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思い出の黄味しぐれ

最近、外に出るといたるところで春の到来を感じます。
そんな春めいた日にいただいた、思い出のお菓子をご紹介したいと思います。

そのお菓子は、「黄味しぐれ」です。

じゃん

ほっこり

これは黄身餡が入ったお饅頭の一種です。
黄味餡が白餡を包んでできた蒸し菓子です。

お菓子によっては、白餡が黄味餡を包んでいる場合もあるようです。
白餡は、抹茶や栗等が混ざって色がついている場合が多いです。

ころんとしています

黄色い生地の表面には、うっすらとひびが入っており、緑色の白餡が見えています。

このお菓子の特徴は、この「ひび」の部分です。黄色の表面は菜の花を、緑の部分は葉を表しています。

お菓子を見ているだけで、きたる春の暖かい季節が待ち遠しくなりますね。

断面

「しぐれ」といえば漢字で時雨と書きますから、ぱらぱらと降る通り雨を連想させます。
実はひびの部分は、通り雨が降った後に光が差し込む様子が表現されているようです。

乾燥した晴れの日の多い2月のお菓子ではないのでは・・・・・・と思う方もいらっしゃるかもしれません。

実際、このお菓子は2月に限らず、色味や材料を変えて様々な季節に登場します。
春なら、亀裂の緑色の部分は緑だったり、桃色だったりします。
桃色ならば桜、場合によっては桃の花や梅でもよきらしいです。
秋なら、茶色の生地に栗を使った餡黄色い餡皮に包まれたれた栗を連想させます。
発想が柔軟ですね。

お菓子はしっとりしていて、黄味の独特のコクを感じます。


ものの数秒で完食

実はこのお菓子が出たあるお稽古の日、天気予報では暖かくなるからと薄着を提案されていたので、いつもより薄着で稽古に出かけました。

実際、外は朝から普段よりもうんと暖かく、稽古場も暖房がついていませんでした。
それでも先生の吐く息は白かったので、冬の寒さが残っていたことに変わりはありません。

他の生徒さんが初炭手前をしている途中、どうやら私が寒くてブルブルしている様子を先生が察してくださり、暖房をつけてくださいましたが……私はいったん体が冷えを感じてしまうとなかなか寒気が取れず、その後もしばらく足が痺れたりして大変でした。

そんな様子を見かねた先生が、痺れる私の足裏をめがけてツボ押し攻撃を開始。おかげさまで私の冷えはだいぶ改善されましたが……皆さんのお稽古を邪魔する結果になりました。

寒い日と暖かい日が交互にやってくるこの季節。
三寒四温といえども、まだまだ油断ができません。

「黄味しぐれ」は、これからもそんな教訓を私に知らしめてくれることでしょう……。


1年前の今頃も同じようなことを・・・汗

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