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疲労回復と体重の話


体重と言っても、残念ながら「痩せる話」じゃないです🙅‍♀️
だけど、長い目で見ると「痩せやすい体づくり」には繋がる話。

1.トップアスリートの体重管理

日本代表チームの栄養士をされている方に昨年食事管理の話を聞いた時の内容です。(リオ五輪でもメダルラッシュで日本を沸かせてくれた種目です)

その種目はトーナメント制のため、優勝するためには最低でも水曜日の予選から日曜日の決勝まで、5日連続、5試合を戦わなければならないとの事。
ちなみにポイント制の種目でもあり、翌月曜日は移動日で、早ければ火曜日から別の場所での試合が始まるそう。

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これを世界を飛び回りながら繰り返しているというのだから、すごいを通り越して、まさに想像を絶する世界。

このハードスケジュールをこなすために、疲労回復は絶対条件

そこで指標にしているのが体重だそう。

リオオリンピックの時の記録では、
優勝した選手群の試合期間中の体重の減少は、わずか1%。 
対して優勝出来なかった選手群では減少率が2%を超えていた選手もいたそう。

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この時着目するのは、「徐脂肪体重」。体重のうち、脂肪以外の部分です。この徐脂肪体重が減る事が、パフォーマンスの低下と関係しています。

2.グリコーゲン

減らしたくなかった徐脂肪体重とは、筋グリコーゲンです。

筋グリコーゲンとは、筋肉の中に蓄えられる糖分の事で、運動時の重要なエネルギー源になります。

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グリコーゲンはけっこう重いんです。使い果たすとぐっと体重は減る。

グリコーゲンの貯蔵量も競技によって変わりますが、マラソンなどの高強度の種目ではカーボローディングによって最大3kg程度のグリコーゲンが貯蔵できると言われています。※筋肉量などによって個人差があります

トレーニング後には速やかな糖質補給が必須ですが、
リオの例ではまさしく、速やかに糖分を補給して体重を回復出来た選手がパフォーマンスを十分に発揮して、結果を出した。と言えます。

もちろん負けてしまった選手の要因は、疲労回復以外にももともとの実力差などもあるでしょうが、グリコーゲンの回復なしには勝てないという事ですね。

3.体重の捉え方

今日伝えたいのは☝︎

いつもよりハード目な練習をした後、
体重が減って喜んでいませんか?
何が減っていると思いますか?
筋グリコーゲンと、補給が遅れた場合、筋肉自体も消耗してるかも。

ちなみに、グリコーゲンと体脂肪のエネルギー量の違いはこう↓

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体脂肪は簡単には減りません。
でもグリコーゲン なら体重の増減大きいの分かりますね。
トレーニングの前後や、ほんの数日での体重の変化は、グリコーゲンや水分などの変動の大きいものが原因になっている事がほとんどです。

ちなみに、体重の変動を確認するには起床時(排尿後)での定点観測が条件です。
体重を測るのが朝だったり夜だったりまちまちでは比較の対象としては不適です。

4.グリコーゲンの回復が疲労回復の大前提

グリコーゲンの回復が遅れたままトレーニングを続けると、
①高強度の運動が続けられないので、運動能力の向上がなかなか望めない。
②運動時のエネルギー源としてのグリコーゲンがないと人間の体は筋肉を分解してエネルギー源を確保しようとする。
③筋肉がパフォーマンスを発揮出来ずに特定の箇所に負担がかかり、故障の原因にも。

トレーニングをしているのに、運動能力が向上しない、筋肉量が増えない、怪我に繋がるというのは望むところではないですよね。

冒頭のアスリートの体重管理を参考に、自分のベスト体重を知って、ベスト体重が維持できるといいですね。

ベスト体重って、自分にとって1番ミニマムな体重だと思ってる人いませんか?

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※故障しないためには食事以外にもたくさんの要素があります

5.まとめっ

今回は去年のこの時期に書いていた内容に書き足す形でまとめました。

この時期に体重の事を考え直すといい思う理由は、
暑い時期は汗をよくかいて、水分をよく摂り、体重の変動が他の時期に比べても大きいからです。

体重はトレーニング前後はもちろん、朝と夜でも大きく変わります。体重を図るタイミングによっては「すごく減ったー!」っと思う事もあると思いますが、その時に「この体重を維持したい」と思うのは危険です。
という事も伝わるといいなっと思います!

最後まで読んでくださりありがとうございます。
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