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現代人ができない昭和の教え #4

私はサラリーマン時代から新人の教育係を度々任せられることもあり、
スポーツ指導者などの経験もあります。
もしかしたらメンターとしての経験値は、普通の人よりも多く機会があるかもしれません。

今日ご紹介する山本五十六の『教育における4段階法』の考え方は、私自身がとても共感でき、戦時をしている時代に取り入れていたのは、信じられないぐらい凄いと思っています。

今回は軍人であった山本五十六について『教育における4段階法』をご紹介します。


1. 五十六さんって何した人?


「真珠湾攻撃」をご存じでしょうか?

1941年、日本とアメリカの関係が悪くなり、戦争状態に陥る可能性が高かった日本は、山元五十六の提案を引き金にハワイにある艦隊の基地に奇襲をかけて攻撃しました。

連合艦隊司令長官だった五十六はアメリカとの戦争になった場合、ハワイを基地としていたアメリカ艦隊がのちに日本に対して、甚大な損害を及ぼす脅威であると提言したと言われています。
山本五十六率いる日本軍艦隊は、ハワイまでの航路をあえて、悪条件のルートを選択して、道中はアメリカ軍に見つからずにハワイ近海の攻撃ポイントまで移動することができました。
真珠湾攻撃は大成功で任務を達成したのですが、これによってアメリカが「だまし討ち」と激怒したことから、これがのちの太平洋戦争に発展するきっかけになったと言われています。
この山本五十六の決断は、当時からも賛否両論あったようですが、日本の歴史に関わった重要な人物であったことは間違いありません。
五十六の最後は、前線の視察の為に搭乗していた飛行機がアメリカ軍に見つかり、撃墜されたことによって生涯を終えたとされています。


2.やってみせ……教育における4段階法


「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
という言葉を『教育における4段階法』と言われています。

本来は、
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず」という長い文章です。

これは、五十六が優秀な部下を育てるということで指導に、名言として今も残っているものだと思いますが、五十六は部下のことをとても大事にしていて慕われていたという記録も残されているようです。

現代的に訳すと、一度見本を見せて、しっかり説明して、一度挑戦させて、失敗してもうまく誉める。そうしないと部下は成長もしないし、動いてくれないよ。というように解釈できると思います。

この言葉のポイントとしては、言葉が意味している4つの行動を実行するということだけではなく、言葉の順番が大切だと考えます。

3.意味の解説

①まずは、だまって見本を見せる。話し手と聞き手の能力によって、最初から言葉を詰め込まれても理解できない可能性が高く、また後で同じ説明をすると時間の無駄にも繋がります。

②その見本を見た上での説明です。イメージと言葉がうまくリンクすることによって、教えられる側はイメージしやすくなるでしょう。

③一度させてみることです。教えられる側もいきなりで不安に思うかもしれませんが、ここでの大事なポイントは失敗前提ということになります。この時点では、仕事の達成より教育ということに重点を置いているので、失敗してもいい環境を準備することが大切です。

④最後に誉めるということが、この4段階法で一番重要ではないかと思います。前述でも説明しましたが、失敗前提でトライしているのでミスや悪かった点を指摘するメリットは全くなく、むしろ嫌悪感や自信喪失に繋がります。そのトライから、良い部分を誉めることがその後の成長力を大きく伸ばすきっかけになります。また、教える側教えられる側の人間関係の構築も早い段階で確率させられる効果があります。
このようなポイントを押さえないと人は成長しない、それは動かないということを意味します。

私は正直、歴史上の人物に関心があるわけではないですが、多様化によって急激な変化が起きている現代社会において、戦時中で80年ほど前の軍人の生き様や価値観がリアルタイムで必要とされていることは、とても凄いことだと思っています。
逆に言えば、歴史から学ぶ時間はたくさんあったにもかかわらず、パワハラや社会的弱者を生み出している、我々現代人は何をしてたのでしょうか。

今回は山本五十六の教育法についてご紹介しましたが、その他にも私がメンターをしてみて学んだこともいつか記事としてご紹介したいと思っております。


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