02 出戻りですが面白かった話

(前回は:健康診断で再検査になり気落ちした私にてんとう虫が止まった話でした)

2017年10月5日

◆入院すると決めるのに時間がかかった

はい。そうなんです。入院することになりましたよ。でも、まず今、命に別状はなくて、単に疲れた状態なだけだから、安心してくださいね。からだの血液を統括する司令塔である腎臓さんのことをご存知ですか。私の腎臓さんは原因不明の理由で負傷して「わるい、ちょっと休ませて、-.-)Zzz」といっているらしい。働きが極度に落ちている。なぜかはまだ不明。

この一年ほど、確かにすごく疲れやすかったけれど(そんな!?入院するほど?)と思った。そろそろ年も年だしたまには全体的な状態を見ておこうと、8月末に受けた何年ぶりかの検診。尿と血液の値がとても悪いことがわかり、すぐに再検査。進行性の病気の可能性がある、という話をされショックをうけた。その事はこのあいだ少し書いた。

「あなた病気です!早く入院して治療しないと!」と言われてビックリして、医師の言うままにあれよあれよという間に入院!、、、なんてことにはならなかった。なぜかって信じられなかったから。数値が悪いのは健康に関して自分が油断していたから。きっと自力で何とかなると思いたかった。こういうのを正常性バイアスがかかるというのでしょうか。

わたしは「からだとこころを楽にする」レッスンを提供しているプロフェッショナルだ。調子の悪さはいくらでも調整できる。そのわたしがこんな大病っぽい病気にかかったらおしまいじゃない!?というのもあった。

それに、病院&医者嫌いで、健康診断はおろか、普段から薬もろくに飲まない。入院なんて牢獄と同じだと思って極度におびえていたのだった。自分がそんな目にあうなんて信じたくなかった。つまり、自分の病状にただ向き合うことに時間がかかったわけだ。

◆主治医はいい先生。でも納得したかった。

主治医は治療の緊急性を毎回説明してくれたんだけど、わたしはすぐに結論が出せなかった。「はい!入院治療します!」と覚悟が決まるまで先生は待っていてくれた。私はせかされるのが何よりも嫌い。先生は、とにかく出来るだけ早く入院し、生検をして治療することを勧めながらも、出来るだけわたしの気持ちに寄り添ってくれた。

二度の再検査で、やっと事実を受けいれた。入院のスケジュールを決めると最低一ヶ月とのこと(結果的には二か月入院した)。(そんなに長く?!)とまたショックを受ける。だましだましは効かないとわかり覚悟をした。

家に帰り、近々教える予定のレッスンや仕事のリストを作って、片っ端からお詫びとキャンセルの連絡をする。「突然で大変申し訳ないのですが、一か月ほど入院することになりまして・・・」という自分の声がドラマのセリフの様に聞こえる。そうして代講依頼や先生紹介や生徒さんへのお詫びのメールをしながら、今、自分が間違いなく人生の1つの局面にいることを自覚した。

覚悟したというわりに「入院」を「留学の練習」とか「修業」とか「人生の休日」などと言い換えている。そうして気分を上げていないと、不安で涙がポロリなんてことになるから。夫の手を握りしめてさめざめ泣いたりして困らせたこともあった。

◆で、長い前置きだが、まずは今日の話

そんなこんなで、とうとう、今日から、(牢獄へ)入院→(コワイ)検査→(コワイ)治療へのステップを踏むはずで、一ヶ月帰らないつもりの準備をしたら、家出?っていうくらいの荷物になっちゃった!😅

本と勉強道具とパソコンとiPadと、それからお手紙セットも持った。旅先からご無沙汰している人に書くつもりで。
マイ箸、割り箸とスプーンを入れたら、そんなの要らないよと、さすがに夫に笑われてしまった。

朝、万全の身支度で家を出た。遠足にいくのかなんなのか、もはやわからない。猫2匹と夫と暮らしてる。最愛の猫たちは、なにかを感じるのか最後まで私のそばを離れなかった。別れがつらかった。

◆病院に着くまで四つも事件が!(笑)


家の近くでタクシーを捕まえ、運転手さんに「大岡山駅まで」と行き先を告げる。それほど遠くない場所だが、ナビに入力。妙に時間がかかっている。見ると「おおかやま」と打っている!「おおおかやま」「おが三つ!」と言ったが、検索できない模様!!(遅刻するよ~!コントはいいからはよしてくれ~い!) 結局、歩きと電車の方が早いと判断し、10メートルぐらいのところで途中下車!さあいそげ!と駅に走る!いや走っちゃダメだから!病気だから!


