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工夫が生まれる”視点”を読み解く。-回転寿司チェーンのシステム比較から-

最近、くら寿司とスシローへ立て続けに行く機会がありました。
どちらも機械化が進んだな、そんな事を思って店内を見回しているとそれぞれ機械化が進んだポイントに違いを感じました。

今回はそんな2社の”味”ではなく、”システム”の比較をしてみたいと思います。

どこに課題を感じて、どんな解決策を取り組んでいるのかを考える。

こうした視点が普段の自分の課題解決につながると良いな。
そんな事を書いてみます。

比較ポイント一覧表

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※「自動化・機械化」の視点で見比べた場合

くら寿司の顧客体験

上記の図にも書いたようにくら寿司で注目すべきポイントは顧客の食事体験
お客さんが食べるシーンに重点を置いて工夫が施されているのではないかと考えます。

①注文品の受け取りは迷わず取れるようにまっすぐ届く直通レールの仕組みが存在。
②鮮度維持にはお皿のセンサーによる自動廃棄と乾燥を防ぐ為のカバー。
③片付けにおいては、散らかるのを防ぎ、食べてる量を周りの人に悟られないお皿の流し込みシステム。

この辺りはくら寿司の独自性が光る箇所でこの中のいくつかの仕組みは特許も取得済な技術。
くら寿司は取得特許数も多く、国内特許数は31件、商標登録は345件にも及ぶようです。
引用:キャリタス就活2023「くら寿司株式会社」

まとめると、
くら寿司はお客様にとってストレスの少ない食事体験の提供やお客様がテーブルに着いた時に何を感じるのか、という課題に向き合った施策が施されているのではないでしょうか。

スシローの全体最適化

対してスシローで注目すべきと思ったポイントは受付付近の業務効率化施策だと考えます。

①受付誘導は、タッチパネルによる発券から座席への誘導まで機械音声で対応。
②会計は、セルフレジを採用し、複数台設置することで会計回転率の向上。
③お持ち帰り品の受け渡しも、宅配ボックス方式で実施。

スシローの場合、受付に従業員の姿は一切なく、受付業務全てをシステム化し運用していました。
推測される戦略として、従業員は他の業務に注力できるよう社内の労力を最適化しているのではないか、そんな印象を受けました。

機械化前の受付の業務は、
受付番号の読み上げや会計、持ち帰り品の対応と業務量も多く、特に混雑する時は会計に長い列が出来てしまう印象でしたが、
それらを全て機械化する事によって混雑の解消を目指したように思えます。

まとめると、
受付業務の完全自動化により他業務への労力の確保、お店運営の全体最適化ができるようになったのではないでしょうか。

工夫から読み解くそれぞれの"視点"と"アプローチ"

こうしてみると大手回転寿司チェーン2社それぞれの特化してる領域の違いが見えてきた気がします。

前者は、お客様の食事体験の最適化。
後者は、お店運営全体の効率・最適化。

どちらも重要な視点と考えます。

それぞれのシステムを導入した担当者が何を感じてそれぞれのアイデアに至ったのか。

くら寿司であれば当事者としてどんなサービスがあればよりお客様が利用しやすいかを考えたかもしれないし、
スシローであれば従業員の負担に寄り添って解決策を提示したのかもしれない。
どちらにせよ、現状の課題を仕組みを使って解決に導いている点は僕らも日々の生活から見習うべきものがあるかもしれません。


大事なことは慣れようとするよりも慣れない事に対して自分がどう感じるか。

適応するとは環境に溶け込んでいくだけでなく、自分だったらその環境をどう良くできるかという視点の持ち方なのかもしれない。 

どんな組織の中にいても、
その環境に"自分がどう感じるか”"自分ならどう変えていくか"を考える。

アプローチの数や方法に正解はない。

街の中にもそんなヒントがたくさん眠っているかもしれない。
気付きに出会い、自分も気付きを生み出していく。
そんな風に変わっていければいいな。

ライ

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