、年間1万台というのは早々にクリアしなければいけない数字だと考えています。基本的にはチャージポイントなどの先行企業と同じような売上構成になると考えてください」

機A「分かった。あとARR(1年間に決まって得られる収益)についても教えてほしい。1億ドル超える見込みはある?超えるとしたらいつ頃になりそう?」

城口「現時点におけるARRはプラットフォーム事業者の電気代の2%とデータ事業のSaaS料金になります。現時点ではそれぞれ合計して年間約10億円のARRであり、年間30%の成長が見込めます。EV充電事業についてはEVが欧州並みに普及した場合は一台につき1000ドル程度の収入が見込めますが、こちらはEV普及速度に影響されるため現時点ではなんとも言えません」

機A「そこまで教えてくれたら後はこちらで計算できるから大丈夫。うん、やはり思った通り良い会社だね」

機B「ですが社内規定により3億ドル未満の企業には投資することが出来ないんです。買いたいのは山々なのですが、なんとか日本の個人投資家に買ってもらって時価総額を上げていただきたいところです」

機A「キグチ君の会社はIPO直後のほとんどの企業が陥る、いわゆる死の谷をまだ超えていないんだよ。時価総額5〜10億ドルあたりに大きな壁があって、そこを超えることが出来れば機関投資家の本格的な資金が入ってきてさらに時価総額を膨らませんことができる」

城口「IRにはかなり力を入れているのですが‥上げては叩き落とされるというのを繰り返しですね。やはり時価総額を上げるには事業を作ることが遠回りなようで最短ルートなのかなとも思っています」

機A「インフレが治まればまたグロース株も盛り上がるよ。我々はいつでもレディだから気長にウォッチさせてもらうことにするよ。それじゃあ今日はこれくらいで。話せて良かったよ」

城口「本日はありがとうございました」

zoom面談終了後

機B「どうでしたか?」

機A「いい企業だったよ。キグチは鋭い目を持っている。成長産業に根を張ってるし今後のトレンドも逃さないだろう。一般的に時価総額を上げるためには市況環境、トレンド、実績、適度なリスクテイク、あとCEOのカリスマ性。これらのピークが一致した時に株価は爆発的に上昇するんだ。イーロンマスクのテスラがまさにそうだったね。キグチもそれは理解していて、おそらくインフレが落ち着いてグロース市場とEVに波が来るのを待っているんだろう。その波を掴んで一気に時価総額50〜100億ドルに上げる作戦とみた」

機B「そんなに上手くいきますかね?」

機A「まあ、簡単ではないよね。インフレが落ち着き、EVトレンドが来て、売上もついてきて、キグチがそこで一気にアクセルを踏む。そうすればきっと成功するさ」

機B「今がまさにそのアクセルを踏んでいる状態なのでは?」

機A「もっとでかい波が来る。その波を掴めれば‥面白いことになるな」

機B「先輩‥なんか今日の語り、熱いですね」

機A「なんだよそれ笑。今日は飲んで帰ろうぜ」

機B「良いですね!行きましょう!」

終わり

まとめ

いかがでしたでしょうか。
ちょっと機関投資家側が喋りすぎな気もしますが、きっと2人は良い上司と部下の関係なのでしょう。
エネチェンジ11/11の決算楽しみです。
では今日はこの辺で。

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