はじめに

皆さんは「マッチングアプリ」を使ったことはありますか？
僕はもう５年以上も使っています。

マッチングアプリを始めたきっかけは、彼女が欲しかったから。

学生時代はいろんなコミュニティに属して、たくさんの人と関わる機会がありました。しかし、社会人になると自然と関わる人が絞られていきます。自分からアクションをしない限り、恋人が作りにくい環境になるのです。

ある夜、このまま一人で生きていくのだろうか……と、漠然とした不安が僕を襲いました。

しかし僕は、
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会社の人を戦友と認識しているので、社内恋愛はＮＧ。
友達の紹介はトラブルを起こしたときに申し訳ないからＮＧ。
合コン、街コンはハードルが高いと感じるためＮＧ。
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という具合に、恋愛において積極的なアクションができないタイプ。

そんな自分に頭を抱えていたとき、友達からマッチングアプリを勧められました。元々、アプリでの出会いにも抵抗感を覚えていましたが、切羽詰まっていた僕の脳みそは、

「アプリのユーザーが全員恋愛目的だったら、すぐにいい人に出会えるかも！」

と、友人のアイデアを天啓とでも言わんばかりに前向きに受け止めました。

まだ見ぬ出会いに期待しながらアプリをインストールした僕。
しかし、あることをきっかけに、

―― 男性とめちゃくちゃマッチすることになります。

今回は、そんな僕のマッチングアプリライフをお届けします。
※本編の後に、実際に男性と遊んだときのエピソードもあります。良かったら読んでやってください。

マッチングアプリとは？　道を踏み外した僕――

まず、マッチングアプリとは何なのか、どんな人が利用しているのかをまとめました！
ソースは僕であるため、すべてのアプリがこの限りではないことをお含みおきください。

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【マッチングアプリって何なの？】
・利用目的
→基本的に「恋人探し」が目的のユーザーが多い
→アプリによっては、様々な目的のユーザーがいる
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・マッチングアプリによくいる人　※明坂調べ
→純粋な出会い目的
→夜職さんの営業
→ビジネスパートナーの募集
→友達募集
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かなりざっくりとした説明ですが、このような目的を持った人々が利用しています。

マッチングアプリのユーザー数は多く、僕も使い始めのころはアプリがいろんな女性を紹介してくれました。
しかし……

「女の子と全然マッチしない」

そんな僕のプロフィールはこんな感じでした。

これでは「目的がはっきりしていない」「どんな人なのか一切わからない」「情報が少なくて怪しい」という印象を与えてしまいます。

そのため、僕はなかなか女性とマッチすることができずにいました……。

男性とマッチするようになったきっかけは「承認欲求」

女性と全然マッチしなくなった僕。
気がつけば、数千距離も離れた海外在住の女性をアプリから勧められるようになっていました。
「国際結婚か……」と、展開が早すぎる妄想をしながら、惰性でアプリを続ける日々。

そんなある日、マッチする対象を選べる機能がアプリにあることを知りました。
今思えば、この機能を知らなければめちゃくちゃ男性とマッチすることにならなかったのかもしれません。

マッチする対象は、「女性」「男性」「みんな」の３種類。

「み、みんなとマッチできるの？」

女性とマッチすることすらなくなった僕は、元々の「恋人探し」という目的を忘れて大喜び。
そう……いつの間にか「マッチしたい」という承認欲求に飢えた、マッチングゾンビになっていたんです。

迷うことなくマッチの対象を「みんな」に設定。

するとどうでしょう？

恐ろしいくらい男性とマッチするではありませんか！

久々のマッチに興奮する僕。
マッチングアプリを続けていてよかった、とさえ思いました。

マッチする男性は、最近上京してきて友達がいない方がほとんどだったので、
マッチングアプリの男が望めば、どこにでも会いに行くようになりました。

片道2時間以上かけて相手の最寄り駅に行ったり。
誘った本人がいないお花見に参加したり。
風邪の看病をして欲しいと言われ、薬を買っていったり。

我ながら献身的な男だなと感心してしまいます。
みなさんはどうか目的を見失わないように、次のことに気を付けてください。

・プロフィール文は目的をわかりやすく
・可能なら顔写真を載せる（できれば撮ってもらったやつ）
・自分に合ったアプリを利用する

ちなみに、僕は「Tinder」を使用していました。
気軽に利用できるアプリだからこそ、今回のようなことになったのだと思います。
最近は、性格診断をベースにしていたり、より細かくプロフィールを設定できるアプリもあるみたいです。皆さんはぜひ自分にマッチしているアプリを利用してくださいね。

マッチングアプリで得た教訓

マッチングアプリを５年使って男性と会いまくっていた僕。

そんな僕からお伝えできることは、「決して当初の目的を忘れてはいけないこと」。

自分のやりたいことがブレると、何がしたいのか分からなくなってしまいます。そして気が付いたときには本来の目的から遠ざかってしまっているんです。
皆さんがマッチングアプリを利用する際は「何をしたいのか」を明確にしてくださいね。
もし、全然マッチしなくて心が折れそうになったときは、この記事を読み返して自分の芯を取り戻してください。

