最凶カンフー！！ＶＳ最強ムエタイ！！


今世紀最高のアクション映画といえば｢ドラゴン×マッハ！｣を挙げたい。
https://youtu.be/Mi_lvOVTNPE


原題は｢SPL２~殺破狼２~｣っていうめちゃかっこいいタイトルなんですよ。｢２｣ってあるようにシリーズの2番目にあたる作品です。1作目の映画はドニー・イェン主演の｢SPL~狼よ静かに死ね~｣という作品なんですが物語としては繋がっていないので見なくてもドラゴン×マッハ！は楽しめます。でも、個人的には見てほしい。2作目にも1作目にも登場する、ウー・ジンという俳優さんと宇宙最強ドニー・イェンのスーパーウルトラ人外アクション・ドスＶＳ特殊警棒のバトルが見られるので是非！！！


話が逸れましたが、タイトルにある｢殺破狼｣とは中国占星術にある七殺星・破軍星・貪狼星からきてるそうです。詳しくは調べてみてね！


｢ドラゴン×マッハ！｣2015年の中国と香港の合作で日本は2017年に公開となりました。ソイ・チェン監督！香港ノワール。骨太なアクション、手に汗握る熱いバトル、せめぎあう善と悪。なんといっても戦う人間の背景が作り込まれていて世界観が素晴らしいです。登場人物の関係性がまた魅力的で、ただのアクション映画だと侮ってはいけません。生半可な気持ちで見てはいけない。それがドラゴン×マッハ！目を閉じて思い浮かべよう。闇の中に潜む狼の2つの瞳を。



主な登場人物

チャイ(トニー・ジャー)タイの刑務所の看守、幼い娘は白血病。まっすぐな性格で娘のためならどんなこともする。優しくて強い心の持ち主。強靭な肘と膝をもつムエタイ戦士。

 

サー···チャイの娘。大人びた性格。機転がきく。素直で父親思い。とてもいい子。天使。


チーキット(ウー・ジン)香港の警察官。臓器密売組織に捜査官として潜入している。カンフーが強い。運が悪い。スマホを無くす。叔父が怖い。やさぐれている。尾行が下手。


所長(マックス・チャン)チャイが働く刑務所の所長。あまりにも恐ろしいため、映画のファンは彼を『獄長』と呼んでいる。潔癖症気味な見た目と裏腹に気性は荒い。英語、韓国語、タイ語を操る。カンフーが鬼強い。多分地獄からやってきた。実は臓器密売組織の一員で刑務所を密売に利用している。組織のボスに命を救われたことがあり、彼のために働いている。


チャン刑事(サイモン・ヤム)甥のチーキットと共に臓器密売組織を追う刑事。暑苦しい。誰よりも執念を燃やしている。甥のためならなんでもする。カンフーはできないが手段を問わないバトルを繰り広げる。敵にしたくない刑事ナンバーワン。多分地獄からやってきた。


洪社長(ルイス・クー)臓器密売組織のボス。表向きはおもちゃ会社の社長。生まれつき心臓が弱く、特殊なボンベイ型の血液型。ドナーを探している。弟の心臓を狙っている。不気味だけど顔はルイス・クーなのでイケメン。多分地獄からきた。常に用心棒の青年・冷血凶器くんを連れている。


冷血凶器くん···無数のナイフを操る社長の用心棒。身体能力抜群な殺し屋であり社長の身の回りのサポートもする。かなり忠実なのできっと彼も社長に恩義があるのだろう。眉毛がない。両耳にはピアスがジャラジャラ付いていて片方の耳には補聴器がある強面な青年。多分地獄からやってきた。


洪社長の弟···元麻酔科医。臓器密売の仕事を手伝っている。兄と同じ血液型のため、心臓を狙われている。どう見ても兄弟にみえない。


洪社長の弟の妻···臓器密売を手伝っている。その為なら相手が妊婦だろうと容赦しない。怖い。鬼のようなビンタを放つ。多分地獄からやってきた。


だいたいのキャラはこんな感じです。お気づきだろうか、ほとんどの人物が地獄からやってきたことに···まあ、そうなんですよ。ドラゴン×マッハ！なので···ここでくじけちゃだめです。

