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営業のクロージング 10分講座

こんにちは、ラルフです。

今回は「営業のクロージングの10分講座」という題名で記事を書こうと思います。

〜この講座の対象者〜

「顧客と良好な関係なのに、なかなか契約まで至らない。」
「営業成績に伸び悩んでいる。」

こんな悩みをお持ちの営業マンに向けたクロージングの10分講座です。

クロージングの成功率をアップさせる6つのちょっとしたテクニックをご紹介致します。

私の10年の営業経験をもとに10分で読み切れる記事に凝縮しました。
その10分でクロージングのコツを掴んで売上アップに繋げて下さい。


【クロージングとは?】

営業においては顧客と契約を締結することを意味しています。
実際には、契約の瞬間だけでなく契約に至るまでのアプローチを含めた行動全体のことを表します。

ざっとこんな流れです。

①顧客と信頼関係を構築
②顧客の不安や疑問を解消
③決断するきっかけを与える(購入するか否かのを聞くor背中を押す)


【クロージングは必要か?】

クロージングは必須です。

クロージングは例えるならば箱詰めのフタをするような作業です。
フタが無いとせっかく詰めた中身がこぼれ落ちてしまいますよね。

これを同じでクロージングをしないということは、その場で顧客に返答を聞かずに「後ほど改めて」と結論を先延ばしにすることです。

そうすることで、顧客の熱は商談時をピークに時間と共に冷めていきます。

また、自身でリサーチをしたり他人から意見されたりすることで契約に消極的になるものです。

私の営業チームのデータでも、結論を先延ばしにした契約率は10%満たないです。
それだけクロージングは契約率に影響を与えるのです。


【クロージングの効果を高めるには】

クロージングの効果を高めるには「タイミング」「ベネフィット」が大切です。

✔︎タイミング

クロージングはタイミングが全てと言っても過言ではありません。
なぜなら、クロージングで上手くいかない原因の殆どがタイミングが悪いからです。
意思が固まっていない状態で結論を迫る行為は、非常に危険です。
この見極めが非常に大切です。

✔︎ベネフィット

顧客に与える価値を提示することです。
例えば、

車を購入することで顧客は快適な移動時間が手に入ります。
住宅であれば、快適な生活空間が手に入ります。

この顧客が手に入れる価値がベネフィットです。
これを具体的に提示することで、クロージングの効果が高まります。

ただし、クロージングを成功させられる「正解」は顧客の数だけあります。
顧客一人一人がそれぞれ個性があり、顧客が「どう思うか」は、状況によりまちまちです。

そこではやはり臨機応変な対応が求められます。

「結局そこかよ。」と思うかもしれません。

ただ、まずそのスタートラインに立つことがクロージングの極意でもあります。

そうすることで顧客の気持ちの変化に敏感になり、適切な対応ができるようになるでしょう。


それでは、以上を踏まえた上で具体的なクロージングの6つテクニックを紹介していきます。


①クロージングのタイミング

クロージングはタイミングが大切です。
顧客が納得していない状態でクロージングをすると、「検討します」と言われて持ち帰られます。

因みに営業経験が長い方はお分かりかと思いますが、顧客の「検討します」「見送ります」という意味です。

殆どのクロージングの失敗はタイミングの見誤りにあり、その見極めには顧客の心境を汲み取る必要があります。

ここで顧客の言葉に隠された本音をいくつか紹介します。

✔︎前向きな顧客

①「仮に契約する場合の手続きの流れは?」
本音→前向きです。

顧客の「仮に〜」は、その方向に進む意思です。人は進みたい方向を具体的にイメージし且つ、具体的なイメージがある方に進みやすい。なので顧客の道筋をつける為に営業マンから「仮に〜」と提案するのも立派な手段です。

②商品見積もりに対して、「思ったより安いですね」
本音→意欲高めです。

顧客の見積りへの反応は購買意欲と密接な関わりがあります。顧客が想定する見積りは購買意欲が高いほど許容範囲が広がり高く想定され、逆に意欲が低いと許容範囲も狭く低く想定されています。

③「あなたならどうされますか?」
本音→商品に自信ないですか?

顧客がこの質問をする理由は、背中を委ねても押さない営業マンに物足りなさを感じているから。これでは「商品に自信がないのでは?」と不安を抱かれる。

✔︎あと一歩の顧客

①「家族にも相談させて下さい」
本音→決め手に欠けるので今日は帰りたい。

その場をしのぐ為の言葉。意向を尊重し帰してあげよう。また商談を引っ張りすぎた合図でもあるので、言われる前に営業から切り上げ、次回のアポを取るのが理想です。

②「どちらの方が良いと思いますか?」
本音→ダメな方の具体的な理由を教えて。

顧客が一番避けたいのは「あっちにしておけば良かった」という後悔。顧客が2択まで絞れたら、営業は良い方ではなく、ダメな方の具体的な理由を提示しよう。その方が顧客は踏ん切りがつきます。

③「他にも検討されている方いますか?」「あとどれくらい在庫ありますか?」
本音→欲しいけど心の準備がまだ。

顧客の心の準備が購買意欲に追い付いていない状況の言葉。安易に急かすと顧客の不安が加速し買わない理由を探し出します。顧客の不安解決に徹しましょう。

✔︎仕切り直しが必要な顧客

①「どれくらい値引できますか?」
本音→意思は固まってません。

値引額を聞いてくる顧客は、買いたい金額も意思も固まっていない。駆け引きしない時点で明らかです。モノに対しての納得は値段より重要。固まっていない意思を値段が解決するケースは極めて少ないと覚えておこう。

