のうみそ

記録として残しています。 暗い話をよく書くと思います。衝動的に書くことが多いです。

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マガジン

  • 夏の暑さが作用した話

    2020年の#Web夏企画 提出作品

  • もだもだとした話

    web夏企画に際して作成した小説とその蛇足

最近の記事

SCPに対する個人的見解

なぜ、こんなにもSCPに惹かれるのか考えてみた。 小学生の頃から、怖い話やオカルト的な物が好きだった。意味が分かると怖い話、に関しては凄く調べて、話の内容やその中に隠された[恐怖の要素]を知って楽しんでいた。 また、オカルト的なものや人外をテーマにした漫画やアニメといった創作物を中心に見ていたと、今振り返ると思う。 さらに付け加えるなら、人の感情やマイノリティにも関心があり、心理学や性的倒錯、哲学や倫理学といった一種の思考術・人の信ずる物、千差万別興味を抱かずにはいられな

    • ◾️報告書

      ーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーー ーーーーーー ーー この3ヶ月と少しで気づいた事は、圧倒的に説明が足りていないという事である。 主に文章の中で不足している成分としては、 「修飾語」 らしい。 例えるなら、ミートソースの材料を記載する際、 「トマトはお好みのものを使ってください。イタリア産?日本産?ローマ?ミニ?何でも結構!量も適量で構いません!」 なんて書き込んでいるのだ。 読み手としては、 トマトが「どのくらいの量」必要で、 「どこ産

      • 変わってしまうことが怖いのは、変わる前の自分を殺す事が恐ろしいんだと思う。

        • リトライ

          「やあ、おはよう!時間はもう切に迫ってるぞ!」 開幕一言、目の前の爆弾が照明で照らされているのが見えた。 驚いて咄嗟に身を退けぞろうとするが、チャリと鎖の音と手足の圧迫感を覚え動けなかった。続いて声を出そうとすると、大声は喉を痛めるだけだ、なんて人差し指が唇に宛てがわれた。あまりの情報の多さに脳処理が追いつかず、咄嗟に唾を飲み込む。 「うぇ……あ?」 ようやく発声できたのは、そんな情けないものだった。 暗がりの湿っぽい空気。窓はひとつもなく、外の音は響かない。天井から吊る

        SCPに対する個人的見解

        マガジン

        • 夏の暑さが作用した話
          1本
        • もだもだとした話
          2本

        記事

          『葬列は見られない』

          「え、死ぬの?」 夏休み、ふと思い出したようにメールを見ると友人から連絡があった。受信日時を見ると随分経っており、間が酷く空いてしまった事を感慨深く受け止める。 本文が無く件名だけのメールは、卒業して3日で私を「旧友」と呼んだ友人の調子を彷彿するのに、難しくはさせなかった。相変わらずだ、と思わず空笑いするくらいには。 そして再び件名に目をやり、冒頭のセリフに戻る。 思えば物静かな性格であった、と自己を振り返る。 クラスでも目立つ方ではなく、ひっそりと教室の傍らで過ご

          『葬列は見られない』

          意味は無いのだけど

          気持ち悪く不快な感覚に負の感情が募る。 分からないけど、愛煙家ではないからだろうし、煙草を吸ったときの気分だ。 あくまで、煙を吸ったことしかないけど。 それで喘息経験があるから、嫌な印象を抱いてるだけだからかもしれないけど。 ともかく、そんな感情ではなく、もっと実在的な感覚を胸に覚える。分からないけど。 同時に懇願したい気分だ。 情けなく、感情むき出しにして、床を這いつくばって、醜態を晒しながら頼みたい。 どうか殺さないでくれって。 独りは嫌なんだって。 なんだかこの思

          意味は無いのだけど

          苦悩2

          「あの時どうすれば正解だったのか」という後悔は、終わったあとの第三者しか言えない。

          有料
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          苦悩

          以下は布石である。

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          お薬案件

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          喉飴

          それは些細で突拍子もない出来事だった。 朝、目覚めた時に足の痛みを感じる。引っ張られて、動かすと痛むようなものだった。 それだけなら、たまに起こっていたことだからいいが、しばらく足を伸ばしたときも、突如、膝がつった。 これは日頃の食生活が原因なのか?主食をお菓子で済ましていることが祟ったのか?無知な私はさらに結論づける。 そうだ、牛乳分を取ろう---- そうして、さらなる悪運の要因を自ら呼び起こしたのであった。 普段の食をお菓子で済ましているような人間が、冷蔵庫に

          譲歩

          終わりを迎えようとしている。 終末だ、世の終末だ。週末はもう終わったばかりだけど。そんな冗談を言えるくらいには余裕はあるのかもしれない。諦めているに過ぎないのだろうけど。 それは粛々と行われる催事のように。止まることなく淡々と、作業は行われていく。気分はしぶしぶ次の年を受け入れる年末の騒がしい時のようだ。仕方の無いことだからと微笑みを浮かべ、異論のある人間を抑えている。彼らもまた、流れる大衆には逆らえないから結局は従順にはなるのだけど。 こんな感情に陥るなんて可笑しいのか

          独り事

          夢現にまどろんでいた。 いつの間にか飛んでいた意識を覚醒させると、暗い寝室に居た。見慣れた配置に布団。目を擦って、それでも抱いた違和感と既視感。この正体に気づくのは、さほど時間はいらなかった。ここは、まだ小さかった頃に住んでいた家だ。 窓のカーテンは閉め切っており、外の様子はまるで見えないが、光がもれていない事から夜であることが分かった。何故ここに居るのか、という疑問より夢だろうなと推測する。 さてどうしたものかと、周りを見渡せば第三者の視線に気がついた。目線を

          頭痛

          突然、目の前の人の頭が破裂した。 それは風船が割れたかのごとく。 スイカ割りのスイカのごとく。 いとも簡単に、頭部から中身をぶちまけたのだった。 阿鼻叫喚な世界は一向に訪れることなく、淡々と人々は行き交う。横目も見ず、終わってしまった事象は背景と同化する。まるで、日常の一部であったかのように。 歩いてきた人は、どんな顔をしていたのだろうか。地面に散った残骸では、性別も判別出来ない。きっと明日には、残った証拠も薄汚れた染みの一つになる。 痛みをずっと抱えな

          蛇足

          「先生、アタシはおかしいのでしょう。誰かは飲み込めるような出来事を、こんなにも、うだうだと嘔吐いているのだから。」  白い箱のような空間に、簡易的な家具が少し。対面に並べられたふたつの椅子の間を隔てる大きな机。勉強机の上に置くような照明と筆記用具が、机の端に寄せられている。コンパクトなカレンダーには、カウンセリングの予約の時間が小さな字で書き込まれている。カラフルな文字であるのは、クライアントごとに色分けしているからだろう。  先生は紙を挟んだバインダーを片手に、柔らかな

          後顧の憂い

           それは、真夏の日のこと。  やけに蝉が五月蝿く鳴いていた。じわりと汗ばむ暑さで、さらに熱気を感じさせる。生暖かい風が肌をなでて気持ちが悪い。目の前に、影がひとつのびていた。 「暑い……」  じりじりと肌を焼き付けるような温度に、不平が漏れる。言葉にすると余計に暑さを感じるが、言わずにはいられないほどの熱気であった。  目を横に動かせば、元気な子供の声や、たくさんの人が海で楽しんでいる姿を遠目ながらもぼんやりと見えた。  猛暑が続く中、家に居ても落ち着かなかったので、

          後顧の憂い