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すべてがFにならなかった場合の対処法20

この頃、昼が長くなってきた
春が近づいてきたみたいだ

そろそろ部屋を整理しないといけない
物であふれそうな我が家は
どこに何があるのか、わからなくなってきた

整理する、というと、
捨てること、に聞こえるかもしれないけど、
そうは言っていないから、安心してほしい

できるだけ物は取っておきたいほうだ

一時期「断捨離」という言葉が流行って
捨てることは良いことだ、という風潮があったけど

もともと日本では昔から、捨てる、作る、新しくする、という文化があったようだね

『かさじぞう』という昔話がある
年の暮れにお地蔵様の笠を新しくしてあげる話

小さな頃から不思議だったんだ
なぜ新しくするのか

要は代謝なんだろう
稲や、何かの草や葉、竹を材料にして笠を編む
古い笠を、自然に返す

このサイクルがあって、
「年の暮れに新しくしようじゃないか」
という文化ができたのかな

地震の多い土地なのに、
耐久性のある素材で家を建てず、
壊れやすく、燃えやすい素材で家を建ててきたのは、
壊れたり、燃えたりしたら、新しく造ればいい、
と考えてきたからだろうか

話が脱線した

君が小さな頃に作ったものは
ほとんど取ってあるから
時々手にとってほしい

その頃何を考えていたのか
どんな状況だったのか
作ったものの手触りや匂いで思い出してほしい

そしてどんなに自由だったか
懐かしく思ってほしい

どんなに願っても、
時間は戻らない

時間は戻らないけれど、
記憶はいつでも再生できる

時々は、思い出にひたるのもいい

今夜はゆっくり湯船につかって、
身体をほぐして、ゆっくり休もう

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