②「仮申込できますか?」
本音→仮納得です。

基本的に仮申込は受け付けない方が良いです。仮申込は仮納得であり壊れる納得です。なぜなら“仮”は顧客が自身の納得を確かめる為に商品の粗探しをします。粗探しを顧客に任せたら話が流れます。なので仮申込は断りあなたから仕切り直しの提案をしましょう。

③「1日だけ考えさせて下さい」
本音→見送るべきか考えたい。

顧客が考える期間を「1日」と提示するのは本気の証です。ただし即決しない顧客が考える事は“買うべきか?”ではなく“見送るべきか?”です。


紹介したのはほんの一部ですが、顧客の言葉の裏側にはこれだけ本音が隠されています。

汲み取れるようになるにはある程度経験が必要ですが、言葉をそのまま鵜呑みにせず、「本音はどうか?」を常に意識するだけでもクロージングのすべきタイミングが見えてきます。


②テストクロージングを行う


クロージングのタイミングを確かめる為に、テストクロージングも良い手段です。
具体的には、

・「もし購入するとしたらどのタイプがよいですか?」

・「どのサイズが合うと思われますか?」

・「このポイントが改善されたらご検討いただけますか?」

・「仮に来月までに納品できるとしたら発注していただけますか?」

・「見積もりにはご納得いただけましたか?」

などダイレクトに聞くのではなく、購入したことを想定した質問や段階的に合意を得ながら進めることで顧客の商品やサービスにどの程度興味があるか確認することができます。

尚、YESの数が多ければ多いほど、クロージングからの契約率は高くなります。

③選択肢を与える

クロージングは、決断を迫ることなので、伝え方やタイミングによっては強引に感じます。

それを回避するには選択肢を与える方法が有効です。

例えば、「どうされますか?」のような聞き方だと顧客は答えづらいので、「AとBどちらが希望条件に近いですか?」というように選択肢を与えることで選びやすくなります。

また、選択肢を与えるということは主導権が顧客にあるので、安心感を与える効果があります。


④契約が決定したように話す

・「もしご契約いただいた場合、このような手続きの流れで進めさせていただくのですが、よろしいですか?」

・「ご契約いただいたお客様のよくある質問は〇〇などです」

・「ご購入いただくとしたら、どのオプションをご希望されますか?」

といったように、契約している前提で話を進める方法です。

少し上級者向けですが、テストクロージングと組み合わることで、購入に向けて顧客をさりげなくリードしていくことができます。


⑤返報性の心理を活用する

顧客に最初に過大な要求を提示し断られたら、「では」と小さな要求を出す方法です。
ポイントは小さな要求に本命を持っていくことです。
人は借りができると、お返しをしなくてはならないという心理が働き、それを活用した手法です。

具体的に見ていきます。

✔︎ゴール設定→月額1万円のプランを売りたい。

営業:「月額5万円のプレミアムプランはいかがでしょうか?」

顧客:「その金額だとちょっと予算がオーバーです。」

営業:「では、月額1万円のベーシックプランはいかがですか?」

顧客:「それなら、検討できます。」


更に工夫を加えます。

✔︎ゴール設定は同じ。

営業:「月額5万円のプレミアムプランが充実しておりますが、月額3万円のスタンダードプランがお勧めです。」

顧客:「3万円でもちょっと予算がオーバーです。」

営業:「では、月額1万円のベーシックプランはいかがですか?」

顧客:「それなら、検討できますが、スタンダードプランとベーシックプランを比較してみたいです。」

このように、最初に提示する要求が顧客の想定とかけ離れた価格だと逆効果になる可能性がある為、上記の通りクッションとして中間のプランを提示するような工夫うを加えると良いでしょう。


⑥決断できない3つの理由を解決する

営業マンは顧客の迷いと向き合う仕事です。
誰でも損をせずに得をしたいと考えるので迷いが生まれ、その迷いを解決することで顧客が決断しやすくなります。


この迷いは主に3つの不安から生じています。

1.もっと安価なものがあるのでは?
2.もっと良い商品があるのでは?
3.営業マンを本当に信頼していいのか?


順番に見ていきます。

1.もっと安価なものがあるのでは?

自社商品より安価な他社商品があるのであれば、包み隠さずに顧客に教えてあげましょう。
「他社商品の選択肢を与えてしまったら顧客を逃すのでは?」と思うかもしれません。
一理ありますが、安いものには安いなりの理由があります。
その提案材料として安価な他社商品を具体例として取り上げることで、顧客の不安解決と自社商品を選ぶ理由が明確になります。

2.もっと良い商品があるのでは?

これも1と同じように包み隠さず他社商品を顧客に教えてあげましょう。
ここでのポイントがメリット、デメリットを明確にすること。
それぞれの商品の特徴を浮き彫りにしてあげることによって、その顧客目線の姿勢が信頼獲得に繋がります。

3.信頼できる営業マンか?

信頼獲得の為の押さえるべきポイントです。

・顧客の話に耳を傾ける

・話の主役は常に顧客

・単純接触積み重ねる

耳を傾ける営業マンは信頼されやすいです。
1、2でも提案方法を紹介しておりますが、常に会話の主役は「商品」ではなく「顧客」という前提は崩さないことが大切です。

まとめ

いかがでしたでしょうか。最初は、テクニックを使う目的や本質が理解できなくても構いません。

やっているうちに、お客様の仕草や話し方から、どのテクニックを使うべきなのかを考えられるようになり、点と点が繋がる感覚が身につき、クロージングの成功率は飛躍的に上がります。

ぜひ、今回紹介した記事を自分ものして、更に自分の成功法則を作り上げていって下さい。

以上、営業のクロージングの10分講座でした。

最後までお読み頂き有り難うございました。

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