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あなたの常識、非常識!?/自分が正しいと押し付ける前に

自分の意見や考え、行動が多数派で正しいと思い込んでしまう認知バイアスの一種にフォールス・コンセンサス効果といわれるものがあります。

自分が好きな食べ物や映画、政治的な立場などが、他の人も同じだと思ってしまう傾向があります。確証がない状態にもかかわらず多数派の賛同があると思い込んでいる状態であることから「偽の合意効果」とも呼ばれます。
この効果は、自分の自尊心を保つためや、社会的に受け入れられるために起こると考えられています。

フォールス・コンセンサス効果は、1977年にリー・ロスらによって提唱されました。
彼らは、学生にサンドイッチマン(体に広告看板をつけた人)になるかどうかを尋ねる実験を行いました。その結果、承諾した学生は他の学生も承諾すると思い込み、拒否した学生は他の学生も拒否すると思い込む傾向があることを発見しました。

フォールス・コンセンサス効果は、日常生活やビジネスなどで様々な影響を及ぼします。例えば、自分の商品やサービスが人気だと思って過信してしまったり、自分の意見が正しいと思って他者と対立してしまったりする可能性があります。

また、自分の価値観や行動規範が普遍的だと思って他者を批判してしまったりして、理解したりすることも難しくなります。

フォールス・コンセンサス効果を克服するためには、自分の考えや行動が他者と異なることを認めることが重要です。

また、他者の視点や感情に寄り添うことで、多様性や相違性を受け入れることができます。

さらに、客観的なデータや情報に基づいて判断することで、自分のバイアスに気づくこともできます。

これは、他人に無関心でいるべきだというものではなく、また、気を使って「それは違う」「あれはこうだ」と目くじらを立てて生きるのでもなく、ただ異なることを認めてる事で、世界は生きやすくなるのではないでしょうか。

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