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書評

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読んだ本について。メモ書き~ちょっとした考察まで。
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記事一覧

20240320『愛されすぎたぬいぐるみたち(MUCH LOVED)』読了。はじめての友達、ぬいぐるみ。愛情を受け続けた姿と短いストーリーをまとめてあります。ボロボロになって、いくつかの部分が破れたり、外れたり。それでも、いつも黙って見守ってくれる友達の姿に思いを馳せました。

ramhome
1か月前
1

メイド、で思い出しました。書籍『執事が教える 至高のおもてなし(略)』よくあるハウトゥー本ですが、エピソードの数々に”執事”という職業の特異性が相まって楽しくサクサク読了。”おもてなし”の真髄は、知っているようで知らない心遣い、そして、感動させるためのパフォーマンスなんですね。

ramhome
3か月前
1

『鴨井玲 死を見つめる男』読了。
死を見つめ、死に魅入られてしまった天才の姿を、一番近い人たちのエピソードから迫っていきます。人を惹きつける鴨井にまつわる話はどれも彼の洒落ていていながらどこかほの暗く興味深い。文章も味わい深く、彼の人となりを知る一番の資料ではないでしょうか。

ramhome
6か月前
1

『五分後の世界』感想(2023/05/06)

ああ、これ知ってる。『ゼロの使い魔……おススメされたので読んだ。 四宮さんからおすすめさ…

ramhome
1年前
2

推しが燃えた——
『推し、燃ゆ』に見られる炎上の惨さ、遣る瀬無さは筆舌に尽くしがたい。
例えば、ゲーム著作権周りについて。管理コストを考えると二次創作同様、黙認ベースは合理的だと思う。逸脱は当然起きる。背景抜き・必要以上に燃える姿は”もう見たくない”。コンプラは守るしかないのだ。

ramhome
1年前

目取真俊『水滴』読了。
なんだこの怪作は……。設定の異様さに着目して読みましたが、沖縄というテーマとマジックリアリズムが融合して非常に面白い。なんと言っていいのかわかりません。短くて非常に読みやすく、それでいて後を引く。怪作でかつ快作。何作か読みたくなりました。

ramhome
11か月前
3

『ブラックボックス』読了。味気のない文章……被写界深度の浅い世界。他人の心理、社会の機構、全て表層で捉えている。それらは、『ずっと遠くに行きたかった』というサクマの閉塞感を的確に描き出す。これは、他者、世界への関心を薄れゆく現代人が、少しだけピントを合わせ始めるまでの話——。

『abさんご』20231116

満ち足りた中にあるもの aの道とbの道,ひとが生きるあいだにはさまざまな岐れ道があり,けっ…

ramhome
6か月前
6

20230913『蛇にピアス』

なかなか面白くてやめ時が見つからなかったです。 自己表現手段であるピアス。けれどその穴は…

ramhome
7か月前
1

『潰玉』再読感想(20230726)

『潰玉』の再読薦めるからには読み直さねば、そう思い、 私は再びこの狂気に振れた—— はじ…

ramhome
9か月前

『ハーモニー』感想(2023/05/21)

はじめにSFというものをあまり読みません。 最近の読むジャンルが純文学に傾倒していたから。 …

ramhome
1年前
2

『推し、燃ゆ』感想(2023/04/12)

四足歩行でしか生きられない僕たちに美しい書き出し 書き出しの3文。 端的で綺麗。これだけで…

ramhome
1年前
6

『男ともだち』感想(2023/03/27)

千早茜式”スパダリ”小説2023年3月、千早茜さんの『男ともだち』を読了しました。 直木賞を受…

ramhome
1年前
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「罪と罰」読了。 この作品に、面白かったよとしか言えない自分の語彙を呪います。 個人的には本作に描かれるキリスト教的な”愛”とラスコーリニコフが家族、友人から受ける”愛”の違いが気になりました。私にもう少し教養があれば、もっと違ったことを感じるのでしょうか……。