あらすじ


香港で闇の臓器売買ビジネスを展開するホン（ルイス・クー）を捕らえるべく、潜入捜査官チーキット（ウー・ジン）はミッションのさなかに正体がばれ、タイの刑務所に監禁されてしまう。潜入捜査の指揮官チャン刑事（サイモン・ヤム）がチーキットの行方を必死に探すなか、臓器売買の拠点である刑務所の所長（マックス・チャン）は邪魔者チーキットを排除しようと執拗に暴行。正義感の強い看守チャイ（トニー・ジャー）は、臓器移植が必要な愛娘の入院費を所長に工面してもらっているため、非道な行為を見て見ぬ振りするしかなかった。だがある事実を知り、チーキットを救うことを決意する。“命”をめぐる岐路に立たされた男たちは、熱き拳を交える死闘へと突き進んでいく―！


こんな感じです。


なにがいいって、あなた。



ラスボス

地獄の所長！マックス・チャン！！

オールバックにスリーピースのスーツ！タバコにウイスキー、そして華麗なるカンフー！！もう全部乗せですよ！！おれたちがほしいもの全部ある！！しかも地獄の鬼も泣き出す強さ！カンフーとムエタイの達人2人が同時に挑んでも倒せない！！映画史に残る｢こいつどうやって倒すんだランキング｣殿堂入り。所長の蛇のような目付きといかにも悪いやつっていう演技とマックス・チャンにしかできない人外アクションが最凶のハーモニーを奏でます。ラストバトルのチャイ＆チーキットＶＳ所長のシーンはBGMのクラシックといい真っ白な舞台といい、アドレナリンバクバク！！トニー・ジャーの膝が飛び、ウー・ジンの拳が舞い、マックス・チャンの脚が宙を踊る。３人の身体能力にドン引きです。人間の動きじゃない。しかもワイヤーやCGには頼らない、マンパワーの殴り合いです。恐ろしい映画だ···主役級の３人が戦っているのもすごいのに脇役のルイス・クーの不気味な社長も最高。いるだけで不安になってくるし、普段のイケメンを封印しているのでふいに見せる素顔にどきっとしてしまう。あとチャン刑事ことサイモン・ヤムですね。常に全力疾走じゃなくて全力爆走しているので面白いです。暑苦しい（笑）いやー、最高の映画だな···



個人的に1番気になるキャラは、洪社長の用心棒・冷血凶器くんです。正式な名前はついてないんですが、本国のキャラ説明によると｢息子｣みたいな意味の名前がついてるそうです。わたしの考察では彼も所長と同じく洪社長に拾われたのではないかと思います。殺し屋ですが洪社長の前ではまるで別人です。コップをもってあげていたり、肩を摩ったり甲斐甲斐しく身の回りの世話をしているんです。ここが所長とは違うところですね。冷血凶器くんの魅せ場は洪社長の身柄を奪還すべく、警察と戦うシーンです。狭い階段でバク宙しながら武装した相手をナイフ1本で切り刻む様はまるで血に飢えたサイコキラーです。たのむ！殺すなら一思いに殺してくれ！銃を持った警官が何人いても彼には敵わない。だって冷血凶器ですよ？彼の耳にある補聴器をみるに、ろうあ者なんだろうけど、洪社長は完璧でない自分の周りには同じく完璧ではにものを置いておきたかったのかな、と思ったりする。とにかく彼のインパクトはすごい。生き残ってしまった彼のこれからの人生を考えると地獄ですね。


映画自体は後味すっきり清涼感があるので見終えたあとは気分がいいです。田舎の純朴な青年の役のイメージが強いトニー・ジャーが娘のために戦うお父さんっていうのがいいですよね！素直にかっこいい。でもわたしは悪役が好きなので洪社長筆頭に、所長と冷血凶器くんが好き。悪の美学貫いてる。悪役が最高な映画は最高だって偉い人が言ってた。


ドラゴン×マッハ！は劇薬なので用法・用量に十分気をつけてください。