Hideaki.H

音楽とか旅とか鉄道とかが好きです。 たまにイベントレポとかも書きます。

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最近の記事

ベトナム阿房列車

ホーチミンからハノイまで寝台列車に乗る。 2都市間の距離は約1700km、おおよそ青森〜福岡間と一緒だ。そこを「ベトナム統一鉄道」が結んでいる。全線を走り通す列車は一日6往復設定されていて、約32〜40時間をかけて走破する。全線非電化で、駅などを除きほぼ単線。線路状態もあまりよろしくないようで、少し昔の乗車記を読むとバイクに抜かされたり、走っている車両に人が掛け乗る光景もあったとか。ちなみに青森〜福岡間を新幹線で移動すると9時間半くらい。ローカル線好きにとっては魅力的に映る

    • ホーチミンの街を歩いて

      ホーチミンに来て驚くのはまずバイクの数だ。大通りの2車線のうちの半分はバイクが占めていて、何なら車の方がバイクの合間を縫って走っている。車が通れない狭い路地でも、バイクはそこそこのスピードで行き交う。いったいどこからこんな数のバイクが湧いて出てくるのか、どこに行くのかといったことを考えたりもするが、よくよく考えれば、次々と人が湧いては3分おきの電車に乗り込んでいく新宿駅の山手線ホームも大概かと思い直す。 これだけ交通量が多い割に信号は少ないし目立たない。だからと言って、みん

      • ホーチミンに来ています

        7月初旬のホーチミンは、午前中はカラっとした青空が広がって少し歩くだけで汗が出てくるような暑さだけれど、昼過ぎくらいにはほぼ確実に雨が降る。時には滝のような。本場のスコール。 通りを歩くと、けたたましいクラクションと共に、日本じゃ考えられないくらいの量のバイクが行き交う。そんな排気ガスの臭いは雨のお陰で多少緩和される。一方で雨によって路面に大きな水たまりができると、今度は下水のような臭いが漂ってくる。 道沿いの飲食店からは肉を焼く匂いや強い調味料の匂い。露店からは熟れた果実

        • 純銀製のスプーンをつくる体験をしてきました。

          純銀製のアイススプーンを製作するワークショップに参加してきました。 主催は日本の伝統をより身近なものにするために、職人の方をゲストに招いたオンライントークイベントや、街歩きイベントなどを日々開催している”けにはれ”。 https://www.facebook.com/dentouan 講師は、銀師(しろがねし)の上川善嗣さん。江戸時代から続く銀細工の技を現在に受け継いでいます。これまでに数々の賞を受賞をしたり、テレビ出演などもしたりしています。昨年7月に、”けにはれ”の

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          諏訪地域の神社で御柱が立っている範囲を調べてみた ー序文ー

          諏訪の町中を歩いていると目に留まるものがあります。それは御柱です。 神社の社殿の四隅には必ずと言っていいほど、木の柱が立てられています。稲荷社のような小さな祠にも、道祖神のような道端の石塔にも、結界を張っているかのように木柱が立ててあります。大きさは社殿や祠に応じて、電柱を越えるくらいの太さと高さがあるものもあれば、傘を地面に突き刺した程度のものもあります。あまりに洩れなく立っているので、諏訪地域内全ての神社や祠に立っているのではないか?という印象さえを受けます。 御柱が立

          諏訪地域の神社で御柱が立っている範囲を調べてみた ー序文ー

          盆と正月とクリスマスが一気に来たみたいなやつ B'z×Mr.children『B’z presents UNITE #01』を配信で観た

          "世間知らずだった 少年時代から 自分だけを信じてきたけど" 稲葉浩志がこの一節を歌い始めた瞬間に、「こんなことがあってもいいのか?」と、思ってしまった。そして桜井和寿がアコギを弾きながら次のパートを歌う。 序盤はピアノとクリーンなギターアルペジオだけのアレンジで、2人のボーカルのアカペラに近い状態。画面越しではあるが、細かい息遣いまで感じられる。サビでは稲葉が主旋律を、桜井が低いパートをハモる。 2人とも、一声聴けば「この人だ」「このバンドだ」となる特徴的な声の持ち主だ

