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エア花見で、おもしろきことも無き世をおもしろく。

ここ数年『エア花見』たるものが流行りつつあるなかで、2020年は“エア花見デビュー”の人が一気に増えた年なんぢゃないかと思う。

オンライン上の画像や動画を観ながら、仲間と酒を酌み交わすのだそう。

仲間とではなく、自分に乾杯しながらの“ひとりエア花見”たるものもじわじわきているらしい。

わたしはどちらもしたことがないけれど、コロナ禍では、とても有意義なお花見形態のように思う。


オンラインを介してでも、

『桜を見るという口実で飲み会したい!』

と思えることや、

『あの人を絶対にこの会(どの会?笑)に誘いたい!』

と思ってもらえることは、シアワセなことである。


そして、、、


「オンラインを介してでも紋四郎様を拝みたい!」

と思っている人がいるから、テレワーク落語が成立するのだよね。



桂紋四郎氏、大好きですが、ここでは彼の“テレワーク落語”には触れないでおこうと思っていました。(←好きなら触れて拡散しなよ。)

でも、ついに黙ってはいられなくなったので触れちゃいます。


この方、ついに落語を飛び越えて、一人芝居とか演りはじめちゃったよ!笑

極めつけに、歌まで歌い始めちゃったよ!笑

なんと『テレワーク落語会』ならぬ『テレワーク紋四郎会』を構築してしまった革命児である。


とりあえず、

「落語とか興味ありませーん」
「じじくさいでーす」
「つまんなそーでーす」
「むずかしそーでーす」

とか思ってる若い人たちは一度紋四郎氏のYouTubeを観ておくことをオススメします(^-^)

アラサー男子(と言っても立派なパパなのだが)の頑張りがリアルタイムで垣間見れて、こんな時期だからこそ勇気ややる気をもらえますよ☆



そんなこんなで、だいぶ話しがそれてしまった『エア花見』。

実は現代だけでなく、古典落語の『長屋の花見』という演目にも『エア花見』が存在する。

おもだった違いは、、、

今のエア花見は、桜がニセモノ(というか画像)で、お酒や肴はホンモノ。
長屋の花見は、桜がホンモノで、お酒や肴はニセモノ。


関西では『貧乏長屋』と言われる演目で、まさにその名のとおり、貧乏長屋の御一行様が酒も肴も手には入らないけどそれっぽいものを用意して、春なんだしみんなで楽しく花見やろーぜ!っていう噺。


前回アップした『あたま山』のように悪い後味ではない。


貧しいけれど、染みったれてるけど、足りてない花見だけど、それでも悲しくならずにほのかな温かさや希望をユーモアに乗せて届けてくれる内容とサゲ(オチ)である。


沢庵をだし巻き玉子の代わりにして
大根をかまぼこの代わりにして
お茶をお酒の代わりにして

それでも、みんなでその気になれば楽しく感じるし、湯呑みに茶柱が立てばなんだか嬉しい♪


「おもしろきことも無き世をおもしろく」


長屋の花見を聴くたびに、高杉晋作が頭をよぎるんだよなぁ。

ひとりひとりの心の持ち方や在り方が問われているこの時に、ふさわしい演目と偉人の言葉かもしれない。




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