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「川村元気」

一体この人は何者なんでしょうか。

映画プロデューサー、映画監督、小説家、脚本家、絵本作家。

などたくさんの肩書を持っています。


私が「川村元気」を知ることになったのは、小説「世界から猫が消えたなら」でした。

この小説は、佐藤健主演で実写映画化された作品です。他にも宮崎あおい、濱田岳が出演されています。


なんとなく本屋で買った小説、読み始めたら設定やストーリーが面白くてすぐに読み終わりました。

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ある日、主人公が進行した脳腫瘍と申告されます。

そして、悪魔に「世界からひとつなにかを消すと、1日寿命が伸びる」と告げられ、主人公の身の回りにあるものを1つずつ消していくのですが、「電話」「映画」「時計」という順番に消すことになり、その都度、その物にまつわるエピソードや思い出を遡り、過去と現在の便利になったことによる寂しさや温かさを描いていきます。

そして、最後に「猫」を消すかどうかという選択を迫られるのですが、その結果は実際に映画を観て確かめていただきたいです。


ちなみに、この小説で初の作家デビューを果たしたようです。




「川村元気」といえば記憶に新しいのが、2022年9月に公開された「百花」です。菅田将暉や原田美枝子、長澤まさみなどが出演しています。

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女手1つで育ててくれた母との間にある溝を埋められないまま過ごす息子。そんなある日、母の認知症が判明する。徐々に記憶を失っていく中で、母は半分の花火が見たいと不可解な言葉を口にする。最後に息子が思い出した記憶とはなんだったのか。

あらすじとしてはだいたいこんな感じです。

この映画はとにかく粒ぞろいのキャスティングなので、本当にお芝居が素晴らしいです。

ただ内容は、私はハードルを上げすぎていたこともあってそこまで惹きつけられるものはなかったです。 


今回、「百花」は「川村元気」が初めての監督作品です。脚本も本人が担当しています。こちらも「世界から猫が消えたなら」同様に小説が映画化された作品です。




他にも、「億男」という作品があります。同様に「川村元気」が書いた小説が映画化されました。


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こちらの作品もキャストが豪華でしたね。

佐藤健、高橋一生、黒木華、沢尻エリカ、藤原竜也などなど。


そして、あらすじが、

親友に宝くじで当てた3億円を持ち逃げされた男が繰り広げるお金を巡る大冒険を、ユニークなキャラクター満載に描く。失踪した兄がつくった3000万円の借金返済に追われ、妻子にも逃げられてしまった図書館司書の一男は、幸運にも宝くじが当たって3億円の大金を手にする。しかしネットの記事で高額当選者たちの悲惨な末路を目の当たりにして恐ろしくなり、大学時代の親友で今は起業して億万長者の九十九に相談することに。ところが、九十九と一緒に豪遊した翌朝、一男が目を覚ますと、九十九は3億円とともに消えていた。途方に暮れた一男は、九十九の手がかりを求めて"億男"と呼ばれる億万長者たちを訪ね歩くのだったが…。

こんなところです。


ちなみにこの「億男」は実写版「るろうに剣心」の「大友啓史」監督がメガホンをとりました。それもあって映像に見応えがありましたね。



「川村元気」の作品には、あくまで私が感じでいるだけかもしれませんが、この世の中を風刺しているような作品が多い気がします。


映画を通して、「川村元気」なりの主張を感じます。そしてそれと同時にきっととても優しい人なんだと思いました。それはきっと作品に触れればあなたにもわかると思います。


プロデューサーとしても以下のように活躍されています。そしてこれらも一部であり全部ではありません。

2005年 電車男(企画)
2006年 スキージャンプ・ペア Road to TORINO 2006(企画・プロデュース)
2006年 サイレン 〜FORBIDDEN SIREN〜(企画)
2006年 ラフ ROUGH(企画)
2006年 7月24日通りのクリスマス(企画)
2007年 そのときは彼によろしく(プロデューサー)
2008年 陰日向に咲く(企画・プロデュース)
2008年 デトロイト・メタル・シティ(企画)
2010年 告白(企画)
2010年 悪人(プロデューサー)
2011年 モテキ(企画・プロデュース)
2012年 宇宙兄弟(企画・プロデュース)
2014年 青天の霹靂(企画・プロデュース)
2014年 寄生獣(プロデューサー)
2015年 寄生獣 完結編(プロデューサー)
2015年 バクマン。(企画・プロデュース)
2016年 世界から猫が消えたなら(原作)
2016年 怒り(企画・プロデュース)
2016年 何者(企画・プロデュース)
2018年 どちらを選んだのかはわからないが、どちらかを選んだことははっきりしている(監督・脚本)
2018年 SUNNY 強い気持ち・強い愛(企画・プロデュース)
2018年 億男(原作)
2018年 来る(企画・プロデュース)
2020年 ラストレター(企画・プロデュース)
2020年 唐人街探偵 東京MISSION(中国映画、中国公開2021年、プロデュース)[21][22]
2021年 キャラクター(企画)
2022年 百花(原作・監督・脚本)
アニメ映画
編集
2011年 friends もののけ島のナキ(企画)
2012年 おおかみこどもの雨と雪(アソシエイトプロデューサー)
2013年 聖☆おにいさん(プロデューサー)
2015年 バケモノの子(プロデューサー)
2016年 君の名は。(企画・プロデュース)
2016年 ムーム(原作・プロデュース)
2017年 打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(企画・プロデュース)
2017年 ふうせんいぬティニー なんだかふしぎなきょうりゅうのくに!(原作)
2018年 ドラえもん のび太の宝島(脚本)
2018年 未来のミライ(プロデューサー)
2019年 天気の子(企画・プロデュース)
2019年 空の青さを知る人よ(企画・プロデュース)
2020年 ドラえもん のび太の新恐竜(脚本)
2022年 バブル(企画・プロデュース)
2022年 Adam by Eve: A Live in Animation(企画)
※Wikiから抜粋

とにかくすごいのがわかりますね笑。

ちなみにプロデューサーとは?

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この人が優しいと感じた理由にはまだ続きがあります。昔は小説などの書物は読み手に簡単に読ませないようにあえて難しく書かれていました。それは私が天才だからと言わんばかりに。実際にそういった理由もあったと思います。今もそういう節があるかもしれませんが、、。


「川村元気」が書く小説は、誰にでも読みやすい作品になっていると思います。なおかつ引き込まれる様な世界観と世の中に向けたメッセージ。

そこに優しさを感じました。そしてそれが魅力だと思います。


芸術というのは、映画も絵画も小説もファッションも総じて、多くの人に伝わらないと意味がないと思います。そして実際により多くの人に伝わり残ってきたものが今もなお芸術として評価されていると思います。


その先で本人にしかわからない、わかる人にしか伝わらないディティールへのこだわり。そこを各々で掘り下げていくそれが面白さ、楽しさの一つだと思います。


そのわかりやすさと細部へのこだわりのバランスが芸術なんだと思います。


そこには優しさや愛や努力が詰まっていると思います。


「川村元気」の作品からはそういうものをたくさん感じることができます。


ぜひあなたも触れて確かめてみてください。


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