そうなの、大事なのは治療が終わったこれからなの。

確かに抗がん剤による化学療法は、肉体的にも精神的にもキツかった。

5月は抗がん剤の副作用で二重感染して死にかけたりもしたけど（笑）本当に大変なのは、再燃（再発）50％のこれからの5年間じゃないのかな…と、考えてます。

治療が終わってから、いろんな人のところにお見舞のお礼と報告に行き、海外や遠方の友人には電話やメールでご挨拶したんですが、このときトルコに住んでる友人が「よくがんばりましたね、でも今後がもっと大事なんでしょうね」と…返信してきてビックリしました（彼女との出会いも奇跡的だったし、この数年は二人共大転換をむかえ、見立てるとまるで合わせ鏡のように状況が似ててお互いビックリ。見事なパラダイムシフト^^;）

◇これからの5年…。

この病気って治療が終わって、5年間病状が抑えられたとしても再燃（再発）のリスクが減るだけで、完治ではなく※寛解なのです。
この寛解状態が5年間続くと、その後、再び悪化する可能性は低くなる。しかし、この5年を過ぎても病気がぶり返すこともあるので、血液の病気に完治はないのだそうです。

最初の寛解導入療法（IDR+Ara-C療法）と3クールのシタラビン大量療法（Ara-C大量療法）によって、血球をつぶして（白血病細胞と正常な血液細胞）体の外に出したわけですが、それでもわたしの中には白血病細胞が、おそらく残存している（もちろん根絶している可能性もある）

この、残存しているかもしれない白血病細胞が、抑えられて寛解状態を保てれば再燃（再発）しないし、保てずにぶり返せば、さらに重くなって厳しい治療をうけることになる…ひぇ～( ；∀；)

これ、何かの切っ掛けでバランスが崩れると、病気の細胞が勝ってしまうってことなんでしょうね。

白血病や悪性リンパ腫、多発性骨髄腫などの血液のガンがなんで発症するのか…これは他のガンも含めて、その原因ってはっきりとはわからないそうなんです。

ただ、遺伝子の異常（遺伝子の傷）や免疫力が落ちたり、バランスが崩れると発症しやすくなるのだとか…。

たしかに睡眠不足やストレス、過労…って免疫力を落としますね。これ、いわゆる生活習慣の乱れよねΣ(・∀・；)←思いあたりすぎてイヤｗ

発症する前って、まだ大丈夫、私は無理しても大丈夫、一晩寝れば大丈夫…と、かなり無理して自分の身体をいじめてた！(；・∀・)←免疫力低下

なまじ元気で気力があるから、身体もついてくるものだと思って無理させてたけど、いま考えると限界だったのね。

つまり再燃する可能性もおそらく原因は同じような気がする…(-_-;)

ちなみに緊急入院したとき、受付で名前を呼ばれ、自分で歩いて行ったら、「え？　動けるんですか？　車椅子使わなくて大丈夫ですか？」
…とビックリされた。
（このとき、なぜ動ける私にそんなことをいうのか全然わからなかったの）

ヘモグロビン4.7だと普通は動くのが大変みたいね(；・∀・)
↑ってか動けないらしい。通常女性は11.5～15

確かにちょっと動くだけで息切れしてたし、立ち上がるとクラクラするし、下痢は続くし、熱は出るし、体中にアザはできるし、なんかおかしいなぁ～と思いながらゆっくりその状態が続いてて、結局その状態に慣れちゃてたのね。

実際には人並み以上の気力で動けてただけ…。

◇この病気は「慣れ」が怖い。

初診のとき、こういうタイプがもっとも危ない…と御大先生に言われたんだけど、その時も、なんで？？ って感じだったのよね。

あとで多少なりとも血液の数値の意味がわかるようになり、当時の数値がいかに低く、ヤバく、異常だったのか、を知って、気力があって慣れちゃうのって問題だわねぇ～って思った（笑）

身体がおかしい、と思いながら大丈夫だって意識が強くてズルズルとドロ沼へハマって行ったんだなぁ～、っていうのは地固めしたときに身をもって理解いたしました。

地固めって、一時的に健康になった状態から、抗がん剤投与して数日で具合が悪くなるので、慣れる間もなく血球が逝くと、なんかおかしい、なんか変、こんなに体調がおかしくなるのか！

健康になったら叩く、健康になったら叩く、って治療だから、そりゃもうハッキリと自分の身体がおかしくなってるのがわかる（やっぱりSMだw）

こんなに具合が悪くなるのに、発症したときよく動けていたな…って思っちゃったので思わず担当看護師さんに…

「ねぇねぇ、白血球とかが減るとおかしくなるのがやったわかったよ。最初ここへ来たときは、全部異常だったからわからなかったけど、今回はまともな状態で受けたから、あの時どれだけ異常だったか、よく分かったわ」って言ったら爆笑。
「だからここから出ないで大人しくしててくださいね」だって…(^o^;

気力があって、慣ちゃうって、ホ～ント怖い…(TдT)
（ホントは病気に対して無知だったのが一番大きいかもね。知らないっていろんな意味でコワイねｗ）

血液の病気に限らず、自分の体調に違和感を覚えたら絶対に病院での診察をお勧めします。

Kyrie

※寛解
病気の症状が軽減して、落ち着いて安定した状態。見かけ上は治ったように見えるけど実は再燃する可能性あり。
血液のがんでは末梢血（腕の静脈とかで採血した血）にがん細胞（白血病細胞）が検出されなくなったときが寛解で、血液のがんには完治はないと言われてるそうです（ちなみに骨髓にはおいては5％以下で寛解）
また寛解で再び同じ病気になると再燃、治癒で再び同じ病気になると再発だそうです。