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いよいよ佳境・BS11「武則天」と世界一の古墳=乾陵

昨年、敦煌へ旅行に行ったことは「はじめに」で書かせていただきました。

敦煌に行くにあたっては、西安(昔の長安)を拠点として、その周辺を観光したのですが、そのことはまたちゃんと書きたいと思っております。その旅の中から、いよいよBS11での中国のテレビドラマ「武則天」が、いよいよ佳境に入って参りましたので、それに関連した遺跡のご紹介。ドラマの主人公=武則天とその夫=唐の高宗が葬られた乾陵です。主人公二人の墓でありますから、聖地巡礼の筆頭です。

アイコン写真は、あえて武則天ではなくて、武則天のライバルである二人の妃であります。脱税で有名になったファン・ビンビンが主人公の武則天を演じているわけですが、脇の二人ですらこのクオリティの高さで、どにかく皇帝の後宮の美女たちが美しすぎて、画面上で美のインフレがおこっております。ここも見どころ。

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 西安空港から車をチャーターして向かいましたが、高速をとばすことほぼ1時間。だんだんと近づいてくると、遠くに見えてきます。

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これです。手前の麦畑ではありません。

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わかりますか?山が三つありますが、その全部が乾陵です。葬られて墓室があるのは、一番右奥の山の地下。未発掘なので、いまだどんな風になっているのかはわかりません。ただ、周辺に武則天に「死を賜った」孫らの墓があり、ミニサイズながら、こちらは発掘調査がなされているので、何となく雰囲気は推測できます。

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地下へ降りていく墓道。夏でもヒンヤリしています。両側に壁画が描かれています。現地にあるのは現在は模写されたもので、本物は壁ごと西安の博物館に保存されてます。

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唐帝国辺境の使者たちが描かれていたり。

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狩やポロ競技のようなものが描かれていたり。

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美しい女官達が描かれていたりします。

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この女官はガイドさんにそっくり。豪華絢爛な唐の宮廷の模様がうかがいしれます。最高権力者のものであり、世界最大の墓である乾陵が発掘されたら、そこにはいったいどんな凄い壁画が残されているのでしょうか?中国政府の皆さん、早く発掘願います。

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そして、先程の前二つの山の下くらいに参りますと、こんな風に乾陵は見えます。山ですね、完全に。

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反対方向を見ると、この眺めです。参道が真っ直ぐすぎて、驚きます。

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登っていくと、両側に武人や文官の石像。

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駝鳥の石像も。多様な文化と多様な民族が唐にあったことが分かります。

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61人の異民族の使者たちが、高宗の葬儀にやってきたことを表わす群像。

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ポシェット?がおしゃれです。

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左側に高宗の治績を記した石碑があるのですが、反対側には。

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反対側には無字碑と言われる、武則天の治績を記すべき石碑が、何も刻まれないままになっています。これは、讃えきれないほどの功績があったから刻まなかったという説と、あまりにひどいことをし過ぎて書けなかったという説と両方があって、はっきりしたことは分かりません。

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ただ、そばに寄ると実はびっしりと字が刻まれているのですが、全部後世の落書きだそうです。お~い、あかんやろ!

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クイズです。ここの獅子は、他所とちょいと違うところがあります。皆さんお気づきになられましたでしょうか?

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裏というか東側の入口にある獅子も同様です。

答えは、二匹とも阿形であること。吽形つまり口を閉じた獅子がいません。これにも諸説ありますが、高宗と自分を二聖と呼ばせ、男女の区別なく同等に扱わせようとした武則天が獅子に雌雄があることを嫌って、こうさせたと言われているそうです。現在のフェミニズム運動の先駆ですね。しかも帝国のトップとなり、中国でただ一人の女帝として君臨したわけですから、パイオニアであり具現者という、本当に凄い女性だったに違いありません。

実は、私昨年は乾陵は二度目だったのですが、一度目に行ったときは5月で麦の収穫期でしたので、周辺の道でこんな風景が。(ここでの使用写真は、夏と5月のものが混ざってますので、お許し下さい)

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道を通る自動車で自動脱穀という、長閑でズボラな景色。一度目のガイドさんは、時間の許す限り親切に回ってくれて、乾陵を一周してくれました。

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北側、正面真裏の参道はこんな感じでしたが、正面も元々はこんな雰囲気だったようです。BSプレミアムで「シルクロード」の再放送を先日見たときに、こんな感じの映像でした。

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また、周辺にはこうした「ヤオトン(窰洞)」言われるこの地方に昔からある住宅形式が残っており、眺めることが可能でした。黄土高原独特の柔らかい地質故にこのような家を作ることができたようです。

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あ、いけない、いけない、主人公の武則天ことファン・ビンビンの写真を掲載し忘れたので、サービスショットを!

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ちがうちがう、これは武則天をモデルに作られたという龍門石窟の大仏や。

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ちゃうちゃう、これも武則天をモデルに作ったという敦煌の大仏やろ。ってどんどん大きくなっとるやんけ。ってことで、いかに武則天の権力が大きかったかということをモデル仏像の多さで表現しつつ、ボケてみましたが、ここで本物のサービスショット。美のインフレのとどめをどうぞ。


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