          盆と正月とクリスマスが一気に来たみたいなやつ B'z×Mr.children『B’z presents UNITE #01』を配信で観た

          [イベントレポ]伝統の食「蕎麦」〜明日蕎麦屋に行きたくなるよろず話〜

          今回は“オンライン蕎麦会”ということで、参加者の皆さんには事前に「一緒に蕎麦を食べましょう!」とアナウンスしていました。イベント開始の19時30分を少しまわったあたりで大体の皆さんが準備できた様子だったので、「いただきます!」とともに記念撮影。みんなで蕎麦をすすりながらゲスト講師の岩品さんのお話を聞きます。 岩品幸司さんは蕎麦打ち職人として活動されています。シェア街の拠点である浅草橋のLittle Japanのシェアキッチンでも定期的に出店しているほか、蕎麦打ちパフォーマン

          [イベントレポ]伝統の食「蕎麦」〜明日蕎麦屋に行きたくなるよろず話〜

          マスヤゲストハウスでの日々

          2015年秋、私は東京日本橋から中山道を歩いていた。平坦な関東平野を過ぎ、碓氷峠の急坂の登ると長野県に入る。 11月13日、金曜日。中山道随一の難所といわれる和田峠に差し掛かる。峠の先には下諏訪宿がある。けもの道のような旧街道の坂を登りながら私は、スマホでその日に泊まる宿を探していた。 下諏訪は現在も温泉街なので泊まる場所に困ることはないはずだ。ただ、できれば宿泊料金を抑えられるところがいい。諏訪湖畔にはネットカフェがあるようなので、そこでも構わない。 そんな中で見つけた

          マスヤゲストハウスでの日々

          2021.7.8 the pillows RETURN TO THIRD MOVEMENT!Vol.3@名古屋ダイヤモンドホール ライブレポ

          “ネタバレ”に対する風当たりは強い。例えば映画について何か語るときには、冒頭に「ネタバレあり!」と書くか、核心に触れる前に広めのスペースを取るなりの“配慮”が求められる。それはライブについても同様で、まだライブを観ていない人にセトリを明かすことは決してしてはいけない行為とされる。確かにそれには一理あって、「次の曲は何だろう?」というドキドキから、爪弾かれるイントロの一音に興奮することはしばしばあるし、サプライズで珍しい曲を聴けたときは嬉しい。 けれど、そうしたドキドキやサプ

          2021.7.8 the pillows RETURN TO THIRD MOVEMENT!Vol.3@名古屋ダイヤモンドホール ライブレポ

          [イベントレポ]葛で布を織る~文化とモノの価値を問う~伝統の新しい形 Vol.3

          シェア街のdentou庵主催のオンライントークイベント。 今回で3回目となりますが毎回参加して下さる方もいて、実際に会っている訳ではないし、顔も見えない場合もあるけれど、繋がりが感じられるようになってきています。 今回のテーマは「葛布(くずふ)」、そして「モノの価値」についてです。 「葛布」って何?と思う人も多いのではないかと思います。イベントの冒頭に「葛布を知っていますか?」と参加者の皆さんに質問したところ、やはり“いいえ”という答えが多かったです。続いて「モノを買うと

          [イベントレポ]葛で布を織る~文化とモノの価値を問う~伝統の新しい形 Vol.3

          スピッツのライブをほぼ最前列で見たらいろいろと持ってかれた【2021.6.18 SPITZ JAMBOREE TOUR 2021"NEW MIKKE"@ぴあアリーナMM ライブレポ】

          1年半ぶりのリアルライブだ。それだけでも色んな感情が湧きあがってきそうなところだが、この期間もフェスやライブは行われていた訳で、正直なところ“行けなかった”というより“行かなかった”という方が正しい。なので、久しぶりというところに感情の沸点を持っていくのは個人的になんか違う気がする。あくまでそこはニュートラルな気持ちでいきたい。雨がちらつく桜木町駅から会場までの道程を、そんなどうでもいいことを考えながら歩く。 会場に着くと、事前に連絡先を登録したスマホ画面をスタッフに見せ、

