記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

ライダーキックでシン・仮面ライダーは無かったことにしよう

シン・ウルトラマンはつい酷評してしまいましたが、シン・仮面ライダーはどうだったでしょうか。エンドロールを見終わった時に心に浮かんだ言葉は「一体私は何を見せられたんだ?」です。
以下盛大にネタバレしていきますので、未視聴の方は絶対に読まないでください。この映画はネタバレした時点で楽しみの78%くらいが無くなってしまいます。


最初のクモ男とのバトルは本当に格好いいです。カット割りが激しいので突然現れるショッカー戦闘員とか違和感はありますが、ライダージャンプライダーキックの映像はこだわりが感じられます。ここで映画館を出てしまうのが幸せです。さもないと幸せの横棒が一本無くなることを保証します。

改造人間第一号なのだ

あいかわらず役者に演技をさせない演出で、本郷猛は完全にダイコン役者感が全開です。そのあたりも本家と合わせたのでしょう。しかしこの戦いが終わった後からは、はっきり言って見所無しです。サプライズ登場、原作(TV版、漫画版)へのオマージュのこれでもかというオンパレードで、相変わらずの初見切り捨て。
竹ノ内豊と斎藤工は最初と最後だけでよかったのでは?
コウモリ男が飛んでいるシーンは笑うところという認識で合ってますよね?パンフにはコウモリの飛び方について庵野秀明から指示を受けたとありましたが、しょぼいCGでは滑稽でしかありませんでした。

本家は噛みつき攻撃なのだ

サソリ女のシーケンスいります?中途半端も甚だしいし、シン・ウルトラマンの時は散々弄んだくせにモブキャラで終わりって、観客全員が呆気にとられたと思う。どうせ出すならもっと際どい造形の衣装を長澤まさみに着せるべきだろ。

本家は男だが長澤まさみをねじ込むために性転換

ハチ女のアジトはよかったね。だが、一度退散してもう一回行くって流れは冗長でリズムが悪い。ハチ女の女優さんのこと最初美少女戦士ポワトリンの方だと完全に勘違いしたんだけど、年齢的にそんな訳ないということに気づくのはだいぶ後のことであったのは内緒です。すげー似てない?

えーと女性でしょうか?

IだかJだかKだか知らんけど、で、結局お前がショッカーの首領なのか?キカイダーだかロボット刑事だか知らんけども、特撮シリーズねじ込むネタは面白くない。イカデビルが出てこないとか何考えてんだよ。

11人組にした意味はよくわからなかった

モブライダー達との戦いのところはフルCGだと思うんだけど、目新しさも無ければ、特に見せ場もない。暗い映像ってのが酷評されているようだけど、わけのわからん映像をCGで作ることになんの意味があるんだろうか。本家が暗い映像だけどなんかかっこよかったという思い出補正があるとのことだけど、正直言って全くかっこよくない

悪の組織ショッカーの目的とは

極めつけはイチロー。イチローがショッカーの首領なのかな?で、そいつの目的が全人類の魂を吸い取ってどっかに貼り付けちゃうということ。
あのね。悪の組織ってのはさ、下っ端がいる訳なんだけど、上層部に従う何らかのインセンティブが必要なんだよ。組織の目的が全部の人類ポアするって、そんなの誰がついて行くの?自分たちに何のメリットもないし、しょぼい怪人を量産して平気でヒト殺してたけど、そいつらは殺すのが幸福って言ってた。ハチ女はヒトの魂吸い取ってパワーアップしたりしてたし。おーい下っ端怪人が暴走してるぞー。
でも結局チョウ男を倒した後コブラ男が出てきて退治しに向かうところをみると、チョウ男はやっぱり首領じゃないし、ショッカーの目的ってのが結局最後までよくわからん。

次の敵

シン・ウルトラマンでの経験からシン・仮面ライダーは最初からIMAXで観ました(しかも正規料金)。しかし、CGのチープさ、iPhone撮影の粗が目立ってしまって映像作品としても評価に値しないと思います。唯一救いなのは、ロケーションがとてもよく、実際は近郊での撮影が多かったそうですが、静に近い映像はさすがの美しさだったと思います。
色々やりたい事が多すぎて、最初の15分くらいで燃え尽きてしまったのか、予算が無くなったのか知らんけど、いつまでたっても最初の興奮を上回る時間が現れないままエンディングになってしまう。予告編のダークなイメージを最後まで通すべきではなかったか。つくづく竹ノ内、斉藤、サソリ女のお笑い要素がいらなかった。特にサソリ女。演技派女優として売っており、確かにその通りだとは思うけど、コンフィデンスマンシリーズを始め、ハイテンション状態の演技は観てるこっちがこっぱずかしくなる。
浜辺美波の笑顔もいらなかった。無感情なキャラが心を開いたと言いたいんだろうが、取って付けたような演出で興ざめした。遺言動画が2つに分かれてる意味も不明。取って付けた感が否めない。

庵野秀明に2時間映画は無理ではないだろうか。シン・仮面ライダーはNETFLIXでワンクールくらいで作るのがちょうどいいくらいだと思う。

合体型怪人の登場はまだ早すぎる

で、最後の見所はエンドロールで、えっ!?この人どこに出てたのって驚く有名な俳優が3名ほどいるというところ。そしてパンフレット見ても2人は全くわからなかった。多分通り魔がどうのこうのというシーンなんだろうな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?