017 | 迷宮カフェを見た



Twitterにでも二言三言でつぶやこうとしたら、長くなってしまったので此処に上げる。

なんとなくコワい映画が見たいと思い検索し「迷宮カフェ」なるタイトルの邦画に辿りつき視聴した。公開は昨年、古風?なタイトルだけど新しい映画だ。主演は関めぐみ。助演は大迫一平、市川由衣、角田信朗、荒川ちか、津川雅彦 等々。
まぁ、血しぶきドロドロのホラーや、身の毛もよだつ心霊話じゃないにしても、背筋の1本くらいは凍らせてくれるミステリーかサスペンスは展開しそうな、そこはかとなくコワいタイトル。
・・・よしよし。



まったく内容知らないで見るのも何だから、映画紹介サイトをちょびっとだけ見て視聴に臨んだ。プロットは、常連客が姿を消すという曰くつきのカフェを、フリーのやさぐれライターが取材するところから話は始まる。でもってカフェの女主人は超美人とかで、ホラー要素はバッチリじゃん、合格!

そーゆー流れならそのカフェで、惨劇の1つや2つ起きそうだし、その裏に強大だったり陰湿だったりする陰謀が、張り巡らされているのもウエルカム。




が・・・。
予想していたのと、ストーリーも映像に焼き付けられた光の感じも、違っていた。あら筋や、本当はどんなベクトルの映画か知らないで見たので、驚きと、その驚きを感じ入る事で生じる、何かの量と質が尋常ではかった。
そういうのをたぶん感動と言うのだろうけど、それがどんな風に組み上がったかを此処に書き連ねると、ネタバレになるから自重する。あ、でも語りたい、うぅ、でも止めておくか(悶絶中)。




カフェの女主人は常連客を相手に、怪しげな契約をさせ、店に囲う。そこにはとある医療行為が関係してくる事もあり、臓器密売? 自殺幇助? もっと判りやすいところでは殺人? などと、アリガチな想像も捨てずにワクワクしながら見た。
まぁ前半は、若干のユーモアも配しつつ、ちょっとノホホンな時空が展開するもんだから、もしかしてホラーじゃないのは勿論、謎も陰謀も炸裂しない、日常系映画? と思ったらそれも激しく違っていた。「え?」とか「まさか!」な感じの展開は来た。

終盤わたくし男泣きに泣きました。女主人らは画面であまり涙を見せないもんだから、たぶんその代わりに泣きました。  切なくて、泣きながら30秒くらい顔を上げる事ができなかった。
こんな話だとは全然思わなかった、これは “時間” の映画だ。こんな映画に、こんな怪しげで判りやすいタイトル付けてくれてありがとう。お陰で私は幸運にも、本作に巡り逢うことができました。




僭越ながら「迷宮カフェ」はお勧めだ。
しかしもし興味を持っても公式サイトは見ない方がいい、できれば予告編も。どっちも微妙にネタバレになるから。まぁ見ちゃっても物語の核心は、実際に本編視聴しないと届かない所に、丁寧に埋設されているけど。余所のサイトで関連する役者のインタヴュー記事には、思い切りネタバレな話もあるから要注意だ><。