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UFOとチョコレート


UFOというものが実在するらしい。アメリカ政府が公認しているので間違いない。法王までもが「もしいるなら仲良くしたい」みたいな趣旨のことを発表したのも記憶に新しい。昔ケーブルテレビのヒストリーチャンネルでしきりに古代文明とUFOをつなげているものがあったが正直ばかばかしいと思っていた。が、現在米政府やら法王やら続々と世界権威が認める傾向にあり、もうSFの世界にとどまらないことになっている。もし宇宙人に地球が侵略されるとなったら各国は争いをやめて一丸となるであろう。
と、まぁ世界は常に脅威にたたされているということだ。過去隕石が衝突していたかもしれない事例もあるし、今は核戦争の脅威にさらされている。国レベルでは自然災害やデフォルト、世界恐慌、そして個人レベルではいつどんな形で死するかも分からない。もう心配の種は星の数ほどある。それらに気をとられていたら心臓がいくつあっても足りないのだ。もう心配しすぎて逆に生きているのならば祭りであると結論のもと、私の脳内は今サンバになっている。いつ死ぬか分からないのであれば今という時間を存分に楽しんだほうが得だ、と楽観と投げやりの狭間にいるがそれでも一粒100円するチョコを買おうか悩んでいる自分がいる。人生の岐路にたたされても銭に対する執着は健在だ。閻魔大魔王に「守銭奴」の烙印を押されて地獄行きになりそうなのが心配だ。
だがチョコは楽しみたいので2年間様子を伺っていたチョコレート専門店に侵入し、指紋がつかぬよう手袋をはめ、そ~っと音をたてずビニール袋にチョコレートを数粒つめ、存在を消して気付かれぬように忍び足でレジに進んだ。「594円です」母との二人分で計6粒購入した。これで地獄行きは回避できるという安堵のもと子供が駄菓子店で商品を握りしめて家路にたつように40過ぎのおばさんが量り売り高級チョコレートの袋を握りしめて実家に帰った。危機の時代、いつでも甘いものは救世主だ。宇宙人との外交はこのチョコレートでうまくいきそうだが、バイデン大統領はどう突破するのだろう。アメリカだからハーシーズやキスチョコレート、またはM&M’sだろうか。是非注目したい。

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