          スピッツのライブをほぼ最前列で見たらいろいろと持ってかれた【2021.6.18 SPITZ JAMBOREE TOUR 2021"NEW MIKKE"@ぴあアリーナMM ライブレポ】

          私が文章を書く理由

          何で文章を書いているの?と聞かれて、煮え切らない思いを抱えつつも、とりあえず「文章を書くことが好きだから」と答えてきた。いや別に間違っている訳ではないのだが、かといって何かを書きたいという欲が物凄く強いわけでもない。まあ別に理由は特になくても、書く機会をいただいたり、時折何かしら書きたいことを思いついてキーボードを叩いたりしていて、それだけでも一向に構わないのだが。先日、ふとした拍子にモヤモヤに晴れ間がみえたような瞬間があった。 私が文章を書くようになったのはここ半年くらい

          私が文章を書く理由

          見えてきた”再会”への道のり

          再生した瞬間に耳に飛び込んでくるのは、「ジャカジャーン!」という歪ませたギターと、軽快なシーケンス音。そこに躍動感のあるベースとシンプルながら音数の多いドラムが加わる。そして歌が入る。 “再会へ! 消えそうな道を辿りたい すぐに準備しよう” 2019年10月に発売されたスピッツの16枚目のアルバム「見っけ」の冒頭を飾る表題曲だ。リリース直後に高揚感あふれるこの曲を聴いて、半年後に当選していた公演への期待が高まった。 彼らの楽曲で、こんなにキラキラした電子音が前面に出るこ

          見えてきた”再会”への道のり

          [イベントレポ]伝統の新しい形 VOL.2 東京から生まれた和紙の新たな世界

          シェア街のdentou庵主催のオンラインイベントで「東京和紙」の篠田さんをお招きして話を伺った。 イベントの流れは、まず篠田さんが和紙の作り方を写真を交えながら教えてくださり、それから和紙で作られている製品の紹介(折り紙や座布団も!)、そして質疑応答といった感じだった。また所々で篠田さんから、和紙にまつわる質問が投げかけられ、参加者がチャットで応えていくこともあった。 話した内容の詳細については、篠田さんがブログでまとめてくださっているのでここでは割愛。ここでは篠田さんの

          [イベントレポ]伝統の新しい形 VOL.2 東京から生まれた和紙の新たな世界

          映画「花束~」を観て個人的に思い浮かんだ曲たち

          先日、といっても3月上旬くらいだが「花束みたいな恋をした」を観てきた。物凄く刺さって感動したという訳ではないがそれなりに楽しく見るとこができた。 というのも、劇中ではメインからサブカルチャーまで膨大な固有名詞が登場する。私は麦くん、絹ちゃんと大体同じくらいの世代(厳密に言えば3つくらい上)なのだが、SMAP解散や渋谷パルコ閉店といった時事ネタがマイルストーンのように、このとき自分はこんなことしてたな、などと思い返していた。 また私は、彼らが好んでいたものたちをそこまで知っ

          映画「花束~」を観て個人的に思い浮かんだ曲たち

          スピッツ「紫の夜を越えて」を聴いて“紫の夜”や“美しい惑星”について考えてみた

          3月25日に「紫の夜を越えて」が配信リリースされ、YouTubeでもPVが公開された。NEWS23のテーマ曲となっていて年明けからオンエアはされていたようだが、普段私がテレビを見る習慣がほとんどないため、私はこのタイミングで初めてこの曲を聴いた。 一聴していつも通りのスピッツだと思った。もちろんいい意味で。何となく13thアルバム「とげまる」に収録されている「聞かせてよ」に似ている気がした(一応言っておくが過去の曲に似ていることが良くないなどとは微塵も思わない)。 歌詞の

          スピッツ「紫の夜を越えて」を聴いて“紫の夜”や“美しい惑星”について考えてみた