2021年12月14日に発売された書籍『坂本勇人論』（著：ゴジキ(@godziki_55)）の担当編集者による「編集後記」を公開いたします！

編集後記

〝神〟と呼びたい存在はいるだろうか？

　当初、〝神〟はネット用語ということもあり、見出しの「序章　坂本勇人はなぜ神なのか」を変更した方がいいのではないかと考えていた。結果として、このままでいきたいとの著者の意向を受けて、序章のタイトルとなった。本書が出来上がってみると、著者の坂本勇人への想いが現れていて、とてもいいと思っている。

　実際のところ、著者の気持ちはものすごく理解できたのだ。私にも〝神〟とする人物がいるから。坂本勇人でも、野球選手でもないけれど、〝神〟と思う存在への想いは、きっと著者のそれと似ているのだと思う。

〝神〟は、素晴らしい様子を称賛するためのネットスラングだが、個人的な想いとしては、それだけにとどまらない。その存在や活躍に胸を躍らせ、応援する。そして、尊敬、敬愛、親愛……そういったさまざまな想いに加えて、「同じ時代に生きられて良かった」と思う存在だ。「この人の活躍を自身の目で見て、心を震わせることができて良かった」と。たとえ、いずれ活躍を終えたとしても。

　そんな存在がいると、人生はその分楽しく、豊かになる気がしている。

　自分の人生は一つしかない。だから、自分以外にも見つめていたい人生（人でなくてもいい）があったら、その分生きる楽しみが増えるのだ。

　ファン、推し、神。どんな表現だとしても、きっとそういう存在がいたら、きっと毎日はもっと楽しくなる。もし出会ったら、とてつもなく幸運だと思ってほしい。そうして、出会えたことに感謝して、心の底から応援していこう。

　本書が、読者の人生に役立つことを願って。

担当編集　深谷その子

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