【余談】こころ優しい友人募集の男性。その節はありがとうございました。

さて、皆さんは男性と男性がマッチしたら何をするのか、知りたくありませんか？
最後に、僕が体験したエピソードをご紹介します。
良かったら読んでやってください。

僕がマッチングアプリで男性とマッチするようになった最初のころ、とある男性とマッチしました。

その方は年齢が近くて趣味も合い、メッセージも丁寧で会う前から優しい人なんだなあと察せるような方。

彼がアプリを利用している目的は「友達づくり」でした。
上京してからずっと社会人寮で暮らしていて、寮の仲間と外出する機会が少なかったため、アプリで気の合う友人を探していたそうです。

そんな彼から、「郊外の公園までドライブしようよ！」とお誘いをいただきました。
優しくて気の合う相手からの提案ですから、断る理由がありません。
すぐに日程と行き先を一緒に決めました。

彼とドライブする前日、ここまでの流れを僕の友人に話す機会がありました。
その友人とのやり取りの一部を紹介します。

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明坂「今度この人に会うんだよね～」
友人「へ～、会社の人？」
明坂「ううん、マッチングアプリの人」
友人「マッチングアプリ？」
明坂「そうそう。なんか色々あって男性とマッチしてんだけど、今度ドライブしようって言われて」
友人「まって」
明坂「え？」
友人「マッチングアプリの男とドライブするの？」
明坂「うん」
友人「初めて会うんだよね？」
明坂「そうだよ」
友人「どこに行くの？」
明坂「●●公園（都心から離れた自然豊かな公園）」
友人「やめときな」
明坂「え！？」
友人「初めて会う人と、樹海みたいな公園に行くのなんて怖すぎるでしょ」
明坂「でも、いい人だよ？」
友人「わかんないじゃん。いいひとのフリをしているだけかも」
明坂「でも約束したし……」

友人「トランクに人が入っていたりしたらどうすんの」
明坂「全力で逃げる」
友人「樹海みたいな公園に連れていかれるのに？」
明坂「警察に連絡する」
友人「樹海みたいな公園に連れていかれるんだよ？」
明坂「でも、約束しちゃったから……」
友人「はあ……それじゃあ、初めて会ったタイミングでトランクの中を見せてもらいな」
明坂「なんで？」
友人「待ち合わせは●●駅（都会の駅）でしょ？」
明坂「そうだよ」
友人「人の目があるところで危ない人じゃないか確認すれば、少しは安心でしょ」
明坂「そうかな？」
友人「なるべくリスクを避けるためにね」
明坂「そっかあ……」
友人「何かあったらすぐに連絡して」
明坂「分かった。ありがとう」
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という感じで、めちゃくちゃ心配されました。

今考えてみれば、当然ですよね。
初対面の相手とドライブで樹海みたいな公園に行くなんて、スリリングな漫画とかでしか見たことありません。
マッチングアプリの彼に対して悪感情を抱いていなかった僕も、流石に「ちょっと怖いかも？」と思うようになりました。

ドライブ当日。
彼が乗っているという車を確認し、助手席側の窓の外から手を振ります。
すぐに僕だと分かった彼は車の鍵を開け、助手席に乗るようジェスチャーしました。

「はじめまして！」とあいさつしながら助手席に座る僕。
黒い革張りのシートは体がよく沈み、少しだけ温かく感じました。

「遠かったでしょ？」「いえいえ！　それより楽しみだったので！」「そっか、良かった」
何気ない会話をしているときに、ふと友人の言葉を思い出します。

友人「はあ……それじゃあ、初めて会ったタイミングでトランク見せてもらいな」

「そういえば、そんなことを言ってたな……聞いてみるか」
僕の好奇心が悪さをした瞬間でした。

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明坂「あ、すみません」
男性「ん？」
明坂「ちょっとお願いしたいことがあって」
男性「どうしたの？」
明坂「トランクの中身って見せてもらえませんか？」
男性「え……」
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時が止まりました。

お互いの目を見つめあうことおおよそ３秒。僕の口が開きました。

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明坂「で、ですよね！　なんかすみません、変なこと聞いて！」
男性「あ、うん、いや、まあ……」
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気まずい空気にしてしまった僕は、ここまでの経緯をすべて話しました。

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男性「なるほど、そういうことか（笑）」
明坂「すみません。大げさにとらえられちゃって……」
男性「いや、友人さんの言うことも分かるよ！　初めましてでドライブはきついよね（笑）」
明坂「すみません……」
男性「大丈夫だよ。あ、念のためにトランク見とく？」
明坂「大丈夫です……●●公園、行きましょう」
男性「OK！　じゃあ、出発しまーす！」
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その後、都心から離れた自然豊かな公園でサンドイッチを食べ、有名チェーンのカフェに行き……という、とても充実した１日を彼と過ごしました。

車で移動している間、僕がうっかり寝てしまっても優しく起こしてくれた彼。本当にありがとう。
ソフトクリームが乗ったデニッシュのやつ、美味しかったね。

帰りは待ち合わせと同じ駅まで送ってもらい、僕は家路につきました。

その後の彼との関係ですが、お互い住んでいるエリアが遠いということもあり、だんだんと連絡を取らなくなってそのまま……という感じになりました。
一期一会、ですね。


ps.
僕は彼のように心優しい人やユニークな方と出会うことができましたが、マッチングアプリの中にはデンジャラスな人が紛れ込んでいることもあります。
どんなに気のよさそうな人だとしても、車移動や人目のつかないところ、相手のテリトリーに誘われたときは警戒してください。うかつに車に乗った僕との約束です。

執筆：明坂凉汰