あれれ?あれれれ?かばんもポッケもみたけれど、、まさかまさか「ギャー!スマホがない!」と絶叫。いやーん!どっかに忘れた!


大騒ぎの末、やっと電車に乗って、大岡山についてほっとするも、ホームからのエスカレーターを上がる途中で、こんどは夫が「うわーーーー!!!!」と絶叫!降りるときに網棚の荷物を忘れて降りてしまった!なにしてますのん!?

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スマホはタクシーに落としたのでは?と思い、先ほどのレシートを見てタクシー会社に電話。すると、その車両、無線を積んでないそうで(そんなタクシーあるのしらなかった!)、運転手の携帯がずっと通じないから、おそらく彼は電話を家に忘れてきているのではないか?と丁寧な口調で説明されて耳を疑う!

という、事件に次ぐ事件!何をやってるのかね?(後に私のスマホは家のトイレで発見。)

◆できれば他の病院にも行きたい・・・

そして、やっと病院に到着。朝一でスタンバってくれていた腎臓内科医の主治医から説明を受けるも、肝心の夫は不在!(網棚の荷物を探しにおでかけ・・・) 実は入院治療するなら、もう一つ別の病院にも相談したいという希望があった。

夫は精神科の医者である。研修生のときの教官が別の大きな病院で腎臓内科医をしていることがわかり、その先生のセカンド・オピニオンも聞いてみないかと提案してくれた。しかし、患者の私としては、信頼できる現在の主治医の「気分を損ねたくない」し、もう一つの病院は混んでいて予約がすぐとれるとも限らない。急速進行性の病気が疑われており、悪くしたら人工透析と言われているのに、ここまで決心するのに時間がかかったうえに、また治療が遅れるかもしれない。と複雑な思いでいた。

(こんな風に他人の気をうかがうのは、いま思えば病気のもとになる思考だなと思う。自分はどうしたいかをシンプルに考えればよいだけなのに。)

「実は、今日から入院するつもりで準備をしてきたけれども、夫の知り合いのいる別の病院を検討したい気持ちもあり、でも、そちらに急に入院できるとも限らず斯々云々。」

おそるおそる私の口から主治医に相談した。すると先生は「そうですか。」と、快く理解を示してくれて、夫が到着するまでの間に、私の希望の病院の地域連携室に連絡して状況を聞いてみてくれるという。

「迷ってるなら行って確かめてこい!キラリ!」

と、言ったわけではないが、「迷ってるなら、行ってみたほうがいいです。そちらの病院で聞いてみて、すぐ入院できたらそれもよし、こちらに戻ってきてもよいですよ。こちらはいつでもウェルカムですから!」と言って、なんと、もう一方の病院に二日後の予約をとってくれたのだ。

ほんとにいい先生でよかった。医師とのやり取りってほんとに気を使ったりする。でも先生は冷静だけど熱血みたいで、エゴを感じさせない聡明な若い先生。「こちらはいつでもウェルカムです」ってなんて素晴らしい言葉だろう?その時のわたしには天使の言葉に聞こえた。感動して涙が出た!私もそう言える人になろうと思った!

それであっても、
(この人でいいのかしら?この人はとても素敵な人、、、だけど、ここで決めたらあとで後悔しないかしら?)

という感覚面の迷いは、まさに結婚相手を探すかのようですよ?
一生添い遂げるわけではないけれどもね!(笑)

リアル一生の伴侶である夫は、とても頼りになりました。親切ないい夫です。いつも面倒くさがりですが、大事なことは丁寧にするんだなと見直しました。

朝からこんなかんじで、流動的な状況をサーフィンするがのごとく一日でした。家出のような荷物を持って帰ってきて、猫たちに「ただいま」を言う。

はい。出戻りです。
二日後に新しい病院を受診するまで、まだしばらく家にいられる